今日は、未来のお話です。

未来を見据えて「海外を視野に入れて、身軽になっておく」のもよさそう、というお話です。

 

スペイン経済が崩壊した流れ

スペイン経済について調べていたら、面白い動画の解説があったのでご紹介。(内容がかなり多いので、見なくてもかまいません)

マンガで超わかる!スペイン経済危機(1)

 

内容を簡単に言うと、ヨーロッパでも5位という経済規模という大国スペインが、どのようにして「失業率26%、若年失業率55%」という状況に陥ったのか、という流れを説明しています。

その流れをざっくりと言うと、スペインは1998年を境に、住宅建設で経済を成り立たせるようになりました。

「持ち家を持とう! ローンで買えばいいよ! もし何かあっても、住宅価格は上昇し続けているから、お得だよ!」みたいに。

 

でも本当は、経済成長っていうのは、「自分が作り出す価値の能力」なんですよね。

スペインの場合、「価値を作り出す能力を高めようとした」のではなくて、「未来はずっとよくなり続ける」と、楽観的に信じたわけです。

だから、「借金して家を買っても、未来の自分はもっとお金持ちになるはずだから、なんとかなるよ」と思って、借金を続けたと。

 

こうしてスペインは転落した

当時は確かに住宅価格も上がっていたので、失業率も落ちていって、バイトや仕事も多くありました。

でも、労働時間はヨーロッパでも随一の長さなのに、給料は全然上がらず、他の国と比べても給料は安い状態でした。

それは当然で、みんながローンで家を買っていただけで、「価値を作り出す能力」を高めたわけではないからですね。

 

本来なら、ここで損切りをできていればよかったんですよ。

それは、「未来はずっとよくなり続ける」と思って将来設計をしているのに、実際はよくなっていないわけです。

こういう風に、当初描いていたシナリオと外れた場合、過去の作戦を継続するだけ無意味です

それは、対空兵器がない要塞を飛行機で攻略しようとして、「実は対空兵器があった」と知った時と同じようなものです。

そんな場合は、すぐさま「途中までやったけど、この作戦はダメだ」と損切りをして、新たなシナリオを描いて、作戦を変える方がいいんですよね。

 

でも、スペインは「このまま栄光になるはずの未来」を手放すことができませんでした。

対空兵器がある要塞に、「引き返すなんて嫌だ! 俺たちは栄光ある大国の民! 要塞を攻略してハッピーになりたい! きっとなんとかなるさ!」と、今までの作戦通りに戦闘機で突撃してしまったわけです。

そしてスペインの銀行員は、「住宅価格は上昇し続けているから、もっと長いローンで買えば、投資にもなって未来のためになるよ!」と言い始めました。

人々は「未来はずっとよくなる」という希望にすがり、深く考えることをやめて、より長いローンを組んで、借金を続けてしまいました。

 

そして破綻をする、という流れ

そんなとき、アメリカ発の金融危機が訪れることで、銀行は一夜にしてお金を貸すのをやめます。

これによって、人々は「未来はずっとよくなる……なんてことはない!」と気づかされることになります。

すると、「やばい、負動産や株式、社債はリスクだから、より安全な現金にしとかなきゃ」と、急に市場から資金が引き揚げられて、多くの会社が立ちゆかなくなります。

そして大量解雇が生まれて、職もなくなり、ローンを組んだ人たちは借金をどうにもできずに、家を失い、路頭に迷いました。

結果として、一流の大国が「失業率26%、若年失業率55%」になったと。

 

なんだか、今の日本を見ているようにも感じますよね(笑

同時に、典型的な「破綻する人」を見ているようにも感じるものです。

 

これが日本に起きるかどうかは分かりませんが、私はこういう事態を想定しておくのもいいかと思います。

最悪の事態をも想定している方が、いざという時に役立ちますからね。

ということで今日は、未来を見据えて「海外を視野に入れて、身軽になっておく」のもよさそう、というお話をしてみましょう。

 

重要なのは、「身軽であること」と「海外に売れること」

私は日本でも、「失業率25%越え、若年失業率50%越え」はありうるかと思っています。

それがいつになるかは、正直分かりません。

私は2007年ぐらいの段階でもこれと同じ予測をしていましたが、当時は「2010年には日本は破綻する」と思ってました。

でも全く予想は外れて、2017年になっても持ちこたえてますからね(笑

 

なので、破綻は結構引き延ばせるかもしれません。

2020年以降、ひょっとすると2030年以降になる可能性もあるでしょう。

ただ、引き延ばせば引き延ばすほど、クラッシュ時の痛みは大きくなります。

 

そして重要なのは、「変化は一夜にして起こる」ということですね。

そんなときに重要なのは、「身軽であること」と「海外に売れること」です。

 

身軽であるほど、「落ちる場所」から逃れられる

例えば日本では夕張市が破綻して、アメリカではデトロイト市が破綻しました。

そういう場合にどうなるのかというと、市のサービスが止まって、税金も高くなります。

バスはなくなるし、ゴミ焼却場は稼働できなくてゴミが放ったらかしになるし、雑草は伸び放題で、引っ越しをしたくても、職員がいないので住民票を得るのに丸1日かかったり。

