今日は、能力開発なお話です。

新人は、プロが言う「そんなものに頼るなんて恥ずかしい」をどんどん使えばいい、というお話です。

 

新人はどうやってプロに追いつけばいいのか

私たちは「こういうことが好き。それでお金を稼げたらいいな」とか思いますよね。

でも、最初は全然その分野についての能力がないものですし、いい道具も入手できないものですよね。

一方でプロは、一流の道具を使いこなせていて、レベルも高くて。

そういう場合に、新人はどういう戦略で戦ってゆけばいいのか、というお話です。

 

で、結論から言うと、新人は、プロが言う「そんなものに頼るなんて恥ずかしい」をどんどん使えばいい、ということです。

だいたい第一線で活躍しているような一流の人ほど、より原始的な技術に価値を起きます。

そして「最新の便利な道具」っていうのは、プロは「そんなレベルの低い初心者向けのもの」と馬鹿にする傾向にあります。

 

でも、新人こそ、その「レベルの低い初心者向けのもの」を使いこなすことで、力を発揮できるんですよね。

それで、圧倒的な世界観を仕上げることができれば、新人が一流に勝つことができるんですよ。

なので、今はもう、最新の技術をどんどん取り入れていけばいいかと思います。

 

シンセサイザーが主流になっていった流れ

例えば作曲で言うと、以前は全て生演奏を収録してCDとかを作っていました。

そういう時代には、「電子音(シンセサイザー)に演奏させたり、曲を作るのは、貧乏人がやる恥ずかしいことだ」とか、「アマチュアがやる恥ずかしいことだ」と言われていました。

というのも当時のシンセサイザーは、楽器を演奏できなくても簡単にいろんな音を出すことはできますが、やっぱり今のように幅広い音を出すことができずに、チープな音だったんですよね。

すなわち、「レベルの低い初心者向けのもの」だったと。

 

ですが、坂本龍一とか冨田勲とかがシンセサイザーを使って、圧倒的な世界観で音楽を仕上げます。

すると、「シンセサイザーってすごい!」とブームが起きて、そこから「シンセを組み込んで曲を作るのは当たり前」という時代になりました。

その後、小室哲哉だとか、浅倉大介とかが活躍していく流れになります。

 

初音ミクやゲームエンジンが出てきた流れ

初音ミクが出てきたときも、そうでしたよね。

その時代は、歌唱力のある歌い手さんが生で歌うことに価値がありました。

だから、「ミクに歌わせるのは、歌手を雇えない貧乏人や、アマチュアがやることだ」とか言われていたわけです。

 

でも、そこから「みくみくにしてあげる」みたいなPV付き曲が出てきます。

すると、「初音ミクという個性」とか「コミュニティがコラボして作品を仕上げる」みたいに、圧倒的な世界観が作られるようになりました。

また、「ニコニコ動画のコミュニティ力ってすごい!」、「初音ミクの世界観って面白い!」とブームが起きて、そこから「ミクに歌わせてネットに放つのは当たり前」、「共有素材を使ってPV動画を作るのは当たり前」という時代になりました。

 

ゲーム制作だってそうで、昔は自前でゲームエンジンを作るのが当然でした。

「一般的なゲームエンジンを使うのは、同人とか素人がやることだ」みたいな。

でも、今ではUnityにしろUnreal Engineにしろ、普通に使われるようになりました。

そして、自前でゲームエンジンを作るチームはほとんどなくなりました。

それどころか、今ではTurbo Squidのような3Dモデルの素材ですら、どんどん利用されている時代です。

 

「何を使って仕上げるか」より「何を仕上げるか」

プロ(既に成功している人)と実力比較してしまう人ほど、「何を使って仕上げるか」にこだわってしまうミスをしがちです。

でも実際のところは、「何を仕上げるか」が大切なんですよね。

お客は「作品で味わえること」に興味があるのであって、使われた道具とか、費やされた時間やテクニックなんてどうでもいいんですよ。

料理の場合でも、お客はレストランに料理の味を楽しみに来るんですよね。

そこで、そのシェフが包丁一本で皮むきをしようが、新人がピーラーを使って簡単に皮むきをしようが、ほとんど関係ないんですよ。

 

でも、作り手は「プロになるには、こういう道具を使いこなせなきゃいけない」とか思い込んでいるんですよ。

「その道具を使いこなせてこそ、プロだ」みたいな。

だいたいそういうのは、伝統的で原始的な技術や道具になるんですが。

 

簡単にできる道具があれば、それを使えばいい

私はそんなの必要ないように思います。

簡単にできる最新の道具があれば、さっさとそれを使って効率化すればいいと(笑

 

大切なのは、「自分が表現したい世界観を出せるかどうか」です。

作曲したいなら、シンセでも自動作曲ソフトでも何でも使って、さっさと世界観を出してしまえばいいんですよ。

ゲームでも、ゲームエンジンとか素材を使いまくって仕上げればいいと。

漫画でも、Clip Studioのツールを使いこなせば、写真素材から背景がすぐにできちゃうんですから。

 

で、そこで圧倒的な自分なりの世界観を仕上げて、魅力を出せばいいだけです。

絶対音感や音楽理論を学ぶ必要もなければ、ゲームエンジンを自作する必要なんかないし、美麗な背景を描けるようになる必要もありません。

そういうのは、好きな人がすればいいだけです。

 

まとめ

そんな風に、原始的な道具や技術にこだわる必要はないように思います。

古い人間や業界の人間ほど、「この技術がすごい」と技術力を褒めますが、お客が求めているのは「どう作られているのか」ではなくて、「何が得られるのか」です。

同業者に認められるために作るのか、それともお客やファンのために作るのか、ですね。

 

それを考えれば、変に道具にこだわる必要はないように思います。

むしろ、簡単にできる先端技術があるならば、どんどんそれを活用していけばいいと。

すると、時代が進むにつれて、それが当たり前になってきます。

 

これからの時代も、AIによる自動作曲は当たり前になっていくでしょうし、ゲームエンジンだけでなく、素材ですら当たり前になりつつある時代です。

「そんなものに頼るなんて恥ずかしい」と言うプロの言葉に惑わされずに、「作りたい世界観」を仕上げることに目を向けると。

すると、パイオニアとして時代を作れるんじゃないかな、と思います。

 

ということで今日は、新人はプロが言う「そんなものに頼るなんて恥ずかしい」をどんどん使えばいい、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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