今日は、精神的なお話をしてみましょう。
「なぜ考え方を変えると、感情が変わりうるのか」ということについて、私なりに説明してみようかと思います。
湧き上がる感情をどう対処すればよいのか
私達は、感情を持ちますよね。
怒りとか哀しみ、喜びとか不安、恐怖、みたいな。
そして、その感情に振り回されることがあって。
なら、そういう感情を対処するには、どうすればよいのか。
それを解決するために、今日は「感情とはどういうものか」についてお話してみましょう。
すると、「考え方を変えると、感情も変えうる」と分かって、新たな考え方をしやすくなるかな、と思います。
感情とは、問題に対する対処方法
じゃあ一体、感情って何のためにあるのか、なぜ起こるのか、ということです。
それが、「感情とは、問題に対する対処方法である」ということになります。
例えば怒りは、問題に対して「威嚇したり戦って問題を排除することが、自分にとって最善の策である」と判断したときに起きます。
私達はよく人に対して怒りを持ちますが、それは「私は相手を変えられる。だから相手を変えよう」とするから怒るわけです。
哀しみは、解決できない時に起こる
一方で哀しみは、「自力ではこの問題を解決できない。結果を受け入れるしかない」と判断したときに起きます。
例えば誰かの死だとか、落選のように覆せない結果が決まった瞬間だとか、自分の無力感を受け入れたとき、哀しみは起きます。
それは、自力では解決できないから、哀しむしかないんですよね。
その場合、涙を流すことでストレスを発散して、対処しようとします。
実際に、赤ん坊が泣いてばかりなのも、赤ん坊は自力では何も解決できないからです。
だから赤ん坊は、問題を抱えたり、ストレスを抱えた場合、泣くしか手段がないわけです。
そして成長して自力で解決できるようになるほど、別の感情で対処してゆくことになります。
喜びは豊かさを増やす方向を示す
喜びは、「こういうのが続くと、自分は豊かになれる」と分かったときに起きます。
だから心地よくなって、「何度も味わいたい」とできて、豊かさを増やす方向に動くことができると。
これは裏を返すと、「喜びを求めずに、我慢する」というのは「現状に居続けるための行動」とも言えるでしょう。
だから、我慢は基本的に、現状維持をしてしまうと。
一方で「我慢よりも、喜びを追求する」というのは、現状から出やすいと。
すると、必ずしも「苦しまなきゃ生きていけない」というわけではなく、「喜びを連続させる」という発想でも、違う可能性を得られると分かります。
その他の感情
不安は、「未来に対して警戒しよう」という判断をしたときに起きます。
今すぐ対処する必要はないけど、何らかの危機となる可能性がある場合、不安として「低ストレスで警戒する」という状態に入ります。
恐怖は、「近づかない方がよい」と判断したときに起きます。
なので、未知の場所や、未知の状況、自分でコントロールできない領域ほど、恐怖を感じることになります。
「ストレス→対処方法の判断→感情」という3つのステップ
このメカニズムを簡単に説明すると、「ストレス→対処方法の判断→感情」という3つのステップで起きると分かります。
まず最初に、問題によって、私達はストレスを抱えます。
で、自分の脳内(主に前頭葉)で「これは排除できる」「これは受け入れるしかない」「警戒モードに入ろう」とか判断して、感情が起きる、という流れですね。
時に私達は、どう対処すればよいのか、すぐには判断できないことがあります。
人によっては、何か問題が起きた時に、「胸の中で、何とも言えない感情が渦巻く」、「泣きたいような、怒りたいような、わけの分からない感情に襲われる」みたいな経験を味わったことがあるんじゃないかと思います。
それは、頭で対処方法が決まっていないから、何の感情を出してよいのか分からないからですね。
特に判断能力が備わっていない幼少期に、そういう「わけの分からない感情に襲われる」という経験をした人は多いんじゃないかと思うんですが。
考え方を変えると、感情が変わりうる
なので、考え方を変えると、感情が変わりうると分かります。
「相手が怒っていないと知って、不安が一瞬で消えた」とか、「相手が実は喜んでいたと知って、哀しみが喜びになった」、「覚悟を決めたら、不安が消えた」、「未知の中に飛び込んだら、恐怖が一瞬で消えた」とか、いろいろありますよね。
すなわち、自分に湧き上がる感情は、変えうるんだと。
で、現状から出るタイプの人ほど、怒りよりも哀しみを主に持つように感じます。
というのも、「現状から出る」って、「他者を変えないことを受け入れて、自分を変えて移動する」ことを意味しますからね。
だから、現状から出続ける人ほど、哀しみを多く持つことになると。
一方で、現状に居続けようとする人ほど、哀しみよりも怒りを持ちます。
怒りによって邪魔者を排除することで、安心と安全を得ようとするわけです。
まとめ
そういう風に、「感情とは、問題に対する対処方法である」と分かると、感情がなぜ起きるのか分かるかと思います。
で、「ストレス→対処方法の判断→感情」という3つのステップで起きるので、対処方法の判断メカニズムを変えると、感情を変えうると分かります。
だから、「考え方」というのが、私達の感情を大きく変えるわけですね。
そして感情に振り回されやすい人ほど、考え方が重要になると。
で、現状から出たい人ほど、哀しみと喜びの領域を増やすとよいでしょう。
一方で現状に居続けたい人ほど、怒りの領域を増やせばよいと。
このブログを読んでいる人は、自由が好きな人が多いと思います。
そういう人の場合、哀しみと喜びを増やす方が、現状を打開できそうに感じます。
私に言わせると、喜びを追い求めることと、哀しみを持つことは、結構同時に起きるように感じます。
それは、誰かを選んで助けることは、他の誰かを見捨てることも意味しますからね。
そういう感情を受け入れられれば、「哀しみつつ喜びを求めていい」と分かって、一歩を踏み出せるかもしれません。
ということで今日は、「なぜ考え方を変えると、感情が変わりうるのか」ということについて、説明してみました。
今日はここまで~。