今日は、人間心理のお話です。

なぜ低共感な人ほど、クズな人に「お前はクズだ」と言うのか、というお話をしてみましょう。

 

世の中って、結構よくできている

最近の私は、世の中の仕組みについていろいろ見ているんですが、最近になって少しずつ感じてきたことがあるんですよ。

それが、「世の中って、結構よくできているな」ということです。

よくある「他人の不可解な行動」も、その人の状況や心理を詳しく見てみると、意外と合理的だったり、意味があったりするんですよね。

 

その中でも、一つ面白い原理があったので、紹介してみましょう。

それが、「特定の人たちは、なぜクズな人たちに、『お前はクズだ』と認めさせようとしているのか」ということです。

 

なぜ「お前はクズだ」と認めさせる必要があるのか

例えばSNSでも見ていると、時々「お前はクズだ」ということを認めさせようとしている人たちっていますよね。

相手を論破しようとしていたり、相手の間違いを指摘して、自分が正しいことを示そうしているわけです。

 

私からすると、「なんでわざわざそんなことをするんだろう?」って思ってたんですよ。

まぁ違う意見を批判したくなる気持ちは分かるんですが、無意味のように見えますよね。

 

だって、特に金融業界では、他者が間違った投資や行動をしていたとしても、相手が損をして、私たちが利益を得るだけです。

長期的に見れば、「現実を誤認している人たちは落ちぶれて、現実を正確に把握している私たちが豊かになるだけ」です。

ならば、そもそも「お前はクズだ」と指摘する意味も必要もないわけです。

 

「クズな人たち」は「自分はクズだ」と理解している

それに、そういう「クズな人たち」は、「自分はクズだ」と痛いほど理解しているんですよ。

だって、「自分がクズだ」と強く思っているから、その現実から目をそらせたり、自分を正当化するために、「あいつはクズだ」と言っているんですから。

だから、「あいつはクズだ」と多く言っている人ほど、心理的には「自分はクズだ」と強く自認している、ということです。

 

一方で、余裕があって、余裕をどんどん作れる人ほど、自分も他者を受容してゆけます。

だから、他者を受容できる人とか、他者を理解してゆける人ほど、余裕をもっと作れると。

 

「お前はクズだ」の言葉には、意外と意味がある

ならば、そういう人に「お前はクズだ」と理解させる必要性って、ないように見えるじゃないですか。

実際にそういう相手はさっさと見捨てて、何か自分が工夫したり、価値を作る方がいいんですから。

それが、今まで私が感じていた「現実」だったんですよ。

 

でも実のところ、最近は「そうでもないな」と思うようになりました。

それどころか、「『お前はクズだ』と指摘することに、意外と意味はあったんだな」と分かってきたように思います。

そしてこれを理解できれば、「社会とはそういうものだ」と分かって、いろんなこだわりを手放せるかもしれません。

 

じゃあどういう意味があるのかというと、それが「社会に居続けるタイプの人は、そうすることで社会をより効率的に発展しやすくなる」ということです。

これが、今回のお話の結論です。

 

いつもの性格分け

それを説明するために、いつもの性格分けを用います。

このブログでも超頻度で出ていますが、私がよく説明する性格分けとして、「外向型と3つの内向型」というものがあります。

人の性格として、「外向型、境地開拓タイプ、高共感タイプ、HSPタイプ」という4つの性質がある、というものですね。

 

低共感な人同士のコミュニケーション

で、「お前はクズだ」と言い争う場合、それは多くの場合で低共感な人同士(外向型と、境地開拓タイプ)の間で起こります

この「低共感な人同士のコミュニケーション」の性質を理解することが、今回のポイントです。

 

この場合、低共感な側の人たちは、とにかく「自分の利益のために、強く主張をする」のが通常になります。

特に外向型になるほど、工夫ができずに、本質も見抜けない性質です。

だから外向型の人ほど、自分の利益を少しでも確保するために、論理や合理性を無視して主張しまくるわけです。

 

「嘘をついてでも自分の利益に」というスタイル

そういう「主張による奪い合い」をする場合、「自分が利益を得るために、嘘をつく」ことがよく用いられます。

例えば先日も触れましたが、政治の世界でも、「こうしなければ、日本はダメになる」とか、「こうしなければ、日本は滅びる」とか言う人がいるじゃないですか。

 

でも、よくよく考えると、それって明かな嘘でしょ。

というのも、政策は基本的に「特定層への優遇と、そこから外れる層への不遇」になるので、「日本全体がダメになる」ということはありえないからです。

でも、そこで大きな主語を使うことで、あたかも「全体がすべて悪くなる」と見せかけているわけです。

つまり、「自分が利益を得るために、嘘をついている」と言えます。

 

他にも、特に金融業界では、そういう嘘や虚像がよくあるものです。

よく言うことですが、「S&P500やビットコインを買い続ければ、お金持ちになる」とか「MMT(現代貨幣理論)を用いれば、政府は安泰だ」とか、まぁいろいろあるものです。

 

