今日は、未来についてお話ししてみましょうか。

電子書籍業界の未来、というお話です。

 

紙の本、まだ買ってますか?

紙の本、まだ買ってますか?(Gizmodo)

内容は、このページにある4コマ漫画が全てを物語ってます。

「電子書籍万歳」みたいなうるさいスマホが、紙の本を批判してるわけです。

でも、紙の本はスマホの電源を落とすことで、いとも簡単にうるさい電子書籍を黙らせると(笑

 

じゃあ、これからの電子書籍はどうなっていくのか、その未来予測をお話ししてみましょうか。

結論から言うと、これから未来にかけて、「情報は電子媒体で得るようになってゆく」、「より同じ趣味趣向の人と、密につながり合ってゆく」、という動きになってゆくと思っています。

同時に、「万人ウケするジャンルは、電子書籍よりも映像を作る方がいい」、「電子書籍にするなら、今からでも専門書に特化した方がいい」と提案してゆきます。

 

では、実際にその説明をしてみましょうか。

以前も触れましたが、これからはますます、本の業界も「音楽業界化」するでしょう。

音楽は既に、データで買うようになって、パッケージ(CD)なんてほぼ買いませんよね。

以前は町にCD屋さんとか山ほどあったのが、今では全然ないわけです。

 

同じように、これからますます、小さい本屋さんは減っていきます。

すると、自然と大規模書店しか残らなくなるわけです。

だったら、数少ない大規模書店まで足を運ぶのは面倒になるわけで、通販するにも届くまで時間がかかるわけです。

ならば、「それなら手元にスマホがあるなら、それでええやん」という流れになるのは当然でしょう。

20%ぐらいのこだわり型人間を除いて、多くの人が、「時間をかけて超正確で美しい情報を手に入れるよりも、ちょっとぐらいジャンクなものでいいので、手軽に情報を得たい」となってゆくと。

 

ということで、これから電子媒体に傾いていくのは必然かなと思います。

というよりも、「そうならざるを得なくなっていく」という感じでしょう。

 

「スマホ」ですら、いつまでも続くものではない

ただ、「電子書籍」というくくりで考えると、いつまで続くのかは考える必要があるでしょう。

ここで鍵となるのが、「スマホ」ですよね。

なぜ人がスマホを持っているのかというと、「SNSを使うから」ですよね。

実際、だいたいがLINEとかtwitter、facebookを使うためのものですよね。

ついでに天気予報を見たり、情報検索や暇つぶしができる、程度で。

だから、言うなれば、スマホはSNS文化と共にあるわけです。

 

SNSが廃れたら、スマホ文化も終わる可能性があると。

みんなが「SNSって楽しい」という幻想の上に成り立っているものなんですよ。

ただ、コミュニケーションそのものは衰えることはありえません。

これからますます、「より同じ価値観の人とコミュニケーションをしたい」という欲求は増えるものです。

なので、現在のSNSシステムは衰えたとしても、未来には「リアルに近いコミュニケーションを、より密に閲覧&投稿できることを、スマホよりも安価な小型デバイスでできるようにする」、「不特定多数の大勢よりも、より同じ趣向を持った人とだけ、つながりやすくなる」という形になってゆくでしょう。

 

「スマホ」はいつまでも続くものではありませんよ、ということです。

「よりリアルなコミュニケーション」を求めて、デバイスが変わっていくと。

 

「スマホ」に続くもの

それは、PCがスマホに取って代わったのと同じです。

昔はPCでメールとかネットをやってましたよね。

でも、PCで何かを作るクリエイターでもない限り、キーボードはほとんど使わないわけです。

 

そこに目をつけたのがスティーブ・ジョブスですね。

彼はこう思うわけです。

「PCにはキーボードなんか邪魔やん。ごく一部の人を除いて、ほとんどの人が指一本でキーを打つ。なら、入力する時だけ指で操作できればええやん。しかも、ほとんどの人は、メールとネットしか使ってない」と。

