今日は、未来予測と生き方のお話です。

これからの「混乱してゆく時代」ほど、本質を見極められる人が生き抜ける、というお話をしてみましょう。

 

スリランカが大変なことになっているようで

ちょっとしたニュース記事をご紹介。

スリランカ全土に非常事態宣言、経済危機で暴動(Reuters)

スリランカが大変なことになっている、という内容です。

 

スリランカは元々外貨準備が少ない国で、それでエネルギーを買えなくなって、ずっと電力危機だったようです。

そしてついに問題が表面化して、一気に輸入品が価格高騰、食料品も生活必需品も足りなくなって、暴動が起き始めたようで。

 

通貨暴落は、一気に来る

↑ USドル/スリランカルピーの価格推移。スリランカの通貨が急落中。

 

上のチャートを見たら分かるように、変化は一瞬で来るんですよね。

「昨日までは今まで通りだったのに、次の日からたった数日で自国通貨が一気に暴落して苦しくなった」みたいな。

 

これから世界は、「混乱してゆく時代」に入る

私の中では、こういう経済的な混乱は、これから少しずつ世界中で起きてゆくかと思います。

つまり、これから世界は、「混乱してゆく時代」に入るだろう、という予測です。

 

ただ、これは場当たり的に生きている普通の人にとっては苦しみですが、未来を予測できる人にとっては生きやすく、むしろ活躍できるし、豊かさを増やせる時代です。

なので今日は、そういう「これから未来がどうなってゆくのか」と、「その中で、豊かになる考え方」を語ってみようかと思います。

 

大きな経済のうねりの中で、戦争や奪い合いが起きる

これから世の中はどんどん混乱して、経済的な破綻だとか、戦争、奪い合い、物資の不足、混乱が起きてゆくでしょう。

それは、経済には波があるからですね。

 

経済は広がる時期もあれば、収縮する時期もあります。

で、収縮する時期というのは、無駄なものを手放して、効率化をする時期でもあります。

つまり、経済が収縮する時期も、ライフサイクルとしては必要なわけです。

 

なのに、多くの人が「今までのように拡大し続けたい」とします。

だから、経済が縮小する時、「今までのように拡大しつづけて生きたい」、「ポジティブがいい、ネガティブはダメだ」、「所有がいい、手放したり失うのはダメだ」という人たちによって、戦争だとか奪い合いが起きます

以前も少し触れましたが、例えば最近はウクライナで紛争でも、これは「経済が収縮時期になってきたから、戦争が起きた」という因果関係だと言えます。

「戦争が起きたから、経済が収縮を始めた」ではない、ということです。

 

世界中で「物理的な戦争」が起きてゆく

だって、世界経済が順調なら経済発展を優先するので、わざわざ戦争をする必要はありませんからね。

まぁ「経済戦争」とは呼べるでしょうが、物理的な戦争はする必要はありません。

それが、経済発展で解決できなくなってきたので、少しずつ強硬的な手段を執るようになり、物理的な戦争が表面化してきた、という流れです。

 

だから、これから少しずつ、世界中でそういう「暴力的な戦争や、奪い合い」が起きてゆくでしょう。

国同士だけでなく、国内で起こる「暴動」も、そういう争いの一種です。

 

新興国から混乱は起きてゆく

こういう国家財政的な混乱は、まずは新興国から起きてゆくでしょう。

最初は経済基盤が弱くて、負債も多くて、外貨準備の少ない途上国が破綻してゆくでしょう。

その後、それが中堅国に波及して、一番最後に先進国や日本に来るかなと。

 

現時点で、どの辺の国が危ないのかは、このサイト(Global Sovereign Debt Monitor 2022)を見るといいでしょう。

スリランカだけでなく、ブータンやパキスタン、エジプト、モンゴルなども今は危険な状態です。

なので、次にその辺の国が混乱してきたら、「世界的混乱の時代に、さらに一歩進んだ」と思うといいでしょう。

 

世界を見て、準備しておこう

日本は現時点では世界最大の債権国(お金を貸している側)なので、すぐにでもこういう問題が起きるわけではないかと思います。

それに、日本は制度は自由主義側ですが、マインドとしては世界で有数の社会主義的ですからね。

つまり、最も暴動が起きにくく、落ち着いた国になりやすいと。

債務問題だけでなく、インフレも先進国では最後の方に起きるので、だいぶ余裕がある側です。

 

