今日は、理想の生活を実現するための、クリエイティブなお話です。
「必要コストを下げることで願いを実現する」という具体例を紹介してみましょう。
「こういう理想の生活をしたい。だけどできない」という問題
最近このブログでは、「身軽になることで、願いを実現しようよ!」というお話をよくしていますが、今日もそういうお話です。
私たちは、「こういう生活ができたらな」という理想があるものです。
例えば、田舎の景色のいい家で、古民家でもいいので、庭があるような自由な場所で、好きな絵や物語、制作をして生きていきたい。
駅とかスーパーがすぐ近くになくてもいいけど、少し自転車で出れば必要最低限のものはそろえられるし、大きいものは通販で買うとか、月に1~2度ぐらい街中に出て買えばいい。
で、嫌なこととか、嫌な仕事をできるだけ減らして、自由を確保したい。
少しぐらい不便でもいいので、人目がない場所で、羽を伸ばして生きたい。
……みたいな。
その場合、普通は「収入を上げることで、それを実現しよう」って考えるじゃないですか。
「お金持ちになろう」とか、「有名になって成功して、大富豪になって楽をしよう」みたいに思うわけです。
でも、それができればいいんですが、なかなかできないことが多いんですよね。
すると、何年頑張っても全然願いが実現できずに、「ずっと自分は苦しんで生きなきゃいけないんだろうか」とか、「何のために生きているんだろう」とか感じるようになって、元気がなくなっていくと。
「小さくてもいいので、早めに理想の環境を作る」という戦略
その場合、ちょっとアプローチを変えて、「小さくてもいいので、早めに理想の環境を作りましょうよ」、ということです。
小さくてもいいので自由に生きられる環境があると、ダイレクトに人生が面白くなりますからね。
この場合、自由は得られますが、最初ほど質素に生きる必要があります。
でも、特にクリエイタータイプの人ほど、質素でも楽しめるものですし、少々不便でも、工夫すること自体を楽しめることが多いんですよね。
エネルギーが低い状態になっている人ほど「何もかもが面倒くさい」と感じますが、自由が得られるとエネルギー量が高まるので、面倒くさいこと(手間暇をかけられること)自体が楽しくなるんですよ。
例えば旅行でも、行きたかったところほど、うきうき気分で自発的に手間をかけて、詳細な計画を立てられるものですよね。
それと同じで、自由と可能性を得てエネルギー量が高まるほど、質素なものからどんどん工夫できるし、工夫自体が楽しくなって、楽しく豊かさを作ってゆけるようになるわけです。
横須賀で古民家を買った女性の例
で、こういうのをうまく実現しているいい実例の記事があったので、ご紹介。
100万で横須賀の空家を買った女性の暮らし 30代女性がハマる、「生活実験」の最前線(東洋経済ONLINE)
ここで紹介されている女性は、横須賀の古民家を100万円で買って、働くのは週3日にして、生活コストを下げることで「自由に生きられる環境」を作ったという例です。
元々この女性は、デザイン会社で土日も働くという、すっごいハードな生活をしていたって言うんですよ。
そんなとき、長期休暇で海外旅行をして、ローカルな人の暮らしを垣間見るような旅を楽しんでいたと。
クリエイタータイプにとっては、そんな「こういう暮らし方があるんだ」、「私ならこういう暮らし方をしたい」って想像を膨らませるのは、面白いことですからね。
で、生き方を変えることにしたわけです。
この人は「ゲストハウス(特別なサービスのない、素泊まりの宿泊施設)」に興味があったので、その関連で知り合った社長さんに誘われて、転職を決意します。
そして今はカフェ(ツリーハウスのような、テーマを持つ特殊なカフェ)に週に3日だけ働きながら、古民家を100万円で買って、質素ながらも自由度を増やして、工夫をしつつ暮らしていると。
すなわち、「収益を増やすために多く働く」というアプローチを手放して、「生活コストを下げることで、自由に生きる環境を作る」というアプローチに転換したわけですね。
すると、このアプローチなら当然、「自由を増やすこと」と「できるだけ生活コストを下げること」が重要になります。
「収入を優先して増やす」から、「自由を優先して増やす」戦略へ
まずは、「自由を増やすこと」について見てみましょう。
この女性の素晴らしいところは、働いている場所に掛け合って、「週3日だけ働く」というスタイルに変えたことでしょう。
すなわち、「収入を優先する」という形から、「自由を優先する」という形に、戦略に変えたわけです。
で、得られた自由を元に、自分で知恵を使って工夫をすることで、豊かさを増やしていくことになります。