「だったら、ディスプレイだけあって、指で入力できればええやん」と。

こうしてスマホが現在の形になったわけです。

 

なら、未来には、同じ流れが予想できますよね。

「スマホには、わざわざこんなのいらんやん。ほとんどの人は、スマホではこれしかやってないんやし。だったら、こうすればもっと便利になってええやん」と。

すると、より小型化したデバイスが出る気がするでしょ。

一部の多機能を必要とする人だけが、スマホを使えばいいだけで。

それは、PCがスマホに取って代わったのと同じ流れです。

私はそれが、Google Glassのようなものになるんじゃないかと予想しているんですが。

 

そして、その中核となる機能が、「より同じ趣味趣向を持つ人となら誰とでも、リアルに近くて、親密なコミュニケーションができる」、ということです。

「リアルに近い」というのは、メッセージや写真だけでなく、動画や音声、リアルタイム性(より高頻度での閲覧・投稿)がある、ということですね。

こうして、「ありふれた情報ほど、電子媒体で簡潔に得るようになってゆく」のと同時に、「より同じ趣味趣向の人と、密につながり合ってゆく」という時代の流れになるわけです。

 

より短時間で、より直感的に

同時に、私は「『普通の情報』は画像や超短時間動画で得るようになる」と予測しています。

実際、人は情報を「より短時間で、高頻度で得られる」ということを重視してきています。

ホームページからブログになって、ブログからツイッターみたいな短いコミュニケーションスタイルになってきてますよね。

すると、長い文字よりも、画像や数秒以内で理解できる超短時間動画で、視覚的に、直感で分かるようなスタイルが好まれるようになるものです。

普通の情報の伝達は、言葉から「感覚」へと移っていくと。

 

なら、比較的「みんなに受け入れられやすいもの」は、短く、画像や映像で、感覚的に

逆に「ニッチで専門的で特化したもの」は、長く、文字や絵などで、具体的に

こういう「入り口が短くて感覚的で、中身が厚い」というスタイルになるかなと思います。

 

電子書籍で言うなら、電子書籍は情報でも専門的な立ち位置になりますよね。

なので、これから電子書籍は、「ネットで検索しても出てこないような、専門書を買うもの」になってゆくと思います。

一般的な情報なら、わざわざ本を買うほどのことはしなくなるでしょう。

適当に検索して、ちょっとぐらいジャンク情報でも、無料で手軽で便利な情報で済ませるものです。

電子書籍は、ネットでは検索しきれないほどの詳細な内容のみ有効になるでしょう。

紙媒体の本ともなると、その上でさらに「よっぽど好きなもの」に限られるでしょう。

 

だから、電子書籍で攻めたいならば、今からでも「とにかくニッチな専門分野に特化する」ことでしょうね。

スマホを使う電子媒体は、SNSと必ずつながっているので、ニッチであればあるほど同じ種類の人たちとつながることができます。

で、検索エンジン対策とかはさして必要ないかなと思います。

検索エンジンよりも、SNSとつながることを重視しましょうと。

 

逆にアフィリエイトのように、「入り口」で攻めたい人ならば、短く、直感的に、幅広く、SNSにつながるよりも、検索エンジン対策が重要となるでしょう。

 

で、もし「誰にでもウケる内容」を扱いたいならば、すなわちメジャー路線を走りたいなら、動画の方がいいでしょう。

日本なら、ニコニコ動画とかの方がいいかなと。

その方がブレイクしやすいでしょう。

 

まとめ

そんな感じで、もし電子書籍でやるなら、今からでも専門的な分野に絞った方がいいかと思います。

逆に、幅広く売りたい場合、短く、直感的に、高頻度で視覚的なものにするといいかなと思います。

すると、より時代に合ったものを提供できて、売れるんじゃないかなと。

 

ってことで、今日は電子書籍業界の未来について語ってみました。

今日はここまで~。

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