今日はちょっとやることが多いので、簡単なお話で。

未来重視の人ほど、先に憂(うれ)いをなくす方が、安心して楽しめることもある、というお話です。

 

時間の概念が強い人の生き方

私の中では、時間の概念が弱いタイプの人と、強いタイプの人とがいると思うんですよ。

すなわち、「今を楽しむ方が楽しめる」というタイプと、「未来がよくなっていく方が安心できる」というタイプですね。

さらに言い換えると、「リスク対策をしないタイプ(今を楽しむ)」と、「リスク対策を重視するタイプ(未来の安心を重視する)」だろうと思います。

 

「今を楽しむ」というのは、「未来はなるようになるさ」という、リスク対策を軽視することです。

これは、社会に属して、集団的行動ができる側ほどこの性質が強くなるように思います。

だから未来を気にせずに楽しめるんですが、何か突発的な変化やリスクがあると、ばたばたと倒れてゆきます。

 

一方で「未来を重視する」というのは、「リスク対策を重視する」ということです。

これは、社会から離れて単独行動したり、たとえ社会にいても、弱者救済などの全体とは別の行動をする側ほど、この性質は強くなります。

だからなかなか今を楽しめないんですが、変化にも対応しやすくて、生存率が高まります。

 

生命はそういう風に種を分けることで、うまく生存しつつ、活動領域を増やしているんじゃないかと思います。

 

「未来を予測する能力」と、「未来のためにリスク対策をする能力」は違う

ちなみに余談ですが、「未来を予測する能力」と、「未来のためにリスク対策をする能力」は違います

私がよく使う性質分けで、「外向型と3つの内向型」というものがあります。

↑ 久しぶりに出てきた、例のこれです。

 

タイプ別に、未来に対する性質が違う

で、「未来を予測する能力」は、図の右側(HSPタイプ、境地開拓タイプ)が強くなります

これは、「工夫する力(原理を理解して推測、応用する力)」とも言えるでしょう。

 

一方で、「未来のためにリスク対策をする能力(心配する能力)」は、図の上側(HSPタイプ、高共感タイプ)が強くなります

これは、「未来の悪い状態をイメージして、ありありとその恐怖を実感できる」という、共感性の力によって引き起こされます。

いわゆるミラーニューロンの働きによって、「恐怖をありありと感じる」ということです。

 

だから、それぞれのタイプで性質が変わります。

外向型(図の左下側)は、最も「未来も予測できずに、リスクを軽視する。今を楽しめさえすればいい」というタイプです。

一方で境地開拓タイプ(図の右下側)は、「未来を予測できるけど、リスク対策は軽視して、革新的なことを大胆に行動できる」という性質を持ちます。

高共感タイプ(図の左上側)は、「未来は予測できないけど、不安を持ちやすいので、リスク対策をしまくって取り越し苦労をしやすい」と言えるでしょう。

 

そしてHSPタイプ(図の右上側)は、「未来を予測できるし、リスク対策もする」という、最強の「未来対応型」です(笑

世の中が大混乱に陥って、社会が滅んでも、最後まで個として生き残って生命をつなぐのがHSPタイプです。

そういう点でも、HSPタイプは「未来を考える」とか、「未来への安心を求める」という性質が最も強いタイプだと言えるでしょう。

 

時期によって、優位性を持つ側が変わる

で、世の中や社会では、「今を楽しむ」タイプが多数派です。

なので、世の中は「今を楽しもうよ。今を楽しむ方が、お得だよ。未来なんて考えちゃダメだよ」みたいな教えが多いわけですね。

 

でも現実は、「時期によって、優位性を持つ側が変わる」ということです。

実際に、例えばコロナウイルスが始まった時期では、「ポジティブに、今を楽しもう! みんな、レッツパーティー!」なんて言う人はいなくなりましたよね(笑

むしろ、トイレットペーパーがなくなったり、消毒液がなくなったりと、一気にリスク対策へと傾いたぐらいで。

そういう風に、「楽しむことが人生。ポジティブなのが人生」というのは、安定期にしか通用しないということです。

 

先に人生の憂いをなくしておくのも、一つの手

そういう性質があるので、未来重視の人ほど、先に人生の憂いをなくしておくのも一つの手のように思います。

すると安心して人生を楽しめることもあるかなと思います。

 

これはある意味、未来重視タイプの人って、「夏休みの宿題を先に済ませて、後顧の憂いなく、残りの夏休みを楽しむ」というタイプです。

それを人生レベルでやっておく、という発想ですね。

なら、お金の問題とか、自分の性質の問題とか、内面の問題、嫌な関係を断ち切ることとか、その辺を先に済ませるのも一つの手だと分かります。

 

種の目的から反したものは、やろうと思ってもできない

確かに周囲と同じようには楽しめないし、「人生で楽しみを忘れて、遠回りをしている。自分だけが楽しめずに、損している」と感じるかもしれません。

でも、そういう「未来に不安を抱えた状態で、今を楽しむ」というのは、種の目的から反しているので、やろうと思ってもできないんですよね。

 

実際にそういう未来重視タイプの人ほど、お金や進路、将来の問題を抱えてながら、同時に何かを楽しむのは難しいでしょ。

未来重視タイプの人は、安心できる未来を確保できないと、今を楽しめないようにできているわけです。

 

それに、「楽しむことが人生だ」というのは、価値観の一つに過ぎないように感じます。

だって、今を楽しんで散財して、それで無一文になって滅んだら、ただのアホでしょ(笑

混乱期になるほど、「今を楽しむばかりの奴らは、アホだ」という価値観になっていきますからね。

なら、そういう「今を楽しまなきゃ」という一時的な風潮に惑わされないことです。

 

まとめ

なら、どのみちこれから混乱期に入るので、未来の安心を先に確保しておくのも一つの手かと思います。

無理に楽しもうとしなくていいし、目の前の問題に集中するのでもいい、ということですね。

 

これは言い換えると、一般的な「楽しむ」に相当する心地よさを、未来重視の人ほど「安心」で得られる、ということです。

実際に問題が解決して、「安心した時に得られる心地よさ」って、最高に気持ちいいでしょ。

それとか、旅でも何でも、「あれが必要かな?」とか考えつつ、あれやこれやと準備をしている時期が楽しいものです。

それが、一般的な「楽しむ」と同等なものです。

 

だから安心して、「遠回りのように見える、安心確保のための対策」をしておくといいかと思います。

すると、後に「それが楽しみだった」と分かって、「実はこれが最高の道だった」と受け入れられるかと思います。

 

ということで今日は、未来重視の人ほど、先に憂いをなくす方が安心して楽しめることもある、というお話でした。

今日はここまで~。

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