さてさて、今日も「嫌な会社から独立して、好きなことをしてお金を稼いで、自由に生きよう!」強化期間を実施中です。

昨日までの話をまとめると、「まずは自分を満たすことで、そこからあふれ出たものを、どんどん与えましょう」ということでした。

そのために、自分が好きなこと「そのもの」を売るのではなくて、好きなことをして「できてしまったゴミ」に大きな価値があることを見つけて、それを売りましょう、ということでした。

それなら金なし、コネなしでもすぐに開始できますし、楽しいことを加速すれば加速するほど、人に喜んでもらえる、そういういいサイクルに入るわけです。

では今日は、「価値を高める方法」について説明してみようかと思います。

 

「好きなことをしているのに、人に喜んでもらえない」という問題

自分が好きなことが分かって、そして好きなことを始めたら、多くの人が次にぶつかる問題が、こういうものだと思うんですよ。

それは、「好きなことをやってるのに、人に喜んでもらえない」ということですね。

例えば小説を書いたり、同人誌を作って公開しているのに、全然売れないし、ファンもできない。

好きなことをやってるはずなのに、自分は世の中のブームに逆行しているような気がする。

周囲では、これこれこういうものが大いに流行っていて、自分のものとは真逆だったり、時代の流れや周囲の人の好みから外れているような気がする。

それに、自分よりも才能がある人はいっぱいいるし、自分よりもすごい人もいっぱいいる。

だから、ブームに乗らないといけないんじゃないか。

自分の嫌いなことをしてでも、世間一般に受けるものにしないといけないんじゃないか。

そう感じてしまうことが多いんじゃないかと思います。

 

実際、好きなことをしているのに、全然芽が出なかったり、育たないことって多いですよね。

私自身も一時期これにはまっていて、どんどん悪いサイクルに入ったことがあるので、その気持ちはよく分かるんですよ。

じゃあ、どうすれば好きなことを多くの人に分かち合ってゆけるのか。

 

「価値」とは何か

そこで、ちょっと「価値」について見てみましょう。

前回まででも言いましたが、「お金は価値の等価交換」で、しかも「貴方が感じる価値」ではなくて、「相手が感じる価値」が基準になります。

貴方にとってはゴミのように感じていても、相手が「すごい!」と感じれば、そこに価値はあるわけです。

最初は、自分自身が「自分のどのゴミ(副産物)に、どんな価値があるのか分からない」という状態でも問題ありません。

ゴミを出し続けていれば、そのゴミに喜んでくれる人が必ず出てくるので、その人からの感想や反応で次第にはっきりしてくるものです。

とにかく、大好きなことをして、そのゴミ(副産物)を出し続けていれば、価値は自ずと見えてきます

 

で、そういう価値の高いものをどんどん分かち合っていれば、嫌でも話題になるものです。

例えば、おそばを毎日無償で大量に配っていたら、そりゃ近所で話題になりますよね。

「あそこの店は、主人がそば打ちが好きで、美味しいのに毎日余ってしょうがないから、ただで食べられるんだって!」とかいうことは、話題になるものです。

で、すぐに「私も! 私もちょうだい!」って、押し合いへし合いするように、盛況になるものです。

すると、すぐにファンができて、リピーターができて、お金を取れるようになって、成功すると。

今ではネットのコミュニティでつながっているので、どんなにマイナーな趣味趣向、マイナーな業界でも、コミュニティにつながりさえすれば、一瞬で広がるようになりましたからね。

つまり、高い価値をどんどん分かち合っていたら、どんなにマイナーなものでも、成功するのは時間の問題なんですよ。

メジャーかマイナーかなんて、関係ありません。

貴方が提供しようとしているのが、1000人に1人しか好まないようなマイナーなものでも、全く構いません。(これは次回ぐらいで説明しますが、むしろこっちの方が売れます)

 

でも、それなのに、ファンができないのは、貴方が出しているゴミ(副産物)の「価値が低い」か、もしくは「相手に上手く伝わっていない」からなんですよ。

ここまでは、分かりますよね。

後者の「価値を上手く伝える」については、これはコミュニケーションの問題になるので、またいつかお話することにしましょう。

じゃあ、「とりあえず、与えているものの価値を高めましょう」、そうすればファンも増えますよ、という簡単なお話です。

 

価値を高める二つのアプローチ:その1「リミッターを外すこと」

で、価値を高めるためには、次の二つのアプローチがあります。

  • 一つは、「リミッターを外す」こと。
  • もう一つは、「価値をかけ合わせる」こと。

まずは今回は、一つ目の「リミッターを外すこと」について説明してみましょう。

 

好きなことをしていると、多くの場合、ある一つの問題によって、間違った悪いサイクルに入ることがあります。

その問題とは、「貴方の周囲には、貴方以上にそれを好きな人はいない」ということです。

これによって、ほんと多くの人が、人に受け容れてもらうために、自分の価値を自分で下げてしまっているんですよ。

 

