今日は、お金とビジネスの立ち上げ方についてお話しましょうか。
トニー野中氏のこの本を読んでいて、「まさにこれ!」みたいな内容があったので、ご紹介してみましょう。
うまくいくビジネスの立ち上げ方
サラリーマンから独立したい人とか、いると思うんですよ。
それとか、独立している人は、新しい事業を作りたいとか。
そんな風に、新たに一つのビジネスを立ち上げたい場合、どういうステップでやれば、お金がうまく入ってきて、豊かにビジネスを成長できるのか。
それの、うまくいくタイプとそうでないタイプの明快な違いを、野中氏が説明していたんですよ。
もう結論から言っちゃいましょう。
野中氏の表現とは少し変わりますが、ビジネスを立ち上げるまでのうまくいく流れ、うまくいかない流れは、次のようなものになります。
- ○ うまくいく流れ: 「自分を満たす」→「分かち合う」→「それを習慣にする」→「成功する」→「豊かになる」
- × うまくいかない流れ: 「お金を貯める」→「独立する」→「成功する」→「幸せになる」
これを聞いて、もう「まさにそうだ!」とうなってしまったぐらい、こうなんですよね。
自分を満たすと、周囲を満たせる、という考え方
うまくいかないタイプの人って、「お金を貯めて、独立しよう」とするんですよ。
独立開業をするための資金を作って、その元手で、計画したビジネスを始めようと。
ちなみに、この「お金を貯める」は、「頑張って貯金する」とか、「頑張って技術を身につける」とか、「頑張って人脈やコネを作る」みたいなことも含んでいいでしょう。
もう典型的なダメな流れっていうのが、「新人賞を取って、デビュー・独立して、成功したら、幸せになれる」と思っている場合ですね。
これは、笑えるほどうまくいきませんから。
同じように、「お金とスキルを集めて、独立して、成功したら幸せになれる」と思ってる場合も、ほぼアウトなんですよ。
野中氏は、これを「お金に対する執着を生んで、敵を作るからだ」と言っていますが、「執着」という表現はまさにぴったりな感じですね。
お金に焦点が行ってしまうんですよ。
もっと正確に言うと、「お金が減ること」を恐れるようになって、結果としてそこに意識が集中してしまい、その「お金が減る」という現実を引き寄せてしまうと。
この「意識している現実を引き寄せる」という心理メカニズムは、また今度改めてお話しましょう。
簡単に言うと、「お金を減らしたくない」という思いにとらわれると、「お金が減る」ことばかりを意識してしまい、本当に大切な「豊かさを与える」方に意識が向かなくなるからですね。
逆にうまくいく流れっていうのは、まず最初に「自分を満たして、それを分かち合う」んですよ。
「うわー、これ楽しい! ねえ、みんなもこれやってみなよ!」みたいなノリですね。
別に「楽しい」が、「すごい」でも「かっこいい」でも、「感動した」でも、「役に立った」でも、何でもOKです。
すると、周囲の人が「なに、なに?」と集まってきて、一緒に楽しむわけです。
それを習慣化していると、どんどん「私も、私も欲しい!」という人が出てくるので、楽しく与えていると、次第にお金をもらって与えることができるようになるわけです。
お金も着実に入ってきて、最適なビジネスモデルも勝手にできますし、何もないところからでも、自然に成長できるんですよね。
で、その分野で成功して、豊かさを得る……という流れですね。
自分を満たすと、自然に豊かさを与えられる
「自分を満たす」というのは、好きなことをしないと満たせませんからね。
同時に、自分を満たしたら、その豊かさは自然とあふれ出るものなんですよ。
その「あふれ出るもの」というのは、無理しなくても出せるものですよね。
むしろそのままこぼれたら無駄になるだけなので、どんどん他の人に有効活用してもらいたいものです。
すると、与えることが苦にならずに、「奪われる」なんて思うこともなく、思う存分人に与えられるわけです。
