今日は昨日の続きで、クリエイティビティーについてお話ししてみましょうか。
今日は、工夫している点をファンに見せると、ファンにとっては魅力的に感じられる、というお話です。
一昨日に「情報発信をしてゆけば、ファンは次第に増えてゆく」って触れましたよね。
でも、「じゃあ何の情報発信をすればいいの?」みたいなこと、思いますよね。
どういう情報がファンにとって魅力的に感じられるのか。
工夫している点をファンに見せると、ファンは魅力的に感じる
それが、工夫している点を部分を見せることです。
すなわち、クリエイティビティーを発揮した部分を情報発信してゆくと、作品に魅力ができて、ファンもできますよ、ということです。
鉄腕DASHのDASH村で言うと、あの番組は、まさにクリエイティビティーを説明していた企画ですよね。
「家を造る」とか「稲を育てる」、「野菜を育てる」みたいな、「○○を作る(実現する)」っていう過程をメインに伝えてたじゃないですか。
あの企画で、中心として映し出しているものとは、「こう工夫した」っていう部分なんですよ。
「こう工夫をして、これを実現してゆきます」っていう、クリエイティビティーを伝えることに多くの時間を割いているわけです。
でも一方で、例えば「稲が順調に育っていきました」みたいなクリエイティビティーが必要ない部分って、セリフ一言、5秒で終わるでしょ(笑
クリエイティビティーを見せるのが、その人の一つの魅力になって、しかもファンの知的好奇心を満足させて、かつその人と作品の株を上げるわけです。
他の例で言うと、例えば絵でも、いきなりピカソの絵を見せられても、意味不明でしょ。
読み手や相手は、何を楽しんだらいいのか分からないんですよ。
でも、「ピカソは幼い頃、こんなに写実的なすごい絵を描いていたんですよ」みたいなものを見せると、「すごーっ」とか思いますよね。
で、「彼は、ありふれたものが嫌いでした。新しい画風に挑戦するために、画風をどんどん変えていきました」みたいに言うわけです。
そして、「キュビズムってのは、いろんな角度から見たものを、一つの絵に取り込んだものなんですよ。こんなの誰も思いつかないでしょう」とか言うと、「へえー」って納得できるわけです。
すなわち、楽しみ方が分かるわけですね。
クリエイティビティーを見せれば、クオリティが低くても楽しめる
DASH村でも同じで、「これが私たちの作ったものです」と村の風景をただ見せるだけだと、面白くも何ともないですよね。
先進的なものも何もない、みすぼらしい田舎でしかないんですから。
家も先鋭建築デザイナーが造ったものではなく、田んぼもプロに教わってはいても、素人が作ったもので、しかも伝統的なもので面白さなんて何もないわけです。
すなわち、あのDASH村っていうのは、「作っているもの(作品)は、クオリティは限りなく低いもの」なんですよ。
でも、とんでもなく魅力的ですし、あの村で収穫された野菜とか、作られた食べ物とか、「味わえるなら是非味わってみたい」と思いますよね。
これが、クリエイティビティーの魅力なんですよ。
うちで以前、「アルフール~」のイラストを担当してくださった漫画家さんでも、この方は背景にやたらとこだわっているんですよ。
で、たまにブログとかでも背景について語っているんですが、そこで「へぇ、そういう工夫をしているのか」って分かって、その人の作品を見るときは、自然と背景を見るようになるんですよね。
それは言い換えると、「ここを楽しむんですよ」と教えていることにもなると。
私がよく言うのに、「ファンができるのに、クオリティはさして関係ない」ってことがありますよね。
それは、上記のような理由があるからですね。
クリエイティビティーを発揮できれば、そしてそれを伝えられれば、クオリティなんてどうでもいいんですよ。
「クオリティが低くてもファンはできて、十分に食べていけるだけのお金を得られる」というのが、まさにこれなんですよね。
「こういう問題があって、こう解決した」という流れが魅力になる
で、これをもう少し根源的に考えると、クリエイティビティーって、実は「問題解決」なんですよ。
