今日は、小説家とシナリオライターの違いについて、ちょっとしたことをお話ししてみましょうか。

普通の人が知っても全く役に立たない、無駄知識です(笑

 

「原稿用紙枚数」に見る、シナリオライターと小説家の違い

おかげさまで新作本は進んでいるんですが、具体例を追加していたら、ついに原稿用紙換算で1000枚を突破してました。

現時点で1025枚ぐらいあります。

で、この「400字詰め原稿用紙換算」っていうのは、小説家とシナリオライターとで定義が変わるんですよ。

これは、「びっちり文字を詰めた枚数」で言うか、「空白も含めた枚数」で言うかで量が変わるものです。

 

で、シナリオライターが言う場合、これは「びっちり詰めた枚数」なんですよ。

ゲーム畑でシナリオを書く人って、基本はテキストエディタで文章を書くようになるんですよね。

すると、原稿用紙のような形では表現できないので、空白の量は数えられないんですよ。

だから、「文字数」をベースとした分量になります。

ただ、純粋に文字数だと桁が多くて分かりにくいので、文字数を400で割って、400字詰め原稿用紙換算にしたり、もしくはKB(キロバイト)で表現します。

 

「今日は1日に20KB書いたんだよ」とか言う人がいて、「すごーっ!」とか答える人は、共にシナリオライターだと思えばいいでしょう(笑

この「20KB」の文章量が直感的に分かると、立派なシナリオライターです(笑

これはどれぐらいの量かというと、KB数に1.25倍ぐらいしたら、それだけの原稿用紙になるかと思います。

これは、テキスト形式で保存するから、KB数から文字数が計算できるわけです。

 

小説家の場合、まあテキストエディタで書く人もいるでしょうが、段落とかルビとか文字装飾を考えると、Wordみたいなワープロソフトを使いますよね。

それに、「原稿用紙で250枚~300枚まで」みたいな制限がかかることも多いですしね。

すると、空白も数えた枚数で表現するのが普通になるんですよ。

これは単純に、ページ数を数えればいいだけですからね。

 

だから、シナリオライターの言う「原稿用紙○枚」は、小説家の言う量よりも、実際に書いた量は少し多くなるんですよね。

空白がどれぐらいあるかでも変わりますが、まあ1.2~1.3倍ぐらいだと思えばいいでしょう。

私はゲーム畑出身なので、びっちり詰めた枚数で表現してます。

というか、そもそも原稿用紙のような形式では書いておらずに、普通に横書きで書いているので、空白は数えられないんですよ。

まあ、小説家の人でも、びっちり詰めた枚数で表現する人はいるかとは思いますが。

 

「使う能力」に見るシナリオライターと小説家の違い

で、「シナリオライターと小説家の違いって何だろう」と思うと、使う能力が違いますよね。

ゲームシナリオの場合、背景とキャラを画像で用意しないといけないので、背景数とキャラ数に制限がかかるわけです。

すると、自然とロケーションは絞り込まれて、キャラクターも最少人数で構成するようになるんですよ。

だから、読み手にとっては分かりやすい構成になりやすいかと思います。

 

実際、シナリオライターが書いた小説って、「分かりやすい」、「スリムにまとまっている」ような気がします。

というのも、ゲームって、読み進めるのにワンクリック、ワンクリック……ってマウスクリックを必要とするじゃないですか。

これって、実は結構なウェイト(待ち時間)なんですよ。

すると、「無駄な文章」っていうのは、プレイヤーにとっては強烈なストレスになるわけです。

小説ならさーっと流し読みできるでしょうが、ゲームの場合はそうはいかないわけで。

すると、シナリオライターは自然と、「無駄を省く」、「物語が展開する文章だけに絞り込む」という、スリムなスタイルを好むようになるんですよね。

 

だから、小説家の書いたノベルゲームシナリオとかは、多分相当ストレスがかかって、読みにくいんじゃないかと思います。

それは、余分な表現が多いからですね。

長いのを短く表現されるのは別に構いませんが、短いのがダラダラ長くなると、とたんにストレスになりますからね。

そういう点でも、シナリオライターの書く小説は、素直で分かりやすいかなと思います。

 

ただ、表現力で言うと、小説家の方が上ですよね。

ゲームの場合、背景やキャラは「背景絵」、「立ち絵」に任せられますからね。

わざわざ背景描写なんかしなくても、プレイヤーは画像があるから分かるんですよ。

むしろ、「背景描写なんていいから、キャラをしゃべらせろ」みたいなノリでしょ(笑

 

で、シナリオライターさんなら分かると思いますが、あんまり大げさなポーズとか、立ち絵がないからやらなくなりますよね(笑

全画面CGの場面だって、その絵、そのポーズをできるだけ引き延ばそうとするわけで(笑

すると、自然と場面描写はしなくなるわけですね。

 

そういう点では、小説家は「イメージを喚起する描写力」に優れてますよね。

ポーズも構図も使い放題なので、やりたい放題できるというか。

その点、それらを文章でしっかりと説明しないといけなくなるので、自然とそういう表現力が身につくと。

 

まとめ

まあそんな感じで、シナリオライターと小説家の違いってありますよね。

他にもあるかもしれませんが、ぱっと思いつくところでは、こんな感じでしょうか。

まあ、ほとんど似たようなものだとは思いますが(笑

 

ということで、今日はしょーもない無駄知識をお話ししてみました。

今日はここまで~。

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