少し健康状態がよくなってきたので、今日はビジネスのお話です。
「今週の更新はお休みします」と言える人は、ビジネスをうまく作りやすい、というお話をしてみましょう。
「飛び抜けていいもの」でなくても売れる
とあるところで、こういうツイートがあったんですよ。
それは、「漫画では、定期的に公開している人の方が、人気が出やすい。正確に言うと、お客が離れにくい」というものでした。
これ、私の中では、ビジネスをする上でだいぶ重要な要素が詰まっているように感じます。
多くの人が、「売れる商品を得られれば、売れる」と思い込んでいるわけです。
もちろん売れない物を売ろうとしても無駄なんですが、「飛び抜けていいもの」でなくても売れるんですよね。
ある意味、「特にナンバーワンにならなくても、収益は作れる」ということです。
だいたい世の中のビジネスって、「どのビジネスも、何らかの点でナンバーワンの点を持っている」なんてことはありませんよね。
標準的な店も多くあるし、特徴がさしてない商品もあるわけです。
スーパーの野菜とかプライベートブランドでも、「普通」だから買うこともあって。
それどころか、「あのお店、あんまりおいしくないよね」という店でも、少しは売れていたりするわけです。
「安定して提供できるか」が大切
なら何が重要なのかというと、それが「安定したクオリティを、安定したタイミングで提供していること」かなと思います。
だから、「今週(もしくは今月)の更新はお休みします」と言えるような人は、ビジネスをうまく作りやすい人が多い、ということですね。
というのも、買う側は、スケジュールで毎日を送りたいわけです。
ある意味、「人はスケジュールで動く」ということです。
だから、スケジュールに入れられないような商品は、継続的に売れにくいということです。
豆腐屋の例
これは、豆腐屋さんで考えてみるといいでしょう。
近所に豆腐屋さんがあったとして、営業しているとします。
そういう場合、「最高においしい豆腐だけど、いつできるか分からないし、いつ売りに出されるか分からない」という店と、「まぁそこそこだけど、営業時間中に行けば、ちゃんと手に入る」という店があったとしましょうか。
なら、売れるのは、後者の「安定したクオリティを、安定したタイミングで提供している店」だと言えるでしょう。
それは、「今日は豆腐にしよう」と決めた場合、「豆腐を売っているかどうか分からない店」に行く気は起きないでしょ。
「今日は豆腐を味わう日」という場合、「豆腐を味わえればいい」であって、「最高においしい豆腐」である必要はありません。
もちろん最高においしい豆腐が味わえれば最高なんですが、「せっかく時間をかけてその店に行ったのに、店が開いてなくて、豆腐が食べられなくなった」というのは嫌ですよね。
なら、「別に最高でなくてもいいから、確実に味わえる店で得よう」とするものです。
人は、スケジュールを組んで毎日を送りたい
豆腐にしろ漫画にしろ、「これを味わいたい」というのは、自分の中でスケジュールを組んで毎日を送りたいわけです。
そうすることで、人はうまく1日を心地よく過ごして、「いい毎日」にしたいんですから。
裏を返すと、あんまり「1日の習慣を壊すような、突発的な出来事」は、毎日の負担になるし、避けたいものです。
もちろん、「人生や現状を変えたい」、「人生を変えるようなものが欲しい」という場合は、一度だけ入手できればいいものです。
それとか、例えばゲーム機のように、「一度入手できれば、後は継続的に変わる」というものは、この場合には含みません。
なので、そういう「一度入手できれば、後は継続的に変わる」というものほど、得にくくても最高のものを入手する方がいいでしょう。
でも、豆腐とか漫画みたいに、「日々の習慣に組み込むようなもの」を売りたい場合、お客は「最高のものよりも、コンスタントに得られるもの」を重視するようになります。
すなわち、「この時間帯にここに行けば、新鮮なこれが確実に手に入る」ということを重視するわけですね。
「今週はお休みします」が、習慣の証
だから、私の中では、「今週(もしくは今月)の更新はお休みします」と言えるような人は、ビジネスをうまく作っている人が多いように感じます。
それは、「安定したクオリティを、安定したタイミングで提供している」という証からですね。
「今週(今月)はお休みします」というのは、毎週、もしくは毎月コンスタントに提供していなければ言えない内容です。
すると、お客はスケジュールに組み込みやすくなるので、「金曜の夕方になった。そろそろあの人の作品が公開されているかな」と、チェックしやすくなると。
で、そういうスケジュールに組み込めると、お客は「金曜の夕方は、これぐらい漫画を楽しむ時間を確保しておこう。他の作品も、この時間に味わおう」とできます。
そうすることで、作品がお客の生活の一部になるわけですね。
無理に高頻度にする必要はない
重要なのが、「無理に高頻度にする必要はない」ということです。
「1年に1度、初夏に同人誌を出す」ぐらいでもかまいません。
すると、「そろそろ初夏だし、あの人の新作が出ているかチェックしてみよう」と、季節的な習慣になっていきます。
そうやって、習慣に組み込むことで思い出しやすくして、継続的に売れるようになるわけですね。
でも、劣等感がある人は、「いいものはすぐに出さなきゃいけない」とか、「自分を実力以上に見せたい」という変な気持ちが働きます。
すると、例えばブログでも、「いい記事が書けた」となると、1日に3記事とか4記事とか公開してしまうと。
だけど、ずっとそんなペースを続けられるわけではありません。
なら、「1日に何記事も公開される日がたまにあるけど、そのほかはずーっと更新されない」みたいな、気分的更新になってしまいます。
すると、お客にとってはスケジュールに組み込めないので、次第に見に行かなくなると。
実際に「売れない人の典型」って、そういう「習慣的に味わいたいものなのに、1回にどーんと出して、全然継続性がない人」でしょ。
どうすればファンができるのか
「私はすごいと思われたい。だから最高のペースで出さなきゃいけない。最高のクオリティじゃなきゃいけない」と思い込んでいると、そういう風になってしまいます。
まぁ、人生で一度しか出さないような作品の場合は、それもいいでしょう。
でも、ブログや漫画、SNS、豆腐にしろ、「継続的に味わうもの」では、そんなクオリティは必要ないんですよね。
むしろ、ナンバーワンでなくてもいいわけです。
その場合、「安定したクオリティを、安定したタイミングで提供していること」ができればいいんですから。
すると、着実にお客やファンができてゆきます。
なら、たまにそういう内容をまとめた商品でも出すと、ファンがいるので、確実に売れるし、ビジネスとして成り立ちやすいわけです。
まとめ
なので、特にナンバーワンにならなくても、収益は作れるように感じます。
その場合、「安定したクオリティを、安定したタイミングで提供していること」が重要かなと。
言うなれば、安定したビジネスは、最高得点で勝負するのではなく、「毎日の最低点の高さで勝負する」ということですね。
多くの人が、「高得点を得られれば売れる」と思いがちですが、それは一発屋の発想です。
安定したビジネスが欲しい場合、「最低点を上げて、安心したクオリティを、安定して提供しよう」という発想が重要になります。
これが分かると、「すごいと思われたい」とか「最高のペースで進まなきゃ」という人ほど、売れにくいと分かるでしょう。
逆に、「信頼を重視しよう」、「確実に提供できるように、余裕を持っておこう」とできる人ほど、ビジネスは継続的にうまくいくと分かります。
これが分かると、よりうまく安定的なビジネスを作れるかもしれません。
ということで今日は、「今週の更新はお休みします」と言える人は、ビジネスをうまく作りやすい、というお話でした。
今日はここまで~。