今日は、クリエイティブなお話です。
「今いる場所で、好きなことをしてお金にする」という発想について、お話ししてみましょう。
岐阜県美術館のとあるスタッフさん
面白い美術館と、そこのスタッフさんを見つけたのでご紹介。
@gifukenbi 【ミュージアムの女5】「ふだんぎ感覚」 pic.twitter.com/cdu6MtGou4
— 岐阜県美術館 (@gifukenbi) November 18, 2016
@gifukenbi 【ミュージアムの女2】「ヒマそうに見えますが」 pic.twitter.com/bUPs2vbafo
— 岐阜県美術館 (@gifukenbi) November 17, 2016
「今いる場所で、好きなことをしてお金にする」という発想
見ての通り、岐阜県美術館の公式ツイッターなんですが、そこで上記のような「ミュージアムの女」という4コマ漫画を発信しているわけです。
で、この漫画を描いているのが、美術館のスタッフさんなんですよ。
これって、改めて考えると、すごい可能性を秘めていることが分かります。
すなわち、「今いる場所で、好きなことをしてお金にする」という発想ですね。
おそらく、この漫画を描かれたスタッフさんは、美術が好きで、美術館員になったんだと思うんですよ。
その上、漫画を描くのも好きで。
でも、プロの漫画家として通用するほどではありません。
しかも、獣系(獣人系)ジャンルという、かなりのキワモノジャンルですからね!(笑
じゃあそこで、どうやって漫画を描いて生活していくことができるのか。
「今いる場所でそれをする」ということ
その戦略の一つとして、「今いる場所でそれをする」ということです。
この人の何がすごいのかと言うと、だいたい漫画を描いて収入を得たい場合、そこで「よし、美術館で漫画家になろう!」なんて発想はしませんよね(笑
普通、漫画を描いて生活をしたい場合、「漫画家になるしかない」と思うものです。
でもこの美術館スタッフさんは、「漫画家になる」というよりも、「身近な場所で、自分の漫画を役立ててもらおう」という発想だったんじゃないかと思います。
すると、時間外に好きで漫画を描いて、「こういうの、どうですかね?」と広報担当にでも持って行ったんじゃないかと思います。
そして公開したら、人気になっちゃったと。
これが、「好きでやっていたら、道が開けた」という典型例でもあるんですよね。
大好きなことをして、身近な人に喜んでもらえる場所を探したら、すぐ近くにあったと。
すると、わざわざ漫画家にならなくても、身近なところで漫画家以上にいい境遇になれたりするんですよ。
こういう「漫画を描いて収入を得る道」もある
現時点ではまだ、このシリーズが公開されて5日しか経っていない状態です。
なのでこのスタッフさんは、今も時間外でこの漫画を描いていることでしょう。
でも、逆を言うと、たった5日でここまで反響が得られているのは、すごいことです。
ひょっとするとこのスタッフさんは、志望すれば来年度あたりからでも、広報部門にでも移れるかもしれません。
すると、勤務時間中に漫画を描けるようになれる、そういう道もあるわけです。
すなわち、「今いる美術館に勤めながら、漫画を描いて収入を得る」という道ですね。
もちろん漫画専業ではないでしょうが、美術館に就職したということで美術関係が好きなのは間違いないので、より好きなことを好きな環境でできるわけです。
すると、不安定な漫画家になるよりも、公務員なのでちゃんと収入も安定しています。
しかも好きなことをできて、喜んでもらえて、やりがいがあります。
そして仕事のネタとか、好きな美術のネタ、美術史や画家のネタ、美術館のイベントネタなど、ネタが尽きることはありません。
「爆発的な収入を得なくてもいいから、安定して好きなことができる方がいい」という場合、最高の仕事スタイルになるんじゃないかと思います。
もちろん、内容の調整は必要
もちろん、会社にメリットが出るように、内容を調整する必要はあります。
例えば上記の漫画「ミュージアムの女」でも、内容は美術館や美術関連に絞り込む必要があります。
でも、裏を返すと「撮影や飲食はダメとか、館内ルールを漫画で告知できる」とか、「漫画で特別展の内容を告知できる」みたいなメリットがあると分かります。
会社だって、「ほぼタダでそれができるなら、ただ単純に文章で告知するよりも効果的かも」と採用しやすいですよね。
すると、自分独自の発表場所を得られて、発表のチャンスにもなるし、収入を得るチャンスにもなると。
これは、競合がまねしようとしても簡単にはできないので、強烈なアドバンテージだと分かります。
自分なりの土俵で戦うので、勝ちやすくなるわけです。
それに、会社の知名度で告知できますからね。
上記の美術館のスタッフさんも、わざわざ無名の状態から始める必要がなくて、いきなり何千というフォロワーがいる美術館アカウントから作品を発信できるわけです。
これは、変に出版社に宣伝してもらうよりも、強烈な宣伝効果があると分かります。
まとめ
そんな風に、美術館員という公務員でありつつも、大好きなことをするのは可能なわけです。
これも、「大好きなことでお金を得ていく」という自分なりの独自スタイルになります。
美術が好きで美術館員になったけど、漫画も好きな場合、必ずしも独立しなければできないわけではありません。
上記のようなスタイルで、大好きなことを組み込んでいくこともできるんですよね。
今はそういう風に、いろんな収益スタイルが作れるような時代になりました。
「漫画家」とか「作家」みたいなビジネスモデルに固執する必要はありません。
むしろ、ビジネスモデルを考えずに「好きなことをして、周囲に喜んでもらう」というアプローチの方がいいかと思います。
その方が、自分なりのアドバンテージを得て、独自性を発揮できるようになるものなんですよね。
こういう発想があれば、より可能性は広がるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「今いる場所で、好きなことをしてお金にする」という発想について、お話ししてみました。
今日はここまで~。