DASH村の企画でも、必ず3つのステージで構成されているんですよ。
最初は、「こういうものが欲しい」とか、「こういうことをしたい」っていう問題が最初に提示されるじゃないですか。
そして次に、「こう工夫しました」がメインで映されると。
最後に、「こうできました!」と成功することで、私たちは「すごい!」と、できた「作品」に魅力的に感じられるわけです。
これはよく見てみると、DASH村だけではなく、鉄腕DASHの企画のほぼ全てがこうなっていることに気づくでしょう。
「こんな風に日本一周をしたい」とか、「これを食べたい」、「これを実現したい」、「こんなことやってみたい」という、しょーもないものからでも、企画が成り立っているんですよ。
これは裏を返すと、貴方にとっての「大好き」が、どんなにしょーもないことでもビジネスとして成り立つ、ということです。
それが「世界中を旅行したい」とか、「小説を書いていきたい」、「ゲームを作りたい」みたいな、全く役に立たないものでも大丈夫だということですね。
余談ですが、実はこの「クリエイティビティーの見せ方」というのは、「物語の構成」そのものと全く同じなんですよ。
物語って、「問題を解決する過程」ですからね。
私の得意とする、ストーリーライティングの技術そのものだったりします。
上記の3つのステージのことを、ストーリーライティングの用語では「三幕構成」と呼びます。
このブログ記事でも、最初に「こういう問題がある」から始まって、「こうクリエイティビティーを発揮して解決する」が中心になって、最後に「こういう成果ができますよ」と締めくくってるでしょ。
鉄腕DASHも、このブログも、そして魅力を見せてファンを作るのも、全ては一つの原則でつながっているんですよ。
その中核となる部分が、「クリエイティビティーを発揮している部分を見せる」ということです。
物語作りも、ファン作りも、全く同じ原理です。
最初にある「こういう問題があるよなぁ」、「こうしたいなぁ」という実生活での問題は、クリエイティビティーへの道しるべです。
そして、考えたり、試行錯誤をする、ここがDASH村でやっているように、最高に「生きている」と実感できる、人生で楽しい部分です。
最後の結果というのは、実ればいいですが、実はこれはオマケに過ぎません。
DASH村だって、結果として失敗したことは多々ありますよね。
「でも、これが問題だということは分かった。それはまた、来年に挑戦しよう」でいいんですよ。
すると、見る側にとっては、来年に彼らがリベンジするのを楽しみにするわけです。
まとめ
そういうクリエイティブな部分をどんどん見つけてゆき、情報発信することです。
そして、ほとんどの場合、そういう「クリエイティブな部分」とは、その人が「語りたくて語りたくてしょうがないこと」です。
だから、語ることそのものも楽しいことなので、どんどん惜しみなく情報発信してゆけるわけです。
これができれば、応援してくれるファンができます。
DASH村のように人生を面白くできて、次々と新しい興味に目移りしても、ファンはついてきてくれます。
むしろ、「次はどんなことをしでかすんだろう」と、変化を楽しみに待ってくれるようになります。
そして、クオリティが低くても、多くの人が「私も味わいたい!」と言ってくれるようになります。
ファンができれば、何を出しても買ってくれるので、お金も自然とついてきます。
DASH村でできたものは、ファンにとっては「とりあえず全部味わってみたい!」っていうのと同じですね。
すると、「大好きなことでお金を得てゆく」というのは、実はクリエイティビティー次第で十分に実現できると分かるでしょう。
何十年も我慢する必要なんかありません。
工夫することに慣れれば、一年もあれば現実を変えられます。
つまり、「工夫(クリエイティビティー)次第で実現できる」ということです。
ってことで、今日は「工夫している点をファンに見せると、ファンにとっては魅力的に感じられる」、というお話をしてみました。
こういうクリエイティビティーの本でも書こうかな、とか思わないでもないですが(笑
今日はここまで~。