今日は、私の好きなエピソードを2つほど紹介してみましょうかね。

抑圧された環境の中でも、自分らしさを発揮したという、そんな人たちのお話です。

 

一つ目は、シャネルのお話です。

ココ・シャネルって女性がいたんですよ。
あの女性用のファッションブランド「シャネル」を作った人ですね。

この人は、幼い頃に母親を亡くして、父親も育てられないってことで、修道院に預けられたんですよ。
で、シャネルの性格は、勝ち気でおてんばで、そしてファッションが大好き。
でも修道院は、その対極にあるようなものですよね。
服は地味で、元気いっぱいに動き回ることよりも、おとなしくしている方が尊ばれるような環境で、目立つことも許されないような場所で。

少女シャネルにとってはまさに「抑圧された環境」とも言えますよね。

でも、シャネルはそんな中でも、自分らしさを発揮するんですよ。
修道院の服でも、スカートのウェスト部分を少しだけ折り返して丈を短くしたり、襟の部分を少しだけ変化を加えたりして。

そして「みんな同じ服のはずなのに、シャネルだけは、いつも誰よりもおしゃれに見えた」って言うんですよ。
その上、そのシャネルが加えた加工はとても微妙なものだったので、「大人の修道女たちがシャネルに服を注意しようとしても、どこが他の子と違っているのか大人たちですら分からなかった」って言うんですよ。

これすごいですよね。
まさに、「自分らしさを発揮できない社会」への反抗なんですが、相手に指摘を許さないぐらいの絶妙な力で、自分らしさを表現してゆくわけです。
大人たちよりも、さらに上をゆく知恵と力で自分らしさを発揮したところが。

このお話、ほんと大好きです(笑

 

もう一つ似たようなお話があって、これは私の近所に住んでいる絵描きさんのお話です。

その人は、私よりも一回り年上で、ずっと絵描きさんをやってるんですよ。

この人、高校時代は工業高校に通っていたんですよ。
でも、成績は全然よろしくないタイプで(笑

だから、学期末テストでも、もうさっぱりな状態で。
で、あまりに時間が余るからっていうんで、答案の裏側に絵とかイラストとか漫画を描いてたっていうんですよ。
答案の表は適当で、裏は超真剣に取り組んだと(笑

普通なら、そんなことしてたら怒られるところですよね。
当時の工業高校は、近所の機械系工場に生徒を送り出すのが目的の学校なんですから。
絵とか、もう全く縁のない世界ですよね。

でも、先生はその人のいい点を見ることができた人なのか、それともその絵描きさんがすごかったのか、その両方あると思うんですが、先生は「お前は絵がすごいから、絵の道を進んでみるのもいい」って認めたっていうんですよ。

これもまた、いいですよね。
工業高校なんて、男ばっかりで、当時の先生とかはほんとお堅い人ばかりだったと思うんですよ。
絵の才能を発揮することなんか、まずできないものですよね。
でも、そんな抑圧された環境の中でも、実力で自分の道を切り開くというか、相手をねじ伏せるぐらいの力があるというのが。

そしてその人は高校卒業したらすぐに絵描きさんになって、今でも第一線で活躍していたりします。

 

こういう風に、全く自分の才能が開花できないような抑圧された環境でも、自分らしさを発揮して、道を切り開く……こういうのを成し遂げた人は、かっこいいですよね。

何というか、可能性を見せてくれるというか。
「この場所じゃ、自分らしさを発揮できない」というのは、本当なのかな?と思わせてくれるというか。
今の環境でも、何か工夫次第で自分らしさを発揮して、表現できるんじゃないかと。

そういう「現状を受け入れて、その環境で工夫する」っていう姿勢を教えてくれますよね。

ということで、今日はそういう私が好きなエピソードを紹介してみました。

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