これは具体例で考えると分かりやすいので、見てみましょう。

例えば、そば打ちが大好きな人がいたとしましょう。

その人はそば打ちが大好きなんですが、周囲には、その人以上にそばに感動したことがある人って、いないものです。

むしろ、周囲ではパスタが流行っていたりするものなんですよ。

そこで、そのそば打ちの人がそばを話しても、周囲の人はあんまりそばのことを知らないんですよ。

でも、パスタならブームで知っていて、感動体験も味わっているから、「最近、パスタが流行ってるよね。あんな感じだよね。パスタ、好きよ」みたいな反応を得てしまうわけです。

すると、そのそば打ちが好きな人は、「そばじゃ、売れないのかな……」とか思って、何とか売れようとして、そばにパスタの小麦粉を入れたり、パスタ味のそばを作ろうとしたりするんですよ!

 

私たちから見ると、「パスタはパスタだから美味しいのに、そばでそれをやってもダメでしょう」と思いますよね。

そばは、そばを完成させるから、美味しくなるんだと。

でも、本人は「自分のやってるものはマイナーだから、売れるためには、売れてるものに乗らないと」みたいなことを思って、そばの魅力を自分で落としているわけです。

そんなパスタまがいのそばなんて、美味しいはずがありませんよね。

そうして、次第にその人は自分の魅力が分からなくなって、ファンができずに、「好きなことをやってるのに、分かち合ってるのに、どうしてファンができないんだろう。売れないんだろう」って肩を落としているんですよ。

 

貴方がやろうとしているものっていうのは、貴方らしければ貴方らしいほど、そしてそれに将来売れる素質があればあるほど、最初は周囲にその感動を理解できる人はいません

貴方のペースに、最初は周囲の人たちは、ついて来られないんですよ。

周囲は、貴方ほど「それ」を好きではないわけです。

じゃあ、そこでどうするのか。

 

貴方がペースを落として、周囲の人に合わせてあげるのか。

それとも、貴方はペースを落とさず、むしろ上げて、周囲の人を置いてけぼりにするのか。

 

ファンを作りたければ、周囲の人を置いて突っ走りなさい

ここでの正解が、「売れなければ、貴方はペースを落とさずに、周囲の人を置いて行きなさい。貴方だけで突っ走りなさい」ということです。

「え?」と思うでしょ。

書き間違いじゃありませんよ。

もう一度言うと、「理解されなくていいから、周囲を置いて行きなさい」ってことです。

多くの人が、「周囲に理解されない」という状況に遭遇すると、ここで周囲の人たちの空気を読んで、周囲に合わせてしまって、自分のペースを落としてしまうわけです。

そうじゃないんですよ。

貴方が相手に合わせるんじゃありません。

相手が、貴方に合わせるようにするわけです。

 

そば打ちの例で考えると、そば打ちの人は、そばを完成させることが重要なんですよ。

それは、「自分なりの世界観」とも言えるでしょう。

貴方の世界観というのは、他の人の中にはないものです。

そもそも、他の人は、貴方の世界観(ここではそば)で感動した体験がないんですから。

むしろ、他の人の中にある世界観というのは、別の世界観なんですよ。

人は、「貴方らしい世界観」を味わいたいわけです。

そば打ちが好きな人なら、「そば」という、その人なりに完成された世界観を味わいたいわけです。

そこで、周囲に合わせてパスタを取り入れちゃ、世界観を崩しますよね。

だから、そばが好きな人で、周囲に理解されなければ、もっと自分らしく「世界観」を完成させてゆく必要があるわけです。

貴方が周囲に合わせるのではなくて、周囲が貴方に合わせるものです。

いわば、「空気を読むな、空気を作れ」ということです。

 

これは、ディズニーランドで考えると分かりやすいでしょう。

ディズニーランドが、もし周囲の空気を読んだらどうなるでしょう。

「この遊園地、ちょっと洋風のファンタジーで、浦安の雰囲気とは合わないよね。だってそもそも東京じゃなくて千葉だし、ここ日本だし、空気読んでみようか」って思うわけです。

そうして、ディズニーランドの中に日本の民家とか、物干しとか洗濯物とか設置したら、どうでしょう。

もう台無しでしょ(笑

ビジネスのスタートアップ時には、空気を読んじゃいけないんですよ。

ディズニーランドは、独立した「リゾート地」として、空気を作らないといけないわけです。

まずは「ここはディズニーのリゾート地なんだ」と、世界観を完成させなきゃいけないんですよね。

 

それを、うまくいかない人は、周囲の反響を伺って、「私の好きなことを少しだけ加えてみようかな」とか、おびえながらやってしまうわけです。

日常場面で、あんな目の大きなキャラとか、でかいネズミがいきなり出てきてスケートをし始めたら、恐怖でしょ(笑

「不審者がいます!」ってなって、すぐさま警察に通報されそうですよね(笑

そしてあの着ぐるみを着たまま、「君、何をしてるのかね」と警察官に職質されて、「その、着ぐるみを着てスケートをしたくて……」と、シュールな姿で連行されるわけです(笑