とはいえ、確実に混乱は世界を覆うので、こういう新興国の状態を把握しておくと、私たちも準備をできるかと思います。

日本を見ていると、「海外なんて知らない。日本だけは大丈夫」みたいな雰囲気が強いですが、日本は「最後の方に、大きなインパクトで来る」というだけです。

今は、財務基盤の弱い新興国が混乱してきた段階なので、私の中では「ついに始まったか」と、身構えを始めている感覚です。

 

インフレの怖さ

例えばインフレにしても、日本は最もお金を作っている国なので、かなり強烈なインフレが来るかと予想しています。

インフレの怖さは、戦後の状態を見ると分かるでしょう。

 

以前、「この世界の片隅に」というアニメ映画を見たんですよ。

刺激は強いですが、とてもいい作品で。

 

その中で、インフレでこういう描写があったんですよ。(記憶があやふやなので、多少の覚え違いはあるかもしれません)

それは、主人公のいる家で砂糖を切らして、砂糖は配給では手に入らなかったから、闇市(やみいち:今で言う転売ヤー)から買う必要があったと。

それで仕方なく闇市に向かうと、たった数ヶ月で、砂糖の値段が1ヶ月の給料分にまで値上がりしていたわけです。

その現実を見て主人公は驚いて、それでも仕方ないから買って帰ることになるんですが。

 

インフレには、個人で準備しておく必要がある

世界中が破綻してゆく時期での「お金の価値がなくなる」=「ものの値段が上がる」というのは、それぐらいインパクトがあるものなんだと。

なので、「インフレで喜ぶのは、政府だけ」と思うといいでしょう。

政府はインフレになった分だけ、政府の実質債務を減らせますからね。

 

もちろん、政府も必需品を配給制にしたりすることで、対処はするんですよ。

でも、砂糖の値段が給料1ヶ月分に跳ね上がっている時代に、以前の価格で売るので、配給には長蛇の列ができるし、待たされるわけです。

常に何時間も行列に並ばないと得られないし、時にはずっと並んでいたのに、途中で品切れになって買えなくなることもあって。

なので、その分仕事もできなくなるし、無駄に膨大な時間を費やすことにもなって、配給自体もまったく効率的ではないし、頼りにできないと。

 

そういうこともあって、国は私たちを助けてくれないので、私たちはそれを見越した上で、個人で準備しておく必要があるわけです。

 

不足を踏まえて準備しておこう

こういうのは、本質を見極められる人ほど、対処しやすいように思います。

それは、「これからどういう準備が必要か」が分かるからですね。

 

私たちがこれから向かう「混乱の時代」は、長期的に「今までのようにできなくなってゆく時代」です。

砂糖の値段が給料1ヶ月分になった時に、今まで通りに生きようとすると、簡単に破綻しますからね。

それが分かれば、どんどん状況に応じて変化してゆける性質の方が、無理なく生きられるかと思います。

 

エネルギーが不足して、輸入品の価格が高騰して、物資も不足するなら、それを踏まえて考えておけばいいと。

なら、「国内、地元、そういうものも今からチェックしておこう」とできるかもしれません。

「身近にある豊富なものから、豊かさを作れるようにしよう」と、工夫を積み立てられるかもしれません。

「エネルギーを多く使う車や家電は減らして、スリムに生きられるようにしておこう」と、準備できるかもしれません。

 

まとめ

そんな風に、これから長期的に、世界中が混乱の時代に入ってゆくかと思います。

ただ、それは普通の人にとっては苦しい時代ですが、本質を見極められる人ほど活躍できるし、豊かになれる時代です。

それは、今から積み上げておく工夫や準備が、どんどん役に立つからですね。

 

今までは安定していたので、「念のために用心する性質」は、「まったくの無駄で、取り越し苦労ばかり」という無駄な性質でした。

でも、これからはそういう性質が、「準備しておいてよかった! 準備に助けられた!」という時代になる、ということです。

 

すると、これからの混乱する時代も、むしろ「この心配性が役に立つ時代が、ようやく来る!」と、楽しみにできるんじゃないかと思います。

 

ということで今日は、これからの「混乱してゆく時代」ほど、本質を見極められる人が生き抜ける、というお話でした。

今日はここまで~。

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