今日は、世の中の仕組みについての雑記です。
「元々貧しい国や人は破綻しない。急激に豊かになった国や人が、豊かになった後に破綻する」という内容で、つらつらと書いてみましょう。
「貧しい国は破綻せず、リッチな国が破綻する」という矛盾
最近の私は、波だとか金融だとかに興味を持って、いろいろ世の中について考えていたりします。
で、最近分かってきたのが、「元々貧しい国や人は破綻しない。急激に豊かになった国や人が、豊かになった後に破綻する」ということですね。
普通の考えだと、「貧しい国や人が破綻する」って思うじゃないですか。
でもそうではなくて、「豊かになった国や人が、豊かになった後で破綻する」ということです。
例えばベネズエラ、ジンバブエとかアルゼンチンみたいな、経済破綻した国がありますよね。
そういう国って、元々は経済成長を遂げて、リッチになった国だったんですよ。
最近破綻したスリランカも同じように、「リッチな状態」とまでは言わなくとも、貧しい状態から急成長していたと。
なのにその後で、破綻しているわけです。
ならなぜそうなるのかというと、ずっと貧しいままの場合、貧しいから借金や浪費のしようがないからだろうと思います(笑
貧しいままなら、普段から身の丈に合った財務で生きるので、破綻しにくいと。
逆に、急成長した国とか、豊かになった国が、「今までも大丈夫だったんだから、これからも大丈夫だ」と借金を重ねて、破綻して落ちぶれているように思います。
怖いのは「局面の変化に適応できないこと」
つまり、怖いのは「貧しいこと」よりも、「成長した後で局面が変わったときに、変化して適応できないこと」じゃないかと思います。
成長しているときほど、「今までも成長してきたから、これからも成長し続ける」と思いがちです。
でも実際は、ものの値段というのは相対的なものなので、割高になってくると誰も買わなくなってきます。
すると必ず頭打ちになるし、もしブームになっていたら、その後に急激な下落がやってきます。
そういう局面の変化時に、局面に合わせて「いったん落とそう」、「身の丈に合わせよう」とできるかどうかじゃないかなと。
例えばベネズエラとかジンバブエは、豊かな国だったのに、欧米から制裁を食らったわけです。
でも、そこで「いったん落とそう」、「身の丈に合わせよう」とできれば、少なくとも破綻は避けられたようにも思います。(ここではハイパーインフレも、破綻に含めるとします)
局面に合わせられないから、破綻してゆく
だけど、社会では「自分を変えられないタイプ」が主流です。
特に、拡大はできても、縮小や手放すことはできない人ばかりで。
すると、成長した後で、そのレベルでの浪費癖がついてしまっているわけです。
「今までできたことなら、これからもできるはずだ!」として、「(上がり過ぎた)現在の状態が普通だ」と思い込んでしまうと。
それどころか、「今までも成長できたから、これからも成長できるはずだ」と思い込んで、成長を前提にさらなる借金をすることもあります。
で、生活レベル(支出額)を上げたままにするし、借金をし続けたり、中央銀行を持つ場合は「お金を作ればいい」とお金を作り続けます。
結果として、財政破綻もしくはインフレ一直線になってしまうように思います。
「局面に合わせて生きる」という発想
私は最近は「波」という感覚で物事をとらえるようになったんですが、「こういうのも波の感覚だろうな」と思います。
ある意味、局面に合わせて生きる、ということですね。
上昇局面ではポジティブな対応を、下落局面ではネガティブな対応をして、状況に合わせると。
だから、例えば個人で売り上げが落ちてきた場合でも、局面を重視するわけです。
すると、「もっと頑張らなきゃ」とするのではなく、「今のうちに収穫や種を得て、効率化をしたり、少し休んで、次の成長の芽を育てよう」とできます。
「あえて一度落とす」ことで、上昇できる
言うなれば、上昇に限界が見えてきたら、一度あえて落とせばいいわけです。
すると不採算な分野から撤退できるし、効率化されて、結果として「安い自分」になることで、また上昇できると。
私がよく言う、「落とせば上がる」ということです。
例えばアイスランドでは2008年に金融危機(実質は経済破綻)がありましたが、この国はさっさと一度「落とした」んですよ。
銀行を破綻させて、債務も再編して、自国通貨も暴落させたと。
すると、もちろん短期では苦しみましたが、その後5年ぐらいで復活できたと。
日本を含めて何十年も苦しみ続ける国々が多い中で、これはとても早い復帰のように思います。
「一時的な下落」を恐れないこと
なのに、人は「落とす」こととか、「自分を安くすること」を極端に恐れるものなんですよ。
本当はそれは「一時的な下落」でしかないのに、「一度落とせば、奈落の底まで落ちてしまう」という恐怖を覚えてしまうわけです。
もしくは、「自分は高い価値であって欲しい」という劣等感とも言える願望が、現実をゆがめて見せているように思います。
「高い自分であるべきだ」という願いと、「今の自分にとって、ちょうどいい身の丈」がごっちゃになっているわけですね。
だから、「自分を安くすること」ができないと。
なので落とせないし、ネガティブな波に乗れないし、「成長し続けなきゃいけないのに、どうして成長できないの?」と言うようになるように思います。
そして高レベルの支出を続けてしまって、後に大クラッシュになって、致命傷になってしまうわけです。
普段から小さく落としていれば「小傷を高頻度で」という生き方ですむのに、その「小さな下落」ができないから、一度の下落で致命傷を負ってしまうと。
まとめ
そういう風に、破綻というのは、「成長した後で、局面が変わったときに、変化して適応できないこと」が中核となる問題のように思います。
言い換えると、「身の丈を落とせる人は、破綻しないし、強い」ということですね。
生き方でも同じで、しょっちゅう失敗して落ち込んでいる人とか、身の丈をすぐに落とせる人って、結構強いんですよ。
それは、それだけ挑戦していることでもあるし、小傷に強いからですね。
それに劣等感がないので、「今の自分には、これぐらいがちょうどいいよ」と、笑顔で生活レベルを調整できます。
実際に人生だって、それぐらいの浮き沈みがあるぐらいでいいし、それが自然な魅力になるように思います。
だから上昇したい場合でも、気軽に「ちょっと落としてみよう」とするぐらいでいいように思います。
すると「落ちてもこの程度か」と土台が分かって、不安を消せて、安心して上を目指すエネルギーが得られるかもしれません。
ということで今日は、「元々貧しい国や人は破綻しない。急激に豊かになった国や人が、豊かになった後に破綻する」という雑記でした。
今日はここまで~。