言い換えると、「(他の会社で働いて)収入を増やす」というのは、いわば「他者の戦略に乗っかって豊かさを増やす」ことだと言えます。
で、「自由を優先して増やす」というのは、「自分の戦略で豊かさを増やす」ことだと言えます。
すると、「自分の幸せ」と「他者(普通の人)の幸せ」が大きく違う場合、自由を増やす方が、自分の幸せを作りやすくなると分かります。
まぁそれは当然で、「自分らしい生き方」が他の人たちと大きく違うなら、独自のスタイルを作る必要がありますからね。
裏を返すと、「みんなと同じように生きられない」、「みんなと同じようにできない」、「みんなと同じようにしても苦しいばかり」という原因は、使っている「他者の戦略」が自分に合っていないからだ、とも言えるでしょう。
なら、いろんな「他者の戦略」を組み込むなり、オリジナルで戦略を作るなりする必要があります。
そうして、自分の豊かさを増やしていくわけですね。
なら、「週3日だけ働く」というのは、うまい具合に「他者の戦略」を自分の戦略に組み込んだものになると分かります。
「自由を確保しつつも、それぐらいなら十分に生きていける収益がある」と、調整できるからですね。
「他者の戦略」をコントロールして組み込む、という発想
多くの人が、こういう風に、「他者の戦略」をコントロールすることを忘れているんですよ。
他者の戦略は、自分でコントロールして組み込むものだ、ということですね。
会社勤めとか、会社での人付き合いとか、他の会社で働いて収入を作ることは、「そうしなければならない」とか、「その形で使わなければならない」というものではありません。
「その会社に勤めること」は、自分の豊かを実現するための、一つの手段でしかありません。
その手段がうまくいかなかったら、調整するなり、変更するなりすればいいだけです。
もし会社の融通が利かないようであれば、それは「使いにくい道具(会社)だった」ということです。
なら、使いにくい道具を長期的に使い続けるのはデメリットでしかないので、早めに使い勝手がいい道具に変えればいいと、方向性が分かります。
それが分かれば、長時間労働に苦しみ続けることなく、「自分で自由を増やすことができる」と分かるでしょう。
そして、それは変えられるし、変えてもいいんだ、ということです。
「できるだけ生活コストを下げる」という必要性
で、自由を増やすと、必ず収入量は減ります。
そこで、二番目の「できるだけ生活コストを下げること」が重要になります。
そのために、上記記事の女性は、「駅からは10分程度だけど、山の上にあって、長い階段を上る必要がある、ちょっと不便な古民家」を確保したと。
そして、徹底的に生活コスト(ランニングコスト)を下げつつ、工夫で豊かさを作っていくわけです。
この人の面白いところが、家の中の木材とか家具とかは、だいたいが解体現場からもらってきたものだということですよね。
この女性はDIY(いわゆる日曜大工)が好きなので、それを工夫して加工して、自分好みな家具を作っていきます。
そして、ウッドデッキまで作って、ハンモックをつるして森を眺めるとか、なんかとてもすてきな環境に仕上げていて。
すると、安価に手に入れたものだからこそ失敗を恐れずに自由にできて、しかも楽しく、自分好みのものに仕上げられるわけです。
これって、最高ですよね。
まとめ
そういう「最低限の満足」を確保して、どんどん豊かさを作っていく、というアプローチもある、ということです。
別の表現で言うと、「お金以外の豊かさを、使いこなせるようになろう」とも言えるかもしれません。
まぁ、細かいことを言うならば、今時期の「古民家の購入」は、撤退戦略の関係で少し怖いですね。
今回の例では横須賀の駅近物件ということなのでいいのかもしれませんが、すぐに売れそうにない物件はやめといた方がいいでしょう。
これからの時代、「すぐに撤退できること」はかなり重要になってきます。
あと、余談ですが、身軽になっておくことと、お金を使わずに生きることができるは、これからの時代に重要なスキルになるかと思います。
近いうちにお話しするでしょうが、今は世界中で経済成長とお金の再配分が限界に来ています。
その状態で大不況が来たら、お金そのものが役に立たなくなってしまうんですよね。
その場合に使えるのは、「お金に頼らずに、お金以外のものでも豊かさを作り出せる」という能力です。
特に、日本に住み続けることを考えている場合、そういう発想があるといいんじゃないかと思います。
そうやって自由を重視して、低コストにすることでも、楽しみながら豊かさを作れますよ、ということですね。
ってことで今日は、「必要コストを下げることで願いを実現する」という具体例を紹介してみました。
今日はここまで~。