今日は、ビジネスのお話をしてみましょうか。
「自分の商品をブラッシュアップする、3つのステップ」ということで、お話ししてみましょう。
「これを売りたい」があるけど、売れない。どうしたらいい?
「これを売って、利益にしてゆきたいな」とか思っている人は、多いんじゃないかと思います。
「漫画を描くのが好きだから、これを売れればいいな」とか、「文章を書くのが好きだから、これを利益にしたいな」とか。
でも、その「好き」というものを素直に世の中に出しても、なかなか反響がない、みたいなことってありますよね。
漫画を公開しても全然見てもらえなかったり、文章も読んでもらえなかったり、みたいな。
そういう場合、どう考えればいいのか。
それを今日は、「自分の商品をブラッシュアップする、3つのステップ」ということで、お話ししてみましょう。
この考え方なら、6ヶ月以内で一つの商品を仕上げられるんじゃないかと思います。
で、ステップは次の3つです。
- (ステップ1): 自分にとって「良質とは何か」を考えよう
- (ステップ2): それを圧倒的にする工夫を考えよう
- (ステップ3): それを与えることで、世の中に何をもたらすのかを考えよう
- (おまけ): そこから外れる要素は、ばっさりカットしよう
以下で、それぞれのステップを説明してみましょう。
(ステップ1): 自分にとって「良質とは何か」を考えよう
まず最初は、自分にとっての「良質とは何か」を考えます。
「自分の感性」ってありますよね。
「私はこういうものに感動する」とか、「私はこういうものをすてきだと思う」みたいな。
そういう自分が既に作っているもので、「私はこういう良質なものに触れたい」というものを抽出します。
例えば私の場合、このブログでは「クリエイティブな考え方」であるほど「良質だ」と考えています。
これは言い換えると、「人生に希望を持てる内容ほど、すてきだな」という、私なりの感性があるわけです。
だって、クリエイティブな発想って、面白いじゃないですか。
やる気も出るし、豊かさも得られるし、目からウロコ体験もできるので、私はそれを味わいたくてしょうがないと。
だから、私はそういう「クリエイティブな考え方」ほど「良質だ」と考えているわけです。
例えば絵描きさんや小説屋さんの場合、「こういうシチュエーション、最高じゃぁぁあ゛あ゛!」というものがあるかもしれません。
「こういうキャラクターがこういう状況になるのって、いいよね」とか。
食べ物を作る場合でも、「家族で一緒に食べる時間って、なんかいいよね」とか、「誕生日で味わう特別な時間が好き」とか、「観光地で、風景を眺めながら味わう食べ物が好き」とか、いろんな尺度がありますよね。
そういう風に、自分にとっての「良質とは何か」を考えてみましょう。
ちなみにこれは、「○○ではないこと」、「○○をやめること」という風に、否定型にはしないようにしましょう。
それは追求しがいがないので、最初はよくても、後々しんどいことになります。
(ステップ2): それを圧倒的にする工夫を考えよう
次は、その「良質な点」を、圧倒的にする工夫を考えます。
これは、「優れているものにする」というレベルではありません。
あくまで「圧倒的にする」という風に、段違いなものを実現することです。
なぜこれを考える必要があるのかというと、何かを売る場合、必ず競合を考える必要があります。
自分がどんなに好きなものでも、自分の商品よりもクオリティが高く、価格が安く、簡単に手に入るような商品が他にあれば、売れません。
すなわち、何かを売る場合は「世の中」も見なくてはならなくて、「自分の中」だけでは完結できないんですよね。
例えば私の場合、世の中に「希望が出るような、クリエイティブなコンセプトを教えてくれるサイト」がないから、自分で作っているわけです。
もしそういう良質なサイトがあれば、私は喜んでこのブログをやめて、そのサイトを読んで満足しているでしょう(笑
それが世の中にないから、自分で作って、もっと満足できるようにしたくなる、ということです。
10倍よくするには、工夫が必要になる
なので、ステップ1で考えた「自分なりの良質な点」を、今の10倍すごいものにするには、どうすればいいかを考えてみましょう。
1.5倍とか2倍程度なら、「長時間頑張る」という脳筋スタイルになってしまうので、少し大きめの倍率にするといいでしょう。
今の10倍よくするには、必ず大胆な工夫が必要になります。
もし「同一時間で仕上げる量」を圧倒的にする場合、今までとは全く別次元の開発技術が必要になるでしょう。
例えば漫画1ページ、小説1話、ブログの1記事を、今まで10時間かけて作っていたとしましょうか。
なら、それを1時間で、似たようなクオリティで仕上げられるようにするわけです。
すると、今とは全く違った発想法や構成法が必要になります。
同じように、質を圧倒的にする場合でも、全く別次元の発想が必要になります。
今までの10倍の密度、精度、強度、満足度、感動度で仕上げるわけです。
例えば漫画1ページ、小説1話、ブログの1記事で、今までの10倍楽しめるようにすると。