 

あれは、「ディズニーランド」というファンタジーの世界観で完成されているから、機能するんですよ。

「通用するか、ちょっとだけ好きな要素を入れてみよう」とか、「流行っている世界観に、好きな要素を入れてみよう」では、できないんですよ。

つまり、「世界観を崩すこと」は、「貴方のペースを落とす」ということです。

貴方自身がペースを落としたら、価値は落ちていくんですよ。

それは、ディズニーランドのない場所で、着ぐるみが路上でスケートをするような、そんな愚なんですよね。

 

「価値を高める」には、世界観を完成させること

繰り返しますが、高い価値あるものを、どんどん分け与えていたら、成功するのは時間の問題です。

人に受け容れられたければ、ファンを作りたければ、価値を高めることです。

「価値を高める」というのは、「貴方の世界観を完成させる」ということです。

理解されない場合、空気を読んではいけません。

空気をさらに作らなきゃいけないんですよ。

それは言い換えると、リミッターをかけるのではなく、リミッターを外しなさい、ということです。

周囲に理解されない場合、「もっと大好きなことに集中しなければならない」ということです。

そして、貴方なりの世界観をより追求して、完成させなさいと。

 

そば打ちならそば、ディズニーランドならディズニーの世界観、宝石好きなら宝石展の世界観、アニメ好きならアニメが好きという世界観、怪奇漫画好きなら怪奇的世界、巫女好きなら巫女さんや神社の世界、それを仕上げる方向に動きなさい、ということです。

 

お客に合わせるのではなくて、お客を置いて行きなさい。

だけど置いて行くだけではなくて、「お客が貴方のペースに合わせる方法を与えなさい」ということです。

それが、貴方がお客に与える必要があるものです。(これはいつかまた話せたらと)

 

これが、多くの人が陥る、大きな間違いです。

理解されない場合、間違ってお客に合わせてしまうことで、モチベーションが落ちていって、「私って、何が好きだったんだろう」とか好きなことが分からなくなったり、「〆切を守るためだけに作る」という風に、外的な動機がなければ作れなくなるわけです。

そんな状態で、「分かち合う」とかできませんよね。

だって、価値あるものは、「大好きなものを通してできたゴミ(価値あるもの)」から生まれるんですから。

その人が大好きなことをしなければ、ファンには喜んでもらえないわけです。

だから、ファンもできずに、次第に落ちていって、だめになってゆくわけです。

 

確かに、「お客に合わせる」のは、インターネットが出てくる前までは、とても重要でした。

大量生産、大量消費時代には、そうやってマーケティングをすることで、売れるものができたんですよ。

でも今では必要なものは何でもそろうような豊かな状態なった上に、ネットで調べれば、「モノ」なんて最安の送料込みで翌日配達してくれるほどになったんですよ。

すると、単純に「モノ」を並べるだけでは価格競争に巻き込まれて売れなくなり、今や「感性」や「体験」が売れるかどうかを左右する時代になりました。

つまり、「貴方の世界観」が完成すればするほど、人は貴方の感動体験を共有できるようになり、価値が高くなり、売れてゆく、ということです。

 

私も、以前は空気を読んで、ブログでも差し障りないことばかり書いていたんですよ。

でも最近では、空気読んでないでしょ(笑

以前だと「あんた、毎日どれだけ長文書くねん!」っていうものだったのが、リミッターを外した今では、「ああ、あやえもさんだから、長文だよね」と、なんか長文が当たり前の世界観になっていて、そう感じてるでしょ(笑

そして、私の世界観である「頑張らずに、大好きなことをして、豊かに生きる」というものに集中するようになったんですよ。

すると実際に、ファンも増えて、本も売れるようになって、感謝しっぱなしという状態だったりします。(読んでくださる貴方に、ありがとう!)

そんな風に、リミッターを外した方が、理解されるんですよね。

 

まとめ

空気を読まずに、空気を作れば作るほど、理解してくれる人、すなわち貴方のファンは増えます

もちろん、「その空気は合わないわ~」という人も出てきます。

でも、応援してくれる人だとか、ファンの人というのは、貴方の空気を味わえるほど、増えていきます。

周囲の空気を読んで、価値を下げると、波風は立たないでしょうが、それは平凡なものになり、全然特別でも何でもない、しょーもないものになります。

お金は、貴方にとってのファンが与えてくれるものです。

「嫌われないようにする」のではなくて、「好きと言ってくれる人を増やす」と表現できるかもしれません。

 

こう考えていくと、「好きなことをやってるのに、ファンが増えない。売れない」という問題は、自ずと解決してゆくものです。

そして、大好きなことをリミッターを外してやって、喜んでもらって、ファンもできて、売れてゆく、そういういいサイクルに入ることができるんですよね。

 

えーと、長くなっちゃったので、今日はここまでにしましょう。

もう一つの価値を高める方法である、「価値をかけ合わせる」ことについては、また次回にでも。

ってことで、今日はここまで~。

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