今日は、クリエイティブなお話をしてみましょうか。

「誰もやってないから、やってみる」という発想のお話です。

 

なぜ太平洋の島で、日本料理店を始めたのか

面白い記事があったので、ご紹介。

世界最西・最北で人気すし店 館山の和田泰一さん(房日新聞)

ざっくりと内容を言うと、生来の冒険者気質な人の紹介記事ですね。

面白いのが、ニウエという太平洋の島に移住した時に、飲食店を始めたという経緯と、その考え方なんですよ。

 

日本料理って、世界でもダントツに美味しい料理の一つじゃないですか。

でも、それまで島の人は、魚の美味しい食べ方とかを知らなかったと。

で、そこで日本からシェフを呼び寄せて、日本料理を始めるわけですが、この背後にある発想が素敵なんですよね。

 

記事からその部分を抜粋してみましょう。

島周辺では良質のマグロが獲れる。
イスラエル人の知人が一手に漁獲しているが、輸出する手段がなく、島内で「フィッシュ&チップス」として 消費されるだけだった。
その知人から相談を受けた和田さん。
出身地の館山のすしを思い出し、島内にすし店「Kai Ika(カイイカ)」を開業した。(中略)

何しろ上質のマグロだ。すぐに大人気メニューとなり、島内一のレストランになった。(中略)

1号店が世界最西なら、世界最北の地に2号店を出そうと、スバールバル諸島に着目。

研究者以外の民間人が住む場所としては最北のロングイェールビーン集落に決め、ここにすし店「Kita(キタ)」を出した。(中略)

2島とも位置は違えど人口や環境、経済状況などが似ていた。
魚がおいしいことも共通点だ。2店とも順調で、現地で高い人気を誇っている。

 

フィッシュ&チップス(イギリス発祥のまずいファストフード)だけだったわけですから、これだけでも、どれだけ魚料理の質がなかったか、推し量ることができるでしょう。

そこで、「日本料理出したら、きっと喜ばれるぞ」と発想するわけです。

 

こういうのが、「境地開拓」の考え方ですよね。

「誰もやってないから、やる」という発想です。

誰もやっていなくて、しかも質のいいものの味わい方を教えたら、そりゃー人気になって当然ですよね。

 

埋没する場ではなく、輝く場に身を置き、成長するという発想

私が提案している「戦わない戦略」ってのも、これと同じなんですよ。

私たちは、個別に何かしらの強みとか、クオリティを持っているものです。

でも、日本の中にいると、それなりに美味しい魚料理ができる日本料理の腕を持っていたとしても、埋没しますよね。

「だから、自分の力はたいしたことがない」と思ってしまうわけです。

そして、「もっと実力を伸ばさなきゃ」と、苦しんでいくと。

 

同じように、能力を持っていたとしても、小説の新人賞の世界だとか、日本の漫画業界みたいな「レベルの高い場」にいると、埋没してしまうんですよ。

そして競争に負けて、苦しんでしまうと。

 

でも、ちょっと離れた場所に出てみるわけです。

すると、良質の魚が捕れて、美味しい魚の食べ方を知らない島があって、しかも日本料理店が全然ないような、そんな「圧倒的に勝ちやすい場」があるんですよね。

そこでは、そこそこでもクオリティでも、その場にいる人がそれを味わうと、「圧倒的にすごい!」とファンになるわけです。

日本では埋没するような人でも、一気にファンができて、楽しく活躍できて、そしてお金にもなると。

 

そこで、喜ばれながら、力を伸ばせばいい、ということですね。

苦しんで力を伸ばすのではなくて、喜んでもらいながら、力を伸ばしてゆくと。

 

これを、自分の能力でも応用しましょうよ、ということです。

物語の能力とか、漫画の能力、ゲームの能力を、少し離れた場所でやる、という発想ですね。

もちろん、うまくいかないことも多いんですよ。

そういうのは、「ダメならさっさとやめる」というのが必要になると。

 

で、「何にもないところ」って、裏を返すと「何でも活躍できる場所」ですからね。

人に価値を与えて活躍すれば、ファンもできますし、お金も入ってきます。

「何でもある場所」にいるから、「私は能力がない」と思って埋没するんですよ。

「何にもない場所」に行ったら、何をしたって喜ばれるわけです。

 

そこで自分なりの強みを発揮したら、誰だってすぐに一流になれて、ファンができるんですよね。

まさにそれは、ニウエという島に移住して、日本料理を始めたら、一気にファンができたのと同じです。

 

まとめ

そういう、「誰もやっていないから、やる」という発想ができると、いいかなと思います。

すると、意外なところにチャンスがあるものなんですよ。

そして、するするっとファンができて、気がついたら「その業界のパイオニア」と呼ばれているわけです。

 

私はこういうスタイルが好きなので、紹介してみました。

ちなみにニウエという島は、こういう島らしいです。

うちの近所に周防大島という、別名「瀬戸内のハワイ」と呼ばれる島があるんですが、似たような雰囲気ですね~。

私はいつか、周防大島とか、どこか島に住んでみようかな、と企んでいたりもします。

ちょっと不便な場所って、なんか面白そうですしね(笑

 

ということで、今日は「誰もやってないから、やってみる」という発想についてお話ししてみました。

今日はここまで~。

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