今日はクリエイティブなお話です。
「ニッチの場合、難易度を高めて階段を作ってあげよう」、というお話をしてみましょう。
新たなカードゲーム、登場
先日、ひらがなポーカーというカードゲームをご紹介しましたが、さらにとがったカードゲームがあったのでご紹介。
今回のゲームマーケットで個人的に見て欲しい第1位は、B-084のKino.Qが作った「紙神経衰弱」ですね。ゲーム内容はトランプの神経衰弱なんだけど、裏面は全て白紙。触って紙質が同じならカード獲得。手触りの神経衰弱。変態過ぎ。どんなアイデアよ?迷いに迷って買わなかったけど、まだ気になる。 pic.twitter.com/QL6xwaXWJh
— 阿曽山大噴火 (@asozan_daifunka) December 2, 2017
「紙神経衰弱」というカードゲーム
見ての通り、「紙の神経衰弱」です(笑
カードの裏面は全て真っ白だけど、裏面に貼り付けてある紙の質が違うと。
だから、手触りで同じカードを見つけて神経衰弱をするわけです。
裏面は紙をめくることができて、そこに紙の種類が書かれているので、それで正解かどうかを見極められます。
いわゆる、ド級の変態ゲームですね(笑
「めくっても、めくっても、白い紙」というキャッチフレーズが素晴らしい!(笑
これ、すっごい難易度高そうですが、なんか面白そうですよね。
特に紙媒体で同人誌を作っている人には、ウケがよさそうにも感じます。
紙で同人誌を作ってる人の場合、よく表紙とか本文の紙を変えてみたり、「これはこういう風に印刷されるのか~」とか楽しんでるじゃないですか。
で、やたら紙に詳しくなったりして。
同人仲間で集まった場合、こういうゲームが盛り上がりそうな予感もします。
ニッチなものは、マニアックな方がウケがいい
ニッチなものって、こういう難易度が高いというか、マニアックなもの(いわゆるとがったもの)の方がウケがいいですよね。
というのも、ニッチに来るような人って、普通のものでは楽しめなくなった人がさらに深さを追求するために来るわけです。
なら、あっさり目よりも、むしろディープな方がウケがよくなって、広がりやすいと分かります。
逆にメジャーになるほど、難易度を落としてソフトなものにする方がよくなります。
その方が、より多くの人に楽しめるからですね。
実際、私が最初にFPSゲーム(シングルプレイ版)を作った時でも、最初は難易度を下げようと思っていたんですよ。
でも、いろいろ考え直して、あえて敵を強くして、難易度を高くしたわけです。
すると、「少しでも気を抜いて突撃すると、すぐに死ぬ。それが緊張感を生んで面白い」みたいに評価されて、売れたんですよね。
それは、やっぱりうちのゲームを買うような人は普通のFPSゲームでは物足りずに、ハードなものを求める人ばかりだったからじゃないかと思います。
「難易度の階段」を作ってあげよう
で、そういうマニアックなものを作る場合でも、難易度の階段を作って提供するといいように思います。
すると、難易度が高くても、多くの人が楽しめる形にできるでしょう。
例えば上記の紙神経衰弱でも、最初は3~5種類ぐらいの紙で、しかも違いが分かりやすい紙質のものを使うわけです。
すると、初心者でも「あ、違いが分かる!」となって、感動します。
そうやって感動を与えると、変態素質を持つ人ほど「もっと違いが分かりたい」と求めるようになるんですよ(笑
で、ディープな世界にはまっていくと(笑
同人作家向けに、紙の厚みとか、表紙の加工を加えたバージョンがあっても面白そうですよね。
「この手触りは、マット加工だ」とか、「遊び紙だ」とか変化があっても、分かりやすくて楽しめそうな予感。
本気で難易度を求める人は、紙の名前や種類まで当てないとペナルティーを受けるとか、一度答え合わせをしたらシャッフルするとか、そういうルールでも面白そう。
まとめ
そんな風に、ニッチを攻めるほど、マニアックに徹するのでいいようにも思います。
ただ、それでも多くの人に分かるように、階段を作ってあげると。
すると、話題にもなるし、普通の人にも広がりやすいんじゃないかな、と思ったりもします。
いや~、世の中にはいろんなゲームがあるものですね。
ちなみにこの紙神経衰弱を作ったのは、Kino.Qというチームです。
で、ここのオンラインショップでは「身につける文房具」とかいうコンセプトで、さらにとがったものを提供していたりもします。
紙神経衰弱でも、2700円もするのにSOLD OUTとかするぐらいなので、売れているようで素晴らしいですよね。
こういうのも、一つの戦略かなと思います。
ということで今日は、「ニッチの場合、難易度を高めて階段を作ってあげよう」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。