もし「頑張って」何かをしようとすると、相手が喜ばないと、与える側は「損をした」って感じるでしょ。
だって、無理して与えようとしてるんですから。
でも、元々こぼれ落ちて無駄になるものを与えるから、相手が喜ばなくても、損をしたなんて思わないわけです。
逆に、少しでも活用してくれたら、それだけで嬉しくなると。
楽しく与える具体例
私の直近の例で言うと、このブログで心理学の内容を書いてますよね。
これは、私が好きで書いてるんですよ(笑
だから、別に誰かが活用しようがしまいが、書いているだけで私は幸せなわけです(笑
この「やってるだけで幸せ。そして垂れ流したまま捨てられるもの」が、このブログの心理学の内容なんですよ。
で、それを、他の人も楽しめるように、ある程度分かりやすくして書いているわけです。
すると、「もっと読みたい!」という人が出てくるんですよね。
中には、「もっと心理学の本を書いてよ!」みたいな声も出てきたり。
だったら、本を出したら売れるって分かりますよね。お客さんが、既にいるんですから。
ビジネスモデルも、自然とできているわけです。
「これをこう仕入れて、こう加工して、こういうマーケットに売ろう」なんて設計する必要もなく、最適なビジネスモデルができていると。
同時に、読んでくれる人に売れるので、お金もちゃんと入ってくると。
だったら私はもっと楽しく文章を書けるので、ノリノリで書いてゆけば、後は雪だるまが大きくなる要領で、豊かさを作ってゆけるわけですね。
他にも、私が知っている人で、「常識を壊す会」みたいなセミナーをやっている人がいるんですよ。
その人は、常識破りの人に会いたかったり、自分がしゃべりたかったりして、それでそういう生き方を広めたくて、仲間とかを集めているんですよ。
で、「みんなで集まってそういう話をしよう!」っていうのを、バーベキューパーティーみたいなアットホームなノリでやってるんですよ。
セミナー会場は自宅。コストがかからなくて、いいでしょ。
で、ついでに会費も取ったりして。
自分がしゃべるよりも、他の人の生き方を知りたい場合、「10分でもしゃべってくれたら、会費を1000円引き、ついでにコスプレもしたらさらに1000円引き」とかやってるわけです(笑
すると、「パーティーをして、好きなことをしゃべって、なおかつ仲間もできて、自分が聞きたい話も聞ける」みたいな、最高に楽しいことをしながら、なおかつお金も入ってくる、そういうビジネスモデルが自然とできているわけです。
人に話したり、人の話を聞いたりすることで、自分が豊かになると。
自分が豊かになるだけでも十分だけど、その話は、他の人にも一緒に聞かせてあげることができる。
だから、その内容を、豊かさを、他の人と分かち合う。
そうして、喜んでもらって、ビジネスモデルができてゆく……こういう流れですね。
お金を貯める必要もありませんし、「独立する!」なんて意気込まなくても、成功するモデルが自然とできてゆくわけです。
まとめ
この違い、分かる人には分かるんでしょうけど、分からない人にはさっぱりかもしれませんが(笑
多くのビジネスを始めるのに、お金を貯める必要はないと思うんですよ。
必要だったとしても、1万円あれば十分かなと。
10万円もあれば、何でもできるかと思います。
それがたとえ、「店を出す」という夢だったとしても、そのビジネスを始めるのに、お金は必要ないんですよね。
「独立するために、お金を貯めよう」という考え方から、「自分を満たして、あふれ出るものを分かち合おう」っていう考え方にすると、うまくいくかなと思います。
で、こういう話をすると、おそらく次に来るのが「好きなことが分からないんです」か、「好きなことをしても、自分以外に喜んでくれる人がいないんです」辺りかなと、予想したりします。
あ、あとは、「売るには、好きなことを減らして、嫌いなことをしなくちゃいけない」という壮絶な誤解もあるでしょう。
この辺は、またいつか、気が向いたら説明しましょう。
今日はここまで~。