これも、全く違った発想法、構成法が必要になります。(まぁ、量を圧倒的にすることも、質を圧倒的にすることも、本質は同じことなんですが)
自分が欲しいものだから、研究を楽しめる
これを追求することは、とても楽しいことになります。
だって、「自分なりの良質な点」を、より多く味わえるようになるんですから。
「他の誰かが喜ぶ」とかでなくて、まず一番最初に、自分にとってメリットがあるわけです。
だから、追求しがいがあって、モチベーションを保ち、続けられるようになります。
また、これを実現するには、必ず研究する必要があります。
「学ぶ」だけでは足りなくて、「研究」までに踏み込むことですね。
「学ぶ」のは、他の人が既に到達しているレベルなので、学べることをマスターする程度では足りません。
前人未踏の場所に入るには、「学び尽くして、自分が最先端を研究する」というレベルまで行く必要があります。
で、その研究も、数ヶ月はかかるんじゃないかと思います。
学んで最先端までたどり着くのに1ヶ月、そこからさらに研究して2ヶ月、合計3ヶ月ぐらいですかね。
そこから初めての商品を作るまでに3ヶ月で、6ヶ月ぐらいかける、みたいな。
もし「学んで最先端にたどり着くまでには、1ヶ月どころか何年もかかるよ」というような広いジャンルの場合、ステップ1に戻って、もっと領域を絞り込むようにしましょう。
それぐらい、「こんなこと追求してるのは、世の中自分ぐらいだよな」という狭い領域に絞り込みます。
(ステップ3): それを与えることで、世の中に何をもたらすのかを考えよう
そして、「その良質さを与えることで、世の中に何をもたらすのか」を考えてみましょう。
これは、「私がこうしたい」という次元から、「他の人がこう満足する」という次元へと昇華することになります。
ビジネスの基本法則として、「与える者は受け取る。しかし『欲しい』と願う者は、持っているものですら取り上げられる」という法則があります。
まぁこれは当然で、与えれば売れる機会も生まれますからね。
でも、「欲しい」ばかり言っていると、それを手に入れるために、犠牲を払うばかりになると。
ビジネスや投資が苦手な人ほど、この感覚が意味不明で、「与えれば減るばっかりやん」と考えてしまうんですよね。(この心理メカニズムは、またいつかお話しします)
「世の中をこうよくできる」が大切
悪い例で言うと、例えば自治体が「ゆるキャラで地域活性化しよう!」とか「この特産品で、この町を盛り上げよう!」とか言ってるじゃないですか。
あれこそが、この「世の中に何をもたらすのか」が全く考えられていない、悪い事例になります。
「私の周囲には、これが豊かにあるから、これを売ろう」という、その発想はいいんですよ。
でも、人(お客)は「何が得られるか」が重要になります。
売る側が「私はお金が欲しい。だからこれを買って」と言って売りに出しても、お客は買わないですよね。
それなのに、「ゆるキャラで地域活性化しよう!」とか、「この特産品をどうぞ! この文化を知ろう!」というのは、「あんたには利益がない。私がお金が欲しいだけ。だからこれを買って」と言っているのと同じです。
逆にいい例が、秋田県のローカルヒーロー「超神ネイガー」でしょう。
あれは、お客に「地元感覚で、身近なヒーローを楽しむ」という楽しみを提供しています。
キャラクターを越えて、「世の中をこうよくできる」、「人々にこう幸せになってもらう」という目的があるわけですね。
ゆるキャラを置くなら、何を味わってもらうために、そのキャラクターを置くのか。
特産品を売るなら、誰にどんな恩恵をもたらして、どう世の中がよくなるのか。
作品を売るなら、誰にどんな利益があって、どう豊かさを得られるのか。
そこがないと、ただ「商品を棚に置いて、値札をつけている」というだけになります。
物不足の時代ではそれでも売れたかもしれませんが、今の時代は、「何を得られるのか」をメインに語らなければ売れない時代です。
そういうこともあって、「その良質さを与えることで、世の中に何をもたらすのか」という内容を考えてみるといいでしょう。
(おまけ): そこから外れる要素は、ばっさりカットしよう
最後はおまけです。
後は、ステップ3までの内容からは外れるような、不要なものをばっさりカットすることです。
言い換えると、費用対効果を高める、ということですね。
まとめ
そんな風に、商品を作る場合、次の3つを考えるといいかと思います。
まずは、ステップ1で「自分にとっての良質さ」を考えて、自分が好きな尺度を決めます。
次に、ステップ2で「それを圧倒的にする工夫」を考えて、自分が楽しみながら、競合と戦える領域を作ります。
そしてステップ3で、「それが世の中に何をもたらすのか」を考えて、売れる形に変換します。
最後はおまけで、「良質さ」から外れるものはばっさりカットして、集中すると費用対効果が高まりますよ、ということです。
ただ「作って販売サイトに出す」よりも、ここまで考えられると、だいぶ変わるんじゃないかなと思います。
ということで、今日は「自分の商品をブラッシュアップする、3つのステップ」ということで、お話ししてみました。
今日はここまで~。