外向型と境地開拓タイプの対立

外向型の人(より正確に言うと、社会維持型の人)ほど、その中にある嘘や本質が見抜けないわけです。

そして同時に、彼らにとって、理論や論理の合理性や整合性なんて、必要ありません。

だから、「本当は自分さえよければいいのに、あたかも日本全体がよくなるかのように見せかけて、自分だけの、しかも短期しか利益にならない自分の利益を主張しまくる」という現象が起きます。

 

一方で、境地開拓タイプ(図の右下側の人)の場合、本質が見えるし、それなりに長期的に考えられます。

すると、「社会を長期的に発展させるためには、こうすればいい」という方法論は、結構見えるんですよね。

 

彼らは何を重視しているのか

ならば、「外向型」対「境地開拓タイプ」の対立というのは、「短期の現状維持を重視」対「長期の発展を重視」の争いだと分かります。

なら、境地開拓タイプが「お前の理屈は間違っている」と指摘して、たたき落とすことで、より社会を長期的に発展できると分かります。

 

実はこういう争いって、高共感側(高共感タイプ、HSPタイプ)の人たちからすると、とても見苦しく見えるんですよ。

だって、そもそも共感性が高いので、争いが苦手だからですね。

 

特にHSPタイプは、社会から距離を取って生きられるし、別社会に移動しても適応しやすいものです。

なのでHSPタイプからすると、一つの社会が滅びようが、結構どうでもいいんですよ(笑

つまり、HSPタイプであるほど、「社会全体を変えようとするよりも、自分が別の社会に移動する方が、圧倒的に楽だ」と感じて、気楽に別の場所へと移れます。

だから、HSPタイプほど社会を変えようとはしないし、自分が工夫をして豊かさを作れるんですが。

 

外向型と境地開拓タイプの性質

一方で、境地開拓タイプの場合、「社会をよりよく変えること」に心地よさや使命感を持てます。

だから、外向型のアホ理論をたたき落とすことで、社会を長期的に発展できると。

 

逆に外向型からすると、「現状維持すること」に心地よさや安心を得られます。

なので、理論無視で、長期性も無視で、自分のためだけに嘘をついてでも主張します。

まぁ「嘘をつく」というのは言い過ぎとしても、物事の本質が分からずに、稚拙な論理でも「自分は正しい」と思い込んでいると。

 

だから「お前はクズだ」と言うのが合理的になる

なら、境地開拓タイプの人たちが、外向型の人を「お前はクズだ」と論破して、たたき落とすことは、それなりに合理的だと分かります。

もしそれをしなければ、社会はとことん外向型の得意とするような、短期的で、嘘が満ちた、奪い合いの封建社会になるからですね。

彼ら外向型が言っていることは「日本のため」ですが、実際は「自分のためだけ」なんですから。

 

そして、外向型の人に「お前は間違っている。お前はクズだ。黙っていろ」と言ってたたき落としたとしても、彼らはそれで傷つきません

というのも、彼らは共感性が低いので、傷つきにくいんですよ。

なら、「相手が傷つかない方法で、相手をおさえて、自分の望みを通すこと」は、別に何の問題もないと分かります。

 

高共感な人ほど、強い否定言葉に傷つきやすい

逆に高共感側な人は、そういう「お前はクズだ」的な言葉に、すっごく傷つくわけです。

相手だけでなく、そういう強い否定言葉を使うこと自体が、自分を傷つけることにもなって。

だから、「そういうことは、誰に対しても、特に自分のためにも、してはいけない」と感じやすいと。

 

その食い違いが、「お前はクズだ」と言い争うことに対して、疑問や嫌悪感を与えやすいように感じます。

 

まとめ

なのでそう考えると、「世の中は、以外とうまく回っているんだな」と分かるかと思います。

世の中や社会は、「長期と短期」、「現状維持と発展」みたいないろんな軸で、性質別に対立しているわけですね。

そしてそれぞれの立場で、利益はあるし、「傷つきにくいコミュニケーション方法」もあるんだと。

 

で、世の中ではいろんな変化があります。

外向型が有利な時期もあれば、高共感が有利な時期、境地開拓が有利な時期、いろんな変化があります。

すると、「生命はそれぞれ違う性質があることで、どんな状況でも生きられるようにしている」と分かります。

 

特にHSPタイプは「長期で発展、社会への依存も少なく」を重視するタイプなので、「小さな争いは、放っておけばいい」とできるタイプです。

こういう性質の場合、目先のことよりも、人生で重要なことから見抜いて、長期側から対策すると、豊かさを作りやすいように思います。

 

これが分かれば、「HSPタイプほど世の中を変えようとしなくてもいいし、外向型は嘘でも主張すればいい。それをたたき落として社会を発展させるのは、境地開拓タイプに任せればいい」と分かります。

日本で言うと、外向型をたたき落とすのは、堀江貴文氏とか、ひろゆき氏みたいな人たちに任せればいいと(笑

するとうまく役割分担を理解できて、より自由に、使命感を持てることに集中できるかもしれません。

 

ということで今日は、なぜ低共感な人ほど、クズな人に「お前はクズだ」と言うのか、というお話でした。

今日はここまで~。

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