今日は、感性についてお話ししましょうか。
自分の作品で「コレがいいんだよ!」と言えるものを持てると、誰かに認めてもらう必要がなくなる、というお話です。
クライアントを満足させるために、何をするのか
今、高城剛氏の「黒本 弐」を読んでいるんですが、いい内容があったんですよね。
高城さんは映像クリエイターなんですが、そこで「クライアントを満足させるために心がけていることはありますか?」っていう質問があったんですよ。
で、その答えがすごくて、ちょっと長いですが引用してみましょうか。
スゴい話に聞こえるかもしれませんが、僕が「このクライアントは駄目だな」と思ったら、一度引き受けていても、その仕事をできる限り早く辞退します。
すなわち、「満足」するかどうかは、僕から見ればこちらの判断なのです。(中略)その根拠は「ダサい」かどうかでして、時代が見えてない上に、人の話に耳を貸さなくなったら、そのときそのクライアントはどんなに業績がよくても、必ずどこかで大きくつまずくことになります。
それはトップの資質なんです。
よって、そのトップに僕は非常に厳しく接します。
特に「いかにダサいか」を懇々と話します。
仕事ですからね。(中略)これを「不満」だと思うクライアントとは仕事しませんし、会食なども一切行きません。
これを読んで、「まさに!」と思ったんですよね。
クリエイティブなことって、まさにこういう感性じゃないですか。
まずは「コレがいいんだよ!」という自分軸ありき
それは、まずは「自分軸ありき」なんですよね。
「コレがいいんだよ!」と言えるものが自分の中にあって、それを信頼しているから、クリエイティブになれるわけです。
同時に、その「コレがいいんだよ!」というのは、世の中にないものなんですよ。
だって、既に世の中にあるのなら、その「既にあるもの」を紹介すればいいだけですからね。
わざわざ自分で作る必要なんてないわけです。
その対極にあるのが、「誰か、私を認めて」、「誰か、私を評価して」という思いじゃないかと思います。
それは、完全に「他人軸ありき」ですよね。
自分の中にある「コレがいいんだよ!」っていうものが、全然見えてない証拠ですよね。
自分の中に、誰もが持たないような「圧倒的に光る才能」を持っていて、それを信頼できるかどうかなんですよ。
誰かから何かを言われたとしても、「あんた、分かってないなぁ。これは、これこれこういう場所がいいんじゃないか!」と、言えるかどうかですね。
そういう「世の中にはなくて、自分にしか持たないもの」だから、自分なりの世界観を出せるわけです。
同時にそれは、「コレがいいんだよ!」と説明しなきゃ分からないんですよ。
だって、世の中には他に同じものはないんですから。
自分の作品や、自分自身に「コレがいいんだよ!」が持てるかどうか
大好きな映画俳優がいたとして、相手に教えたい。
なら、映画とか見せますよね。
本当にその俳優が大好きなら、「コレがいいんだよ!」と説明しまくりで、語りまくりでしょ。
その「コレがいいんだよ!」って、他の誰にも出せないもので、その俳優しか持たないものですよね。
大好きな映画とか俳優とか小説とかアニメとかでは、「コレがいいんだよ!」、「ココがいいんだよ!」っていくらでも話せる。
なのに、肝心の自分の作品とか、自分自身の性格、自分の生き方については、それが語れない人が多いんですよ。
語れないどころか、気づいてさえもいない、みたいな。
他の作品の良さを語ってる場合じゃないでしょうと(笑
まずは、自分の作品や、自分の中にある「コレがいいんだよ!」を語ることですよね。
それが、自分軸になる、ということです。
自分軸があれば、「社会的な評価」は求めなくなる
そういう自分の作品や、自分の良さを知っていて、熱狂していて、はまっていると、「誰か、私を認めて」、「誰か、私を評価して」なんて思わなくなります。
その象徴であるような、「賞が欲しい」とか、「ランキングに入りたい」なんて、どうでもよくなります。
例えば、医者が賞とかランキングのために医療をするようになったら、終わりですよね。
そんな人に手術とかしてもらいたくないでしょ。
同じように、クリエイターが賞とかランキングのために作るようになったら、終わりなんじゃないかと思います。
自分の中にある「他の誰も持たない、光り輝くもの」に気づくことですね。
すると、映画俳優の良さを語るのと同じように、自分の中にある「光り輝くもの」を、どう伝えるかに意識を向けるようになります。
そして、相手が「良さが分からないなぁ」となっても、「あんた、この感性のセンスがないなぁ」と、相手のセンスの問題になるわけです。
それが、仕事なわけですね。
で、それが分からないような相手とは、一切会食もする必要はないでしょうし、仕事も一緒にしなくていいんじゃないかと思います。
価値が分かる人たちと共に、価値を作ればいいんですから。
まとめ
そんな風に、まずは自分の中にしかない「コレがいいんだよ!」に気づいて、熱狂することですね。
すると、世の中にはそれがないから、どんどん実現したくなります。
そして、周囲にその良さを教えたくなります。
そうしていると、必ず「すごい!」と感動してくれる人が出てくるものです。
そういう人が、ファンになってゆくわけですね。
こんな風に考えると、周囲を気にすることなく、自分軸で生きられるようになるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「コレがいいんだよ!」ということについてお話ししてみました。
今日はここまで~。