作家向けの本を一冊、ご紹介
今日は、作家向けにいい無料本があったのでご紹介です。
猪原賽著「漫画原作者は一体「何」を書いているのか」
無料配布は期間限定(13日まで)なので、興味がある方はお早めにどうぞ。
作者ブログを再編集した内容らしいので、無料期間が終わったらブログを見るのでもいいかもしれません。
この方は読みやすい洗練された文章を書くので、まとまった内容を短時間で理解できます。
内容をざっくり言うと、漫画原作者が何を作っているのかと、そしてどんな風に協業しているのかが書かれています。
あとは、漫画家とか漫画原作者にはどうすれば簡単になれるのかとか、コツとか、そういう内容ですね。
今まで組織に属して作ったことがない人には、「こうやって協力して作ってるんだ」と分かるんじゃないかなと思います。
こういうのを見ると、「ゲーム業界も漫画業界も同じなんだな」って感じたり。
私はずっとゲーム制作監督をしていたんですが、感じている内容とか、組織体制、そして業界の移り変わりとか、もうそのまんまゲーム業界と同じですから。
ゲーム制作をしている人なら、共感することばかりかな~と思ったりもします。
選ばれる側じゃなくて、選ぶ側になる、ということ
印象に残ったのが、「編集者は選べ」ということですね。
この作者、デビュー前にある雑誌に持ち込んだんですが、出てきた編集者は原稿をほとんど見ずに、「俺はこんなにすごい作家を担当した」、「君たちもあと三年ぐらい勉強すれば、デビューできるよ」みたいに言われたらしいです。
で、作者は「この編集者はダメだ」と感じたらしいです。
その打ち合わせ終了後、すぐさま他雑誌のアポを取って、その他雑誌から一年もせずにデビューしたと。
ここから言えるのが、選ばれる側になるんじゃなくて、選ぶ側になる、ということですね。
「私を選んでください」じゃなくて、「私が選びます」という姿勢なんだと。
このときに問題になるのが、「自分を大きく見せたい」という心理なんですよね。
選ばれようとすると、「できるだけ大きなところからデビューしたい」とか、「見栄を張りたい」、「有名作家たちと一緒に活躍できれば、自分のネームバリューも高まる」みたいに、自分の実力以外のところを当てにしてしまうわけです。
こういう風に見栄を張ると、実力が足りない場所に向かうから、「選んでください」という態度になっちゃうんですよね。
でも逆に、「選ぶ」という態度だと、相手は全部、自分よりも格下になるんですよ。
すなわち、「私よりもできない人たちに、私の力を与えていこう」という心理になると。
自分よりもできない人たちには、自分を大きく見せる必要なんかないから、ありのままで、自然体でいられます。
だから自分の要望を実現しやすくて、貢献できて、喜んでもらえて、しかも自然体でいられる場で活躍できる、ということです。
まとめ
まあそんな感じで、チームで制作する事情を知りたい場合はオススメの本です。
無料本なので、興味がある方はお早めにどうぞ。
ということで、今日は作家向けにいい本のご紹介でした。
今日はここまで~。