今日は、ちょっとした日記的なお話です。
最近、「何でもかんでもオンラインで」というスタイルから距離を取りつつある、というお話です。
「大手オンラインサービスからの撤退」を開始しました
先月に新作本をリリースしてからここ2週間ぐらい、ちょっとした雑務を続けていたんですよ。
それは何かというと、「大手オンラインサービスからの撤退」でした。
多くのGoogleサービスをやめて、無料のオンラインストレージもやめて、データをできるだけ手元で管理できるようにしたと。
なぜそういうことを始めたのかというと、次の3つの要因が重なったことがありました。
- 「アメリカ大手IT企業に頼りすぎはまずいな」という実感
- 「コロナウイルスの次の衝撃」への対策
- 「何でもかんでもオンラインがいい」というブームから外れたい、という思い
で、これら3つの理由を、以下で説明してみましょう。
1.「アメリカ大手IT企業に頼りすぎはまずいな」という実感
まぁ一番の要因は、ここ最近のアメリカですね。
今回のアメリカの選挙を見ていると、一部大手IT企業の振る舞いは「度を超えた部分があるな」、「大手ITサービスに頼り切るのはまずい」と感じたわけです。
私にとって一番の懸念事項が、「思想とビジネスの線引きができているか」です。
大手IT企業が「自分の思想に合わない存在を、自分のビジネスから排除する」とした場合、ちょっと息苦しいですよね。
犯罪なら排除すればいいんですが、他の思想をも排除するようになると、それは自由ではなくなると。
例えば私が仏教が好きだったとしても、キリスト教からも学べるし、老荘思想も取り入れたりして、自分なりのスタイルを作りたい人です。
でも、そこで「仏教しか許さない」とか、「仏教の教えに反する生き方を提案する存在は、排除する」というのは、苦しいですよね。
そして、そういう抑圧された場は、他の抑圧や暴発を生みやすくなるわけです。
なので、そういう不健全な場からは、私の場合は出たくなると。
すべてのIT企業が度を超えているわけではない
まぁ、すべてのIT企業が度を超えているわけではないんですよ。
Microsoftは一番穏健派で、前政権からも巨額な政府系のクラウド構築受注を受けているので、だいぶ中立派のように感じます。
AppleとAmazonも、思想とビジネスはしっかりと線引きできているので、「分別はある」という認識です。
でも、FacebookとTwitterは完全に踏み外しているし、Googleも私の中では「距離を取ろう」と決断できるような振る舞いだったと。
特に、私は今までGoogleのサービスを多く使っていたので、もしGoogleアカウントを停止されると、だいぶ不自由になるわけです。
だいたい、「Googleの顔色をうかがいつつブログを書く」とか、嫌でしょ(笑
私は自由に書きたいし、伝えたいと。
たとえ私がGoogleにマークされないような別ジャンルだったとしても、私の場合は気にしてしまうと。
そういう、一部アメリカ大手IT企業への懸念と、「大手IT企業に頼り切るのは、少しまずいな」という思いが一つめの要因です。
2.「コロナウイルスの次の衝撃」への対策をするため
二つめの要因の要因として、「コロナウイルスの次の衝撃」への対策をするためでもあります。
今までは、世界中のサービスを利用できる方がよかったでしょう。
世界中でどんどん新しいものができてきているので、そういうものを積極的に利用する方が、より便利に快適になれました。
なので、どんどん「できるだけ自分の場所ではせずに、他の専門的なものに任せる」方が、うまく価値を作れたと。
でも、コロナウイルスで、だいぶ世の中の流れが変わったように感じます。
それが、「『頼りすぎ』の相手を減らして、できるだけ自分だけでも生きられるようにする方が、生き延びやすい」ということです。
例えば、あまりお金に頼らなくても生きられるようにしたり、会社や住む場所、国や地域に頼らなくてもいいようにしたり。
そういう風に、「これがないと、生きていけない」という「自分の命綱を握られている相手」をできるだけ減らしたい、ということです。
そうすることで、より安心を確保できて、影響力は小さくなっても生き延びやすくなるかな、という考え方ですね。
コロナウイルスの次に起きる「世界的な問題」
今は特に表面化していませんが、これからコロナウイルスが収まっていくと、次第に世界経済的な問題が出てくるかと思います。
ある意味、今はまだ「コロナウイルスという台風の中」なので、災害中であり非常時なので、少々のねじれでも受け入れられる状態なんですよ。
少々借金をしても関係ないし、少々の不効率や不平等、しわ寄せがあっても「目の前の災害をなんとかするため」という名目があるので、未来のことはいったん無視しているわけです。
でも、台風が過ぎ去ったら、一気に経済的な問題が出てくるだろうなと予想しています。
いわゆる、未来をお構いなしに対処したので、静けさを取り戻したら、ふと「これから私たち、どうすればいいの?」と、強引にでも現実の惨状や未来に向き合わされることになるでしょう。
私がよく言う「お金の価値が急激に減る」ということもあるでしょうし、破綻する国家も出てくるでしょう。
そしてそれをきっかけにして、戦争だけでなく、いろんな争いや奪い合いも生まれるかなと。
当然、停止したり、有料化するサービスも出てくるでしょう。
