今日は、人の性質についてのお話です。

「嫌われないように」と自分を守るよりも、長所を出す方が好かれることもある、というお話です。

 

「嫌われないように」する苦しみ

私たちって、自分に合わない場だと、どうしても「嫌われないようにしよう」としますよね。

まぁそれは当然で、「合わない場」=「長所を発揮できない場」になるからで。

 

するとそういう場では、基本的に私たちは、短所是正をし始めます。

というのも、「嫌われる」のは「短所があるから」です。

 

だから自分の短所に目が向いて、「こういうのが私の悪い点だ」と毎日感じて、それを治そうとしてゆきます。

でも、多くの場合でそれは自分の基本的な性質と結びついているので、変えられないわけです。

そうして「私はダメな奴だ」とか、「もっと頑張らなきゃ」、「でも頑張れない」、「自己肯定感を高めなきゃ」、「誰か、私の頑張りを認めて」、「チヤホヤされたい。売れたい」と、一連のよくある劣等感を抱えてしまうと。

 

「好きになると、明かな悪い点でも好きになる」こともある

でも世の中には、「好きになると、明かな悪い点でも好きになる」ということもあるように思います。

すると、「嫌われないように」と自分を守るよりも、長所を出す方が好かれることもあると分かって、自分を出しやすくなるかもしれません。

 

だいぶ前(コロナウイルスが出てくる前)にどこかの記事で読んだんですが、ちょっとした印象深い内容がありました。

それは「フランス大好き!」というライターさんの書いた記事だったんですが。

で、そのライターさんが言うには、フランスの建物では網戸がないようで。

まぁ最新の家ならあるのかもしれませんが、伝統的なフランスの建物では網戸はないのが普通のようで。

 

だから、夏場に窓を開けていると、蚊が入りまくりなんだと(笑

それを、フランスの人は気にしなかったり、窓際にゼラニウムという蚊よけの花を植えたりすることで、まぁなんとかやり過ごしている、みたいな内容でした。

 

「これがいいんだよ!」という感覚

で、興味深かったのが、そのライターさんは「これがフランスなんだよ! これがフランスらしさで、いいんだよ!」と、熱く語っていたわけです。

いやもう私たちからすると、「マジで!?」とかツッコミを入れたくなるでしょ(笑

「蚊がどんどん入ってくる」なんて、どう考えても悪い点じゃないですか。

 

でもそのフランス大好きなライターさんは、「こういう開放感なところが好き。これがフランス。好き」と、好きな点として数えていたんですよね。

それが、私の中では印象深く残っていたりします。

 

長所をピンポイントで好きになるタイプ

こういう風に、「好きになると、短所が気にならなくなる」という人も、いると思うんですよ。

そのライターさんは、フランスの長所を見ていたから、短所はどうでもよかったんじゃないかな、みたいな。

それどころか、短所すら長所に関連づけることで、短所も好きになってしまうと。

 

これは私の予想ですが、人には「トータル力を好きになるタイプ」だけでなく、「長所をピンポイントで好きになるタイプ」もいるように思います。

多くの人はトータル力で考えるんですが、ごく一部の人は「その長所にホレた」みたいなこともあるように思うんですよ。

 

長所を出すことで、好かれることもある

これは、一目ぼれとも違うように思います。

一目ぼれって、しばらくすると冷静になって、悪い点が見えてきて嫌になるじゃないですか(笑

でも上記のライターさんは、一目惚れとかいうレベルではなく、フランスが好きすぎて移住して、何年もフランスに住んでいるような人です。

まぁ長い一目ぼれなのかもしれませんが、実のところ私たちでも、「欠点はあるけど、長所がいいので、長く愛用している」みたいなものはあるように思います。

 

こういう現象を考えると、長所を出すことで、一部の「短所を気にしない人」が来て、好かれる、ということもあるように思います。

もちろんそれはメジャーではないし、多くの人から好かれることはできないでしょう。

でも個性のある人って、一人からでも心から好かれると、満足しやすいように思います。

裏を返すと、誰からも受け入れられないから、「多くの人から受け入れられたい」と願うようになるんじゃないかな、と思ったりもします。

 

まとめ

これが分かると、「嫌われないように」と自分を守るよりも、長所を出す方が好かれるし、満たされることもあるように思います。

 

もちろん個性がある人ほど、普通の人たちが集まるような場所で個性を出しても、無意味なことが多いでしょう。

むしろ、それこそが嫌われる要因になりやすいものです。

だいたい普通の社会では、トータル力みたいな、「みんなが評価する良さ」で考える人たちばかりですからね。

だからどこでも自分の性質を出せばいいというわけではなくて、特殊な長所ほど、出す場を選び、限定する必要があります。

 

とはいえ、そういう「自分の短所が気にならない人もいる。自分なりの長所さえ出せば、そういう人が来る」と分かると、可能性が見えるように思います。

短所に目を向けたり、短所を治そうとすることって、苦しいですからね。

 

すると、「自分が自然体でできる長所って何だろう? 長所を発揮できる場って、どういう場だろう?」と考えられて、宝探し感覚で長所や活躍できる場を発掘してゆけるかもしれません。

 

ということで今日は、「嫌われないように」と自分を守るよりも、長所を出す方が好かれることもある、というお話でした。

今日はここまで~。

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