今日は、「メジャーの力を頼らずに、ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」というタイトルでお話ししてみましょうか。
「ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」とは何か
「私の力じゃ、有名になれない」とか思ってる人って、多いと思うんですよ。
だから、「頑張らなきゃいけない」とか、「人に認めてもらわなきゃならない」とか感じるんじゃないかと思うんですが。
例えば「出版社の新人賞を取らないと、私は売れない」という考え方の人って、いると思うんですよ。
それは裏を返すと、「自分では売る方法とか、読んでくれる人の作り方、ファンの作り方、目立つ方法、有名になる方法が分からない」から、他の人に頼りたくなるのではないかと思います。
分からないから、丸投げ、みたいな。
私は結構、飛び抜けたことをする人なんですよ(笑
写真加工技術のPhotoDramaticaもそうですし、プロット技術とか、FPSゲームも処女作から日本の年間インディーズゲームランキングでランクインしたりだとかしてるんですよ。
すなわち、ド素人の状態から飛び抜ける、ということをもう何度もやっているわけです。
すると、「ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」というのが、分かってきたんですよね。
ってことで、今日は私なりの、「メジャーの力を頼らずに、ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」というお話をしてみましょう。
「分野を絞る」ことで目立つ、という考え方
まどろっこしい説明は後回しにして、もう結論から言っちゃいましょう。
どうやったらド素人が話題になれて、有名になれるのか。
そのコツとは、「分野を絞ること」です。
一つのジャンル、できるだけニッチなジャンルに集中する、ということですね。
「んなこたぁ、とうの昔に分かっとるわい!」とか声が聞こえてきそうですが、まあちょっと待ってくださいと(笑
これはよくあるんですが、「分かってる」と言いつつ、「小説家になりたい」と言って、いきなり普通の小説を書き始めたりするんですよ(笑
そもそも、「分野を絞る」というのは、どういうことなのか。
これが分かっていたら、「すぐに作り始める」というのはできないはずなんですよ。
私が言う「分野を絞る」というのは、次のような三つの要素を満たすことになります。
- 「そういうジャンルは存在しない」というジャンルを作る
- 「圧倒的にすごいもの」を作る
- 言葉で説明したりイメージさせるのではなく、実際に感動を与える
以下で、これらを説明してみましょう。
「存在しないジャンル」を作れるか
まず最初に重要なのが、「そういうジャンルは存在しない」というジャンルを作れるか、ですね。
多くの人が、「分野を絞る」ことを、「もっとマイナーなジャンルに移る」ことだと思っているような気がします。
例えばSM小説を書いていたら、「この器具専門のSM小説を書く」とか、「年が離れたカップリング専門で書く」とか、そういう「既にあるジャンルから絞り込む」、という考え方をしてしまうわけです。
私が言う「分野を絞る」はそうじゃないんですよ。
「他に誰もやっていない分野を作り出す」ということですね。
だから、「そんなジャンルなんか、世の中にはない」というジャンルにする、ということです。
競合もいなければ、「その作品はどのジャンル?」と言われても、よく分からない、みたいな(笑
そもそも、ジャンルを言っても人に認知すらされないような、意味不明なことをやるわけです。
これが、一つのコツになります。
これは言うなれば、「この作品は、こういうジャンルの作品です」とは言いにくいものを作る、ということですね。
だから、すっごい分かりにくいと(笑
「FPSゲームをアニメ風なキャラでプレイできるゲーム」とか、そもそも「FPSゲーム」が何かすら分からないような人が多いでしょ(笑
「王道ストーリープロットの理論を書いた本」とか、「写真を絵のようにする写真加工技術、でもソフトウェアじゃなくて、教材です」とか、言われても、普通の人にはパッと来ないものです。
普通の人は、「認知されやすいもの」の方が、人にどんな作品かを伝えられて、ファンを作るには有利になると思っているんですよ。
「珠玉のアクション映画」とか、「純愛のラブストーリー」とか、一言で言えるものほど、分かりやすいですよね。
でもこれは、メジャーが使う方法論なんですよ。
すなわち、膨大な広告費と高頻度な露出で、初めて効果があるものだと。
これは、「競争で勝つ」という考え方です。
私が言うのは、「競争をはなからしない」 という方法論ですね。
ニッチなもので、誰もやっていないようなことってのは、そもそも「ジャンル」が成立していないんですよ。
そういう「新たな分野を作る」、ということです。
これって一見、すっごく不利で、お客に分かってもらいにくくて、ファンができそうにないように見えますよね。
だから多くの人がこれをしないんじゃないかと思っているんですが。
でも、これこそが実は「ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」なんですよ。
なら、なぜそうなるのか、それを次で見てゆきましょう。
「圧倒的にすごいもの」を作れるか
ド素人が一つの分野で飛び抜けるために3つの要素が必要だと言いましたが、次に重要なのが、「圧倒的にすごいもの」を作れるか、ということですね。