そういう場合、「生きることに大切なものほど、手元に集めておく。不要なものほど、手放して身軽にしておく」というスタイルがいいですよね。
備えは豊かなうちにしておく方がいいし、豊かさがあるうちに手元に確保しておきたいと。
そういう世の中の流れを見た上で、「ちょっとショック対策をしておこう。大切なデータや処理方法は、手元にある方が安全だ」という思いがあったわけです。
それが、私が重要ではないオンラインサービスから撤退する、二つめの理由です。
3.「何でもかんでもオンラインがいい」というブームから外れたい
最後となる3つめの要因が、「何でもかんでもオンラインがいい」というブームから外れたい、ということですね。
今回のコロナウイルスで、多くの人がどーっとオンラインに押し寄せたじゃないですか。
そして、世界的にオンラインの価値が一気に上がって、GoogleとかApple、Facebook、Amazon、Twitterみたいな会社が一気に飛躍したんですが。
ただ、私は人混みというか、「価値が上がりきった場所」や「ブームで人々が殺到している場所」が苦手なんですよ(笑
なので、そういう場所からは出たくなるし、人がいない場所でゆったりしたいと。
今がブームのピーク
それに、私の中では、おそらく今が「何でもかんでもオンラインで処理する方がいい」という価値観のピークだろうと思います。
すなわち、これからワクチンが広がって中期的に沈静化していくと、オンラインの価値は落ちるだろうなと思ってます。
まぁ、当然次の冬とか、来年以降には、今よりも強毒化して影響力の強い第2波、第3波があるでしょう。
でも、「何でもかんでもオンラインがいい」という価値観に殺到するのは、今がピークだろうなと。
で、人でも企業でも、落ち目にさしかかると結構無茶をしたり、奪おうとすることが増えるんですよね。
すると、個人データを握っていて、落ちてゆくIT企業ほど、これからちょっと怖くなりそうに感じます。
特にFacebookとTwitterは、落ちてゆきそうな代表格なので、怖いなと。
それに、私自身も「ちょっと、何でもかんでもオンラインでやり過ぎたな」という実感がありました。
もっと日常の毎日を、自然やリアルな手触り、生きている実感を大切にしたいなと。
「オンライン化を目的とするのではなくて、オンラインを一つの手段にしよう」ということですね。
なので大手IT企業のサービスから撤退しました
そういういろんな事情があって、Googleを中心とした大手サービスからいろいろ撤退して、データや開発環境をできるだけ手元で管理できるようにしてました。
データは大きめのUSBメモリを導入して、実メディアで保存することにしました。
Googleは、プロットシステムだけを残して撤退、Facebookもすでにこのページからのリンクは外しています。
プロットシステムも、すぐにはできませんが、サーバ移転を検討中です。
で、いろいろ検討や対処をしていたら、結構「あ、手元に使えるいいものがあるじゃない!」と気づくんですよ。
例えば、ここのブログはレンタルサーバを使っているんですが、十分に使える標準機能や、余裕があったり。
それとか、Nextcloudみたいに「サーバさえあれば、自分でクラウド環境を作れるオープンソースのツール」もあって、自前でクラウド環境を作れたりするんですよ。
それで、最低限必要なものは、自前のクラウド環境を構築して使ってみたり。
他にも、例えば通販を控えて地元の店で買うようになると、地元のよさを再発見できたり。
そういう「手元にあるものを、うまく使う」ことで、低コストにできるし、より安心、安定して豊かさを得られるようになったと。
もちろんそれは別のリスクを抱えることも意味しますが、私には「手元にあるものをうまく使う」という方が、リスクが低そうに感じます。
まとめ
そんな風に、「何でもかんでもオンラインで」というスタイルから距離を取るようになりました。
それで、安心や安定というような、より土台となる部分を固めていました。
Googleは、数年前まではあこがれる素晴らしい会社だったんですけどね。
Googleに限らず、FacebookもTwitterも、自由と成功の象徴のような存在でした。
でも、なんだかここしばらくで、がらりと変わっちゃったな、という印象です。
電子書籍については、現時点ではAmazonしかないのでこのまま継続です。
ただ、「本は電子書籍を買えばいいけど、それ以外は、通販そのものをあまり使わずに、身近なもので工夫できるようにしよう」という方向性ですね
Apple製品は元々使っていないので、これはノータッチで。
そしてYouTubeは仕方ないにしても、Twitterが一番離れたいものなんですが、他の代替サービスがないので、今のところ新たな代替サービスが登場するのを待っている状態です。
やっぱり、安全や安心、信頼感があってこそ、人生は好きに楽しめますからね。
楽しむためにも、安全対策は重要だと。
で、「コロナウイルスが沈静化したら、すべてが元通り」にはなりそうにもないので、準備はしておく方がいいかと思います。
「これから5年以内、下手すると3年以内ぐらいで、もう一度、コロナウイルス以上に大きなショックが来るだろうな」というのが私の予想です。
その辺や準備についても、また機会があればお話ししてみましょう。
ということで今日は、「何でもかんでもオンラインで」というスタイルから距離を取りつつあります、というお話でした。
今日はここまで~。