今日は、生き方のお話です。
好奇心で現状を出るまでの、全体の流れをまとめてみることにしましょう。
好奇心で現状から出る流れ
「どうすれば現状から出られるのか」というのは、このブログでも一つの大きなテーマですよね。
新たな境地を開拓するのが好きな人とか、自分を変えるのが好きな人ほど、どんどん現状から出たいものです。
でも、未来をつい考えてしまうタイプの人ほど、変化を作る場合には「未来への恐怖や不安」を生むので、そういう恐怖や不安に対処する必要があるわけです。
その場合、私は「好奇心で進む」というのを提案しています。
好奇心があれば、熱中して新たなことに触れられるし、「気がついたら、未知の世界を切り開いていた」ってことも多くて。
ある意味、好奇心が発揮される状態って、「心地よく未知の世界を進める状態」かなと思います。
じゃあ今回は、そういう「好奇心で現状から出る」という流れをまとめてみることにしましょう。
すると、感覚的に「こういうノリで現状を越えればいいのか」と分かって、動きやすくなるかもしれません。
現状から出る流れ
ってことで、現状から出る流れは、次のようになります。
- よりよくできる新世界を見つける
- 現状と新世界の間で迷う
- 好奇心で新たなものに触れて学ぶ
- 素朴なところから、解決策を発見をする
- 試して改良する
- 新たな状態を作って、満足して安らぐ
以下で、それぞれの段階について説明してみましょう。
(1)よりよくできる新世界を見つける
まずは、日常でよりよくできる分野や領域を見つけます。
私たちは、「もっとこうできたらいいのにな」ということがありますよね。
お金の問題だったり、時間、道具や持ち物、住む場所、生きる環境、人間関係、健康、いろんな問題があるものです。
ただ、最初は「人生こんなものだ」と、あきらめて受け入れているものです。
というのも、最初は別世界を知らないので、「人は誰もが、私と同じような問題を抱えて生きている。だから私は、我慢するしか道はない」と思い込んでいるからですね。
そんなとき、新たな世界に触れることで、新たな生き方や可能性に気づきます。
それは、誰かの生き方に触れることや、何らかの作品に触れたり、本や記事、ニュースや動画などで知ることもあるかもしれません。
多くの場合で、「こういう道もあるんだ!」、「こうやって生きていいんだ!」、「世の中では、こういうこともできるんだ!」みたいに、目からウロコな体験をすることでしょう。
でもこの段階では、まだ「こうできたらなぁ」とか、「こういう風に生きられたらなぁ」というビジョンだけです。
例えばある人がいて、旅にあこがれているとしましょうか。
そんなとき、その人は動画で「自転車で日本一周をしている人がいる」と知ります。
それで、「そういう旅の仕方もあるんだ!」と、目からウロコで興奮するわけです。
(2)現状と新世界の間で迷う
でも当然ですが、現実と理想との間で悩むことになります。
だいたい、変化をするにはコストもかかるし、リスクもあるわけです。
それに、理想の世界に行きたくても、すぐには現状を変えられないことも多くて。
だから、迷いつつもこの段階では「現状に居続ける方が、まだ安全だ」と判断せざるを得ません。
まずはここで、最初の落胆が起きやすいものです。
そして、「あんな風に生きられたらなぁ」と漠然とした夢を持つことになります。
自転車で日本一周の例で言うと、「自分も自転車で日本一周をしてみたい!」と願うことでしょう。
でも、現状では毎日の仕事もあるし、そもそも旅専用の自転車すらないわけです。
だから、結局「自分にはできないや」と落胆するものです。
(3)好奇心で新たなものに触れて学ぶ
そんな中でも、やっぱり「ああいう場所で生きられたらなぁ」という夢を手放せないものです。
だから、時間がある時にでも、ついそういう場所や、そういう場所の周辺をうろうろしてしまうものなんですよ。
すると、その世界について、より詳しく知ってゆけます。
そうすることで、より細かいビジョンを描けるようになります。
でもまだ、この段階では「漠然とした夢」でしかありません。
人によっては、ふと冷静になって、「ただの現実逃避だ」、「やるべき日常があるのに、自分はこんな場所で、何をしているんだ」と自虐するかもしれません。
実際にこの段階では、「こんなこと、人生ではまったく役に立たないもの」と認識されることが多いものです。
だけど、その人の中では着実に、新たな世界で生きる知恵と知識を得て、イメージトレーニングをして訓練している段階なんですよね。
自転車で日本一周の例で言うと、自転車についてだとか、旅について知ってゆくわけです。
本や動画に触れて、楽しく学んでゆくことでしょう。
必要な知識を得たり、自転車やパーツ、旅用品を見て回ったり、旅をイメージで楽しんでゆきます。
でも、この段階では「会社があるのに、なんでこんなことをしているんだ」と、自虐するかもしれません。
(4)素朴なところから、解決策を発見をする
そんなとき、ふと可能性を切り開くような、解決策を発見することになります。
それは「努力して勝ち取る」というよりも、素朴なところに着目することで、前提条件を変えることでもたらされやすいでしょう。