アメリカの警察は市単位で採用するため、デトロイト市では警察官の数も削減されました。

その結果、警察への通報から到着までアメリカ全国平均は11分なのに、デトロイトでは58分もかかったり、解決率も8.7%しかないというひどい有様で。

 

こういう場合、さっとその場を出られる方がいいんですよ。

「万が一の場合、いつでもその場から逃げられる」という、撤退戦略を持つことですね。

一番苦しいのは、「転落のさなか、その場に居続けなければならない」という人たちです。

借金があるとか、売れない持ち家があるとか、土地に縛られる仕事があるとか、そういう「所有物」や「しがらみ」が多いほど、逃げられずに苦しめられることになります。

 

破綻して転落している渦中は、その「転落している場所」の外にいる方が有利です。

その方が、資産も守られますし、混乱からも外れることができます。

そのためにも、身軽である方がいいわけです。

いろんなものを手放しておくことで、さっと移動できますからね。

簡単に引っ越しができたり、簡単に拠点を移動できるほど、「国や地域からの悪影響」から逃れられることができます。

 

これは、1日でも早く移動できるほど、有利になります。

というのも、少し経てばみんなが「出たい」と殺到するようになって、競争率が高くなるからですね。

タイタニック号でも、沈没を始めた最初の頃は、みんな「大丈夫だろう」と思っていたから、救命ボートは席が余っているのに海に下ろされました。

でも、人が殺到するようになると、全然乗れない状態になってしまって、逃げ遅れたわけです。

 

「海外に売る」という視野を持とう

そして、「海外に売れること」を視野に入れておくといいでしょう。

例えば1997年に韓国で通貨危機が起こりましたが、韓国国内では経済が回らなくなって、お金を稼げなくなりました。

すると多くの韓国人が、出稼ぎのために世界に出ざるを得ませんでした。

そして今では、世界中にコリアタウンがあるわけです。

 

同様に、もし日本全体がダメになったら、海外に売るしかなくなります。

ただし、1997年にはインターネットがありませんでしたが、今はインターネットがありますからね。

すると、「日本にいつつも、海外に売る」ということが可能になった時代です。

そういう流れとしても、今から「海外に売る」というのを考えておくのがいいんじゃないかと思います。

 

破綻した後は、真っ暗ではなくて、むしろ上がるばかり

私は、「日本の未来がよくなり続ける」とは思っていませんが、「破綻すればお先真っ暗」だとも思ってはいません。

むしろ、破綻した後がチャンスだとも分かります。

 

実は、「破綻した少し後」は、結構狙い目だったりします

それは、誰もがその土地を敬遠するので、値段が一気に落ちて割安になりやすいと。

例えばデトロイト市でも、破綻したら空き家が山のように出て、二束三文で売られていたんですよ。

すると、少々税金が高くとも、少々不便でも、他よりも安く住めたりするんですよね。

なので、投資家やベンチャー企業が優良物件を買いあさって、そしてデトロイト市は復活し始めるんですが。

 

破綻すること(損切りすること)そのものは、悪いことではありません

言うなればそれは、復活をするための作戦変更のようなものです。

早めに作戦変更ができるほど、損も少ないですからね。

 

一番怖いのは、「自分が失敗することはありえない」、「失敗は許せない」と、通用しなくなった過去の予定にしがみつくことです。

そして、損切りをできずに「まだ耐えられる!」と損切りを引き延ばし続けてしまうと、さらなる犠牲と借金を重ねて、大きなショックを引き起こすんですよね。

また、そういう状態では「今はいないけれども、いつかきっと英雄が現れて、俺たちを救ってくれるはずだ!」とかいう英雄を待望するようになり、詐欺師や独裁者にだまされやすくなると。

 

まとめ

そういうこともあって、「身軽でいること」と「海外に売る」というのを視野に入れておくのもいいかと思います。

これはすぐに必要なものではなくて、長期的なものですが、少しずつ考えてゆくといいでしょう。

 

また、この「損切りができない問題」は、私たちの日常でも同じです。

挑戦する時に必要なのは、「間違ったと思ったら、さっと撤退したり、作戦を練り直すこと」ですね。

 

多くの人が「失敗を認める」、「落ちぶれる」のを悪いことだと思っているようですが、実際は「作戦の転換点」です。

損切りをしたら、後は上がるだけなので、実際は楽になります。

それを恥だと思う人の方が、損をする現状に居続けて、破綻したときに大きな苦しみを得るようになってしまいます。

 

そういう観点があると、破綻にも恐れずに、むしろそれを利益にできると分かり、安心できるでしょう。

そして、今からでもその準備を含めて考えておくと、安心して対策ができるんじゃないかと思います。

 

ということで、今日は未来を見据えて「海外を視野に入れて、身軽になっておく」のもよさそう、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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