人が人に何かを言いたくなる時っていうのは、2つの場合があります。
一つが、「相手もそれを知っていて、これってこうだったよね」と語り合う場合です。
これは、メジャー映画とかがそうで、「他の人と会話をするため」に見るようなものです。
議論とか共感をしたいがために、その話題をするわけですね。
もう一つが、「こういうすごいのがあったんだよ、知らなかったでしょ」と教える場合です。
これは、刺激であったり、衝撃を受けることで、人に語りたくなるようなものになります。
で、この場合こそが、私たちのような弱者が使う戦略になる、ということですね。
多くの人にどばーっと広めるのではなくて、「まずは一人」、「この一人」を感動させて、そこから広めていくという戦略です。
メジャーであろうが、マイナーであろうが、重要なことが一つあります。
それが、「圧倒的にすごいものほど目立つし、話題にされる」ということです。
「普通のもの」を出したところで、見向きもされません。
なら、どうすれば「圧倒的にすごいもの」を作れるのか。
それが、先にも触れた、「新たな分野を作る」ということですね。
誰もやっていない分野であれば、ちょっとした研究で、すぐにナンバーワンになれて、「圧倒的なもの」が作れるんですよ。
でも、必ず「研究」は必要になります。
すぐには実現できないわけですね。
ただし、2~3ヶ月ぐらいでも研究すれば、その分野での第一人者になれます。
そこで、圧倒的な成果を出すわけです。
飛び抜けてすごいことをしていたら、そりゃー話題になりますよね。
だから、目立つことができて、お客ができて、ファンができる、ということです。
ここまで踏み込めるかどうか、が重要になるんですよ。
普通の人は、「できるだけ多くの人が理解できるジャンル分け」で区切って、そこで活動しようとします。
研究なんかせずに、「既にあるもの」を真似ようとします。
そうじゃないんだと。
そんなことをしても、それは競争の世界なので、実力がなければなかなか頭角を現すことなんかできませんよ、ということです。
でも、それほど能力がなかったとしても、圧倒的なものを作れる方法があります。
それが、「全く意味不明なほど、区切ればいい」、ということですね。
すると、結構すぐにでも、誰もやっていないような、真似をできない領域にまでたどり着きます。
そこから多少の研究は必要ですが、そこで「真似をできない領域」で新たな境地を切り開くことで、ごく短期間で「圧倒的な成果」を出せます。
すなわち、「切り開いた境地」の分だけ、「圧倒的な成果」になる、ということです。
「作ったもの」が成果じゃないんだということです。
「切り開いた境地」の広さが成果になる、という世界です。
このイメージ、分かりますかね?
だから、能力がなくても、ある程度の短期間でも目立って、ド素人が一つの分野で飛び抜けることができるわけです。
言葉で説明したりイメージさせるのではなく、実際に感動を与える
最後に重要なのが、「言葉で説明したりイメージさせるのではなく、実際に感動を与える」ということですね。
こういうジャンル分けできないものは、メジャーのような「言葉で語って宣伝する」ことはできません。
体験してもらわなきゃ分からないんですよね。
PhotoDramaticaで言うと、ここのページみたいに、「これはもともと写真なんですよ。これを10分とか20分でできるんですよ」と言って、写真を見せて、「おおー」と言ってもらって初めて理解できる、みたいな。
最近の私の作品で言うと、「ストーリー作家のネタ帳」なんて、「王道プロット集」とか言われてもイメージがわきにくくて、読んでもらわないと内容が分からないんですよ(笑
ある意味、すっごい面倒ですよね。
でも、この感動を味わった人は、「こういう技術があってね」と他の人に言いたくなるんですよ。
というのも、「他にはない、圧倒的にすごいもの」だからですね。
「こういうすごいものがあるんだよ、知らなかったでしょ」というものを、どういう形で実現するか、ということです。
そのために、「誰もやっていないこと」をしないと意味がないと。
ジャンルがある時点で、既に誰かがやっていることですからね。
「ジャンル」から解放される必要があるわけです。
それが、私の言う「分野を絞る」ということなんですよ。
まとめ
私なりに言うと、「ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」とは、「分野を絞る」ことに集約されます。
そして、その「分野を絞る」というのは、次のような三つの要素を満たすことになります。
- 「そういうジャンルは存在しない」というジャンルを作る
- 「圧倒的にすごいもの」を作る
- 言葉で説明したりイメージさせるのではなく、実際に感動を与える
どんどん目立つことができたら、見てくれる人も、お客も、ファンも自然とできてきます。
そして、真似されるような存在になります。
パイオニアは常に真似をされる存在なので、真似されればされるほど、上昇してゆきます。
ただ、問題があるとすれば、すぐには効果が出ないこともある、ということです(笑
最初はスローペースなことも多いんですよ。
じわり、じわりと広がっていく、私の場合はそういうのがほとんどでした。
そしてある時期を境に、どーんと来ると。
そういうアプローチで行動すれば、着実に向上してゆけて、目立って、ファンを作ることができるんじゃないかと思います。
ということで、今日は「ド素人が一つの分野で飛び抜けるコツ」ということでお話ししてみました。
今日はここまで~。