今日は、少しだけ作家向けのお話です。
「日本人の半分ぐらいは、5行以上の長文を理解できない」は確かにありそう、というお話です。
「5行以上の長文を理解できない」という現実
興味深いまとめ記事があったので、ご紹介。
「日本人の5割くらいは5行以上の長文読んで意味を取ることができない」まじか・・・(Togetter)
記事の内容は、そのまま「日本人の半分ぐらいは、5行以上の長文を理解できない」ということですね。
これ、私の中でも、とてもあるように思います。
そういう調査結果があるわけではありませんが、これは私の感覚からもそう感じます。
より正確に言うと、「5行以上の説明は、視覚的に文字や言葉は理解できても、内容の連続性が理解できなくなる」かなと思います。
というのも、「私自身が、5行以上の長文は理解できない側」だからですね(笑
実際に例として出ていたこのページ(「成人式には行かないで」:楽園はこちら側)を見ても、私にはこの文章が理解できないんですよ。
5行どころか、2行目から理解できなくなるほどです(笑
実際に上記ページを見てみると分かるでしょうが、多くの人が「これは理解できんわ」と感じるんじゃないかと思います。
「言葉」は分かっても、「意味」が理解できなくなるんですよね。
「目が滑る」という現象
「目が滑る」っていう表現があるんですが、今回はそれが合うように思います。
段落がない場合、5行以上の長文になると、つるーっと目が滑っちゃって読めないんですよ。
実際にこのブログでも、1段落は最大5行までで制限しています。
それ以上になると、やっぱり急激に読みにくくなるからですね。
特にこのブログは説明がメインなので、「説明をメインにするなら、5行以内に制限しないと、目が滑る」と感じていたりします。
裏を返すと、「5行以内でうまくまとめつつ、書き進めること」で、長文でも理解してもらいやすくなるかな、と思います。
「5行より多い説明は読めなくなる」と、「長文を読んでもらうこと」は、矛盾しないわけですね。
だから、このブログとか、いろんなサイトの説明を読んで理解できるように思います。
そしてそのために、「段落を作る」という技術があるように思います。
「主語を統一する」という技術
もちろん、小説のように、5行以内で毎回段落をつけられない場合もあるでしょう。
その場合、「1つの段落では、できるだけ主語を統一する」ということで対応できるでしょう。
というのも、主語がねじれるだけで、意味不明になるんですよね。
実際に、この問題を見てみると分かるでしょう。
言われてみれば、これも 5行以上だ……
RST(リーディング・スキル・テスト、読解力テスト)の例題で、正解率は中学生で 38%、高校生で 65%。 https://t.co/nJkcXYABkW pic.twitter.com/dySkYI6zRD— 若林泰志@モデルナ2回接種済 (@wakan3) January 11, 2021
これは理解不能でしょ
以下のような文章を、私たちは理解できるのか、ということです。
「Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称でもあるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。
Alexandraの愛称は( )である。
問:( )の中を埋めよ。」
私、この文章が何を書いているのか、理解できませんから(笑
いや、これ、理解できないでしょ(笑
私の場合、これを数式に変換して、ようやく理解できるぐらいでしょう。
だから私の読解力は、中学生以下だということです(笑
「主語のねじれ」が読みにくくする
で、これが「主語のねじれ」によって起こる「目が滑る」現象です。
そもそも、最初の一文で主語と述語がねじれているし、一文目と二文目の主語もねじれていると。
私からすると、「こんな意味不明な文章を書く方が、イカれてるわ!」とツッコミを入れたくなるんですが(笑
この場合、主語を同じにするだけで、分かりやすくなるかと思います。
「女性名『Alexandraの愛称』は、『Alex』です。
実は面白いことに、男性名『Alexanderの愛称』も、同じ『Alex』になります。
じゃあ、最初に説明した女性名『Alexandraの愛称』は何でしたか?」
こう言ってくれれば、楽に分かりますよね。
それは、主語がねじれておらず、同じ主語でつながっているからで。
まぁ、いろいろと関係性を分かりやすくする装飾を加えてはいますが、基本は主語の統一のように思います。
まとめ
そういう風に、多くの「理解できない」というのは、読み手が悪いんでなくて、書き手が悪いように感じます。
そして、そのために「段落を作る」とか「主語の統一をする」みたいな技術があるわけで。
これが分かれば、「国語の成績なんて、文章力とさして関係ない」と分かるんじゃないかと思います。
分かりやすく説明するには、小学生ぐらいの文章力で十分じゃないかなと。
私自身、学校での読書感想文とか、小論文とか、普通にダメでしたからね。
いやまぁ、今書けばいい点数を取れると思いますが、「国語の成績が悪かった小説家」とか、山ほどいると思うんですよ。
なら、「小学生レベルで書けばいい」と分かって、それが分かりやすい文章になって、売れるかもしれません。
ということで今日は、「日本人の半分ぐらいは、5行以上の長文を理解できない」は確かにありそう、というお話でした。
今日はここまで~。