今日は、クリエイティブなお話をしてみましょう。
「ファンを作るために、自分の世界観に引き込もう」、というお話です。
「ファンを作りたいのに、なかなかできない」という問題
「ファンを作りたいのに、なかなかできない」みたいなことって、ありますよね。
なかなか人が来ないし、来たとしてもすぐに出て行ったり、だから安定した収益も上げられなかったり。
でもファンがいれば、継続的に来てくれますし、買ってくれたり、応援してくれたり、新しいお客を連れてきてくれたりと、もう嬉しいことだらけなんですよ。
じゃあどうすれば、ファンを作れるのか、ということですよね。
ワクワクが止まらない、ディズニー映画のロゴ
そこで面白い動画を見つけたので、ご紹介してみましょう。
ディズニー映画のロゴの表示の仕方が映画によって違うことがあるんだけど、個人的に好きなのはこれ……特に魔法にかけられてが好き☺️マレフィセントがシンデレラ城じゃないところも細かい… pic.twitter.com/M23W2ZXEp9
— 奈津 (@AN__donut) August 31, 2017
見ての通り、ディズニー映画のロゴの表示部分です。
3つ目の「魔法にかけられて」当たりから少しずつ感じられるでしょうが、「あ、これからディズニーの物語が始まる」という瞬間が味わえます。
そんな映画を見る場面をイメージすると分かりますが、なんかこういうロゴが出る場所って、「これから始まるぞ!」っていう独特の雰囲気があるじゃないですか。
その作品を楽しみにしていた場合を考えると、もう「ワクワクが止まらない!」って状態ですよね(笑
特に、ロゴを出しつつも、最初のシーンに合う音楽とか入っていたりなんかすると、もう期待感最高潮!みたいな感じが再体験できるものです。
そんな風に、こういうロゴが出る瞬間って、「今回はどんなストーリーになるんだろう! 楽しみすぎる!」という、一つの絶頂期ですよね。
で、実際に物語が始まったら、後はその映画の世界に没頭するので、ある種の「没我」みたいな状態に入ります。
ファンは「ディズニーの世界観」を楽しんでいる
このロゴの部分は、ディズニー作品という「世界観への門」だと言えます。
それはディズニーランドの入場口と一緒で、ロゴが出ているところまでは、観客は現実世界にいるんですよ。
でも、このロゴを通り過ぎた場所からは、全てが別世界なんですよね。
で、お客はその世界観に触れて、感動とか冒険とか、主人公の悩みとか逆境を体験してゆきます。
そしてエンディングロールの後で、再びディズニーのロゴが出ることで、「ああ、面白かった」と現実に戻ってくるわけです。
そういう風に、門から入って、門から出る、という流れになると。
ファンは何を楽しんでいるのかというと、そういう「現実とは切り離された、ディズニー独特の世界観」なんですよね。
完全に門で区切られた、異世界だとも言えるでしょう。
ファンはその世界観(=ディズニーが提案している生き方)を味わいたくて、映画という異世界に飛び込むと。
「自分が提供している世界観」を、客観的に見てみよう
これは、私たちのお客が、私たちの作品に触れるときも、同じように感じます。
私たちは何かしらの世界観(=生き方)を提供しているわけで、お客は「私もそういう世界に入って、味わいたい」と思っているわけです。
なら、そういう「自分が提供している世界観」を、ちょっと客観的に見てみましょうよ、ということです。
私たちがディズニー映画のロゴを見るときに、すごい期待感のイメージが浮かぶじゃないですか。
それは、いろんなキーワードとか、イメージの断片で表現できるかもしれません。
ファンタジックな世界とか、冒険とか感動とか、主人公の悩みとか、幸せの形だとか、厳しい自然や環境、暖かい人たち、冷たい人たち、全力の戦い、そしてハッピーエンド、みたいな。
それと同じように、私たちのお客が、私たちの世界観に何をイメージするか、ということです。
私たちが提供しているものというのは、ある種の世界観です。
それは、最初のロゴから最後のロゴまで、現実世界とは一切隔離された、完全なる独自の世界です。
そしてその世界を、私たちは自由に作り上げることができます。
なら、そういう「現実世界と完全に隔離された空間」を、私たちはどういう世界に仕上げるか、ということですよね。
それを客観的に見て、完成度を高めましょうよ、ということです。
すると、「この空間は、こういう体験ができる」と分かって、それに合う人は確実にファンになります。
現実世界と大差ないから、面白くなくなる
逆を言うと、なぜファンができないのかというと、その空間が現実世界とさして大差がないからなんですよ(笑
せっかくの異世界なのに、入ってみると、なんか全部現実と同じようなことで、違いが分からないと。
別に大きく変えなくてもいいので、何か一つでも「現実世界とは明快に違うもの」が欲しいわけです。
その「現実世界とは明快に違うもの」を、「テーマ」と呼びます。
それは、「私ならこうする」という、偏りのある提案になるでしょう。
そういう「現実とは何が違うのか」を、分かりやすく提案しましょうよ、ということです。
私たちでも、例えば大好きな作家がいたとして、「早く中身を味わいたい!」と感じて、発売日にその本を買いますよね。
で、家に帰ってきて、お茶とお菓子も準備して、万全の体制で最初の表紙をめくる瞬間とか、もう期待の最高潮になるものです。
なら同じように、私たちのファンも、私たちの作品に対して、そういう何らかのイメージや期待を持っているんですよ。
その「期待の最高潮」で、ファンは私たちの作品に対して、何を見ているのかを感じてみるといいでしょう。
それが、私たちにとってのテーマになります。
「自分自身の世界観」は気づきにくい
これは他者の世界観を見たら分かるんですが、なかなか「自分自身の世界観」は気づきにくいものなんですよね。
というのも、自分の中には、いろんな矛盾する好みとか、趣味趣向があるからです。
言い換えると、「自分」って、いろんな切り口によって、いろんな見え方ができるものです。
でもそれだと、他の人には分かりにくいんですよね。
なら、「ファンにどういう側面から見せるのか」という切り口を統一するわけです。
すると、お客は世界観を理解しやすくなって、楽しめるようになります。
そしてファンになってゆくわけですね。
まとめ
そういう風に、「ファンを自分の世界観に引き込む」という発想で考えると、ファンを作れるようになるんじゃないかと思います。
その世界では、現実とは明快に違う、「自分ならこうする」という要素があるものです。
その切り口で統一して、クオリティを高めていくわけですね。
例えばこのブログでも、ファンの人ほど、記事のタイトルを見ただけで「今日の記事が更新されてる!」と、ワクワクできると思うんですよ。
それはディズニー映画のロゴと同じで、その瞬間に、いろんなイメージを持っているんじゃないかと思います。
「新たな気づき」とか、「目からウロコ」とか、「自由な生き方」とか、「未来への希望」とか、いろいろキーワードやイメージが浮かぶかもしれません。
一方で私自身は、自分に対していろんな矛盾とか持っているものです。
でも、それを全部出してしまうと、現実と同じになりますからね。
だから、側面を統一させて見せることで、分かりやすくしているわけです。
それが世界観になって、ディズニーのように「新しい感覚」を感じられるようになると。
そういう風に考えると、方向性(どういう側面を見せるか)が見えて、何をすればファンができるのかが分かるでしょう。
すると、世界観が仕上がってきて、ファンも着実に増えていくかと思います。
ということで、今日は「ファンを作るために、自分の世界観に引き込もう」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。