「そもそもこうする必要はないよね。こうしてもいいんだから」
「ちょっと待てよ。ふと考えてみると、わざわざこうする必要はないんじゃないの?」
「別に無理にこうしなくても、できるんじゃないの?」
そういう風に、「これがなきゃできない」という前提を疑って、ハードルそのものを一気に下げてしまう、という発想です。
これが、未来を切り開く突破口になりやすいものです。
こういう発想転換が、大きな転換点となります。
自転車で日本一周の例で言うと、ここでふと気がつくものなんですよ。
「みんな専用の自転車に乗ってるけど、そもそもなんでママチャリで旅をしちゃいけないの? ママチャリを強化できるなら、それで旅をしてもええやん」みたいに。
それとか、無意識で「今の会社に居続けなきゃ」と思っていた場合、「ちょっと待てよ。そもそもなんで今の会社に一生いることが前提なの?」と、疑えるかもしれません。
すると、「今の会社に一生いるとか、考えただけで恐ろしい。なら、働き方を変えること前提にするなら、早いうちから動くのでええやん」と、対処できるかもしれません。
そうやって頑張るのではなく、前提や根本から疑って、突破口を開きます。
(5)試して改良する
すると、一気にモチベーションが出てくるものです。
そして新たなアイデアを元に、試行錯誤をして、自分なりの独自スタイルを作ってゆきます。
ここはもう、「自分にもできそうだ!」というモチベーションで突っ走る段階ですね。
もちろん、新たなアイデアでは、何らかの犠牲や欠点を伴うでしょう。
でも、「本当に嫌なこと」と比べると、そういう犠牲や欠点は「自分にとっては大きなデメリットにはならない」と感じるものです。
だから、工夫でそれをカバーしてゆきます。
自転車で日本一周の例で言うと、「ママチャリで旅をする」という発想で動き始めるとしましょう。
そしてスピードが出せないなら、どういう旅のスケジュールにするのか、何が必要なのか、荷物をどうするのか、制約に合わせて独自のスタイルを作ってゆきます。
実際に市内一周や県内一周をしてみたり、必要に応じて自分で電動アシスト機能を実装したり、工夫してゆきます。
会社についても、「この会社に一生居続けるつもりはない。なら、むしろ若い時に動こう」と気づくことで、人生全体を再構成できるかもしれません。
(6)新たな状態を作って、満足して安らぐ
そして準備を進めていると、ある時ふと、「あ、時が来た」と分かる瞬間が来るんですよ。
それは、ちょっとしたチャンスが巡ってきた時かもしれませんし、何らかのきっかけがあった時かもしれません。
もしくは、「ようやく仕上がった」と、今まで作っていたものが仕上がる瞬間が来ます。
そうして心穏やかに、未来のリスクや結果も受け入れて、「動き出す時が来た。さあ、行こう」と新たな状態に変化できます。
そうして願いを実現して、満足して安らぐ、という流れです。
自転車で日本一周の例で言うと、自転車も仕上がり、旅の段取りや計画もできて、次の働き先や生き方も固めることでしょう。
これらはすべて、「頑張ってやったこと」ではなくて、むしろ「ひらめきに乗って、モチベーションが出る方向に走った」ことでもたらされた感覚になります。
そんなとき、会社で上司が替わって、理不尽な待遇を受けることになったりするんですよ。
今までなら、「我慢しなきゃ。他に行く場所なんてないんだから」と屈して、上司からも「こいつは逆らわない、いじめがいがある」と認識されていたかもしれません。
そして、上司からいじめられて、どうにもできずに我慢して、影で泣き続けるような毎日が始まっていたかもしれません。
でも、次の段取りが決まっているので、「動く時だ。天が背中を押してくれた」と、意味を感じられます。
こうして「さあ、行こう」と、新たな世界に出て行く、という流れですね。
まとめ
そんな風に、好奇心を元に動き出す流れになります。
再度、流れを見ておきましょうか。
- よりよくできる新世界を見つける
- 現状と新世界の間で迷う
- 好奇心で新たなものに触れて学ぶ
- 素朴なところから、解決策を発見をする
- 試して改良する
- 新たな状態を作って、満足して安らぐ
こういう流れを見ると、「頑張る!」というのが、だいぶ見当違いな発想だと分かりますよね。
もし頑張ってしまうと、第1ステップの段階から得られないんですから。
頑張るのではなく、世の中を知り、好奇心とモチベーションに身をゆだねる流れです。
もちろん、途中では悩んだり、現実と理想とのギャップに気がついて、自虐をすることもあるかもしれません。
でも、その「(自虐をするような)自分にとっての現実」というのは、全然現実なんかじゃなくて、ただの「思い込み」に過ぎないと分かります。
だって、「描いていた夢から、現実に戻って落ち込む」というのは、「本当の現実から、自分の思い込みに戻って落ち込む」ことを意味するんですから。
だから劣等感のない人は、特に落ち込みも自虐もなく、現状を出て行けるわけですね。
このノリが分かると、うまく現状から出やすくなるかもしれません。
ということで今日は、好奇心で現状を出るまでの、全体の流れをまとめてみました。
今日はここまで~。