最近になってよく思うのが、「頑張る」はもう古い考え方だな~ってのがあるんですよ。
20世紀が「頑張る」の時代だとすると、21世紀は「楽しむ」の時代だと思うんですよ。
昔、島田紳助氏が言っていたのでよく覚えているのがあるんですよ。
「甲子園球場で桧山が三振して戻ってきたら、『桧山、もっと頑張れやこの野郎!』とヤジを飛ばすオッチャンがおったけど、桧山は年俸1億以上稼いどるわけやん。そのヤジを飛ばしてるオッチャンは、どう見ても年収400万円以下やねん。頑張らなアカンのは桧山じゃなくて、オッチャン、あんたやろ」、と(笑
20世紀は、何かあれば頑張れ、頑張れの時代でしたよね。
その言葉の陰には、「自分一人だけでは頑張らない」というニュアンスがあるように思えます。
これは、工業化が進んできて、みんなで頑張ることで日本は世界中の競争に勝てて、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われるぐらいの発展ができたわけです。
でも、今ではみんな頑張っているんですよ。
そんなんじゃ、競争に勝てないわけで。
でも、もし「頑張る」よりも効率的な方法があったらどうでしょう。
そりゃそっちを使うに決まってますよね。
それが、「楽しむ」ということなんですよ。
これは教育の分野では多くの報告があるんですが、興味がないものを覚えようとするよりも、興味を持ったものを楽しくする方が、圧倒的に学習能力や効率が高くなる、という研究結果が多くあります。
例えば小学校の教育って、6年間かけて学ぶじゃないですか。
それを、アメリカではサドベリー・バレーという自由学校があるんですが、そこでは全く学ばなくていいんですよ。
でも中学校に編入するために子どもが興味を持って学び始めたら、それまで全く学んでいなかった子が、普通は6年かかる内容をたった数ヶ月でマスターしたってこともあるんですよ。
実際、そうでしょ。
ゲームとか好きな内容はすぐに覚えられますが、英語とか好きでもないことは、全然でしょ(笑
でも、例えば英語でも、アメリカ人の彼氏彼女とかできればすぐに覚えちゃうものなんですよ(笑
それとか、子どもが大好きな漫画の英語版を渡したら、セリフまでしっかり覚えたりするものなんですよね。
楽しんでできれば、学習も早くてモチベーションも高く、元気も出て、生き生きとして、疲れ知らずで、自発的にできるようになったりするわけです。
そういう風に、「楽しむ」は「頑張る」よりも圧倒的に優れた成果を出す方法なんですよね。
だから、これからの時代は、真剣に「楽しむ」ということを考えることが大切になるわけです。
今までは、リーダーはスタッフや部下をどれだけ頑張るように仕向けるかが大切でした。
ですがこれからは、リーダーなら、スタッフや部下の人たちがどうすれば最大限に楽しめるか、それを考えなきゃいけない時代になってきているんですよ。
「頑張る」が自転車だとすると、「楽しむ」は新幹線ぐらい速いわけです。
だったら「頑張る」のはもう時代遅れで、劣った手法で、すぐにでも手放した方がいいんですよね。
頑張っていては、競争に勝てないんですから。
ま、日本もじきにそういう風になってゆくと思いますが、今からちゃんと「楽しむ」というアプローチでできていれば、より時代を先取りできるかなと思います。
そしてみんなが「どうすれば楽しめるようにできるんだろう」という風潮が一気に広がる瞬間が来ると思います。
そのときに打って出れば、その技術も役に立てられるんじゃないかな~と思ったりもします。
今日のオススメ本:本文にも出てきたサドベリー・バレー学校の本です。
「自分から好奇心を持つこと」と「興味を持って学ぶ」のがどれほどすごい成果を出すのか、知ることができるかなと思います。