今日はクリエイティブなお話です。
「いい素材だけど、部分的に問題を抱えているもの」に可能性がある、というお話です。
アフリカの農作物が抱える問題
ちょっとしたブログ記事があったので、ご紹介。
この人はアフリカでビジネスをしている人なんですが、ビジネスにおける中国と日本のスタンスの違いを語っていて、それが興味深かったんですよ。
この人は「アフリカから農作物を輸出したい」としているんですが、現状(というか5年前の段階)では、中国ぐらいしか買ってくれないと。
例えばごまの場合、その穀物の中には20%ぐらい茎とか殻とか不要なものまで混じっているので、なかなか買い手がつかないわけです。
でも中国は、それを見越して安く買いたたいてくると。
そういうスタイルを見て、「中国は安く仕入れることができて、商売がうまいなー」と感じている、ということです。
「問題を抱えるもの」に可能性がある
こういうのって、ほんと工夫ですよね。
というのも、自前で不要なものをうまく取り除くことができれば、他と比べてもぐっと安く仕入れることができるわけです。
なら、そういう「面倒な工夫」、「相手が持つ部分的な問題の解決」に着手できるか、ということですね。
そしてその問題をクリアできると、一気に競争力を得て、利益を出せるようになります。
すなわち、「いい素材だけど、部分的に問題を抱えているもの」に可能性がある、ということです。
最初から「最高のお膳立て」は手に入りにくい
ほら、よく「野球チームを作ろう!」、「アイドルを目指そう!」みたいな「チームを作って何かを達成しよう!」系の物語でも、よくあると思うんですよ。
「すごい実力の持ち主なのに、性格が強烈に悪い」とか、「本当は主人公に協力したいのに、家庭の事情でできない」みたいな。
でも、そういう相手の抱えている問題を解決すると、優れた仲間になって、実力を発揮してくれるわけです。
何かを実現したい場合、最初から「最高のお膳立て」は手に入りにくいものです。
特に、「何も自分が手を加えなくても、価値があるもの」ほど、手が届きにくい存在になるものです。
それは当然で、すぐに使える良質なものは、高価ですからね。
「ゴミの入っていない、きれいな農作物」も、「能力もあって、性格もいい人材」も、良質であればあるほどすでに活躍しているし、高値になるわけです。
「評価されていない良質素材」がある
でも、中には「いいんだけど、これが致命的」という風に、部分的に問題を抱えていることで、全く評価されていない素材があるんですよ。
それが、「作物そのものはいいのに、茎や殻が山ほど混じっている農作物」とか、「能力はあるのに、性格が悪い人材」になると。
で、お金とか地位、実績がない場合、こういう素材をうまく利用すればいいと分かります。
それは、少しの工夫を加えればいいだけからですね。
うまく茎や殻を飛ばす方法とか、性格を気にしなくなるやりとり方法とか、その辺を工夫して実現すると。
その一手間をかけられるかどうか、じゃないかなと思います。
便利さから距離を取ると、工夫できる力が身につく
その場合、便利さから距離を取ると、工夫できる力が身につくように感じます。
それは、「便利なもの=簡単にできるもの」ですからね。
すなわち、自分でやらなきゃいけない領域を増やすほど、工夫せざるを得ないんですよね。
すると、自然と「少数の万能なものをそろえて、後は工夫で自分に合う形にする」というスタイルになって、工夫できるかと思います。
例えば通信費を削減したい場合でも、「スマホのキャリア契約を解除して、Wi-fiのみでつなぐ」という発想があるかもしれません。
「どこでもネットを使える」は便利ですが、その便利さから距離を取ると。
すると、近所のWi-fiポイントを確認して、接続できる場所をチェックして、それに合わせることができます。
他にも、必要なデータは事前に読み込んでおいたり、スマホを見る時間や場所を調整したり、友人には「スマホを見る時間は限られてるから」と伝えておいたりすると。
なら、通信費が大幅に減って、無駄にスマホを見る時間も減って、その時間を有意義に使えたりして、いいことずくめにできたりするわけです。
いろんな工夫を考えよう
その「面倒な工夫」、「Wi-fi接続のみの場合に起きる部分的な問題の解決」に着手できるか、ということですね。
そして工夫がうまくいくと、日常の満足度はそのままで、コストが減ったり、自由を得られたり、生きやすくなるわけです。
ビジネスや通信費だけでなく、食事とか買い物、掃除、移動手段、学習方法、時間の確保、住む場所とか生き方みたいに、いろんな部分で使えます。
「いい素材だけど、部分的に問題を抱えているもの」をどーんと安く仕入れて、その問題を工夫で解決して、人生に取り込んでゆくと。
よくあるでしょ、「中古で手に入れて、自分で修理する」とか、「欠けた部分を、他のもので自作して追加する」とか。
すなわち、「手元にあるものとか、手に入りやすいものを最大限に使って、願いを実現してゆく」ことができるようになります。
既製品の「高い価値」を求めないスタイル
多くの人が、「ああいうものが、自分にもあればなぁ」とあこがれるばかりで、工夫に着目できていないように感じます。
例えば「画力があれば、いい絵描きになれるのに」とか、「いい文章力があれば、いい作家になれるのに」とか。
だから、画力や文章力を身につけようとして、努力したり、頑張ったり、我慢したりするんですが。
でもそれは、既製品の「高い価値」なんですよね。
言うなれば、「みんなが評価している、きれいな完成品」を欲していると。
安くて傷物でもいい
そういう「みんなが欲しているもの」を欲するのもいいんですが、そうではなくて、安くて傷物でもいいんですよ。
そういう安かったり傷物だったりするものは、身の回りに多くあります。
私たちは、そういう「問題を抱える安価なもの」に多く囲まれていて、その問題を解決するだけで、高価なものの代用品を得られるわけですね。
そこに着目できるだけで、可能性は一気に広がるんじゃないかと思います。
すると、我慢や努力をする必要もなく、工夫で高い価値を得られるようになります。
確かに、それは一手間加える必要があるので、面倒なんですけどね。
でも、私たちは能力も知名度も、地位も名誉も影響力もない、弱者です。
そういう弱者が高い価値を得ようとするならば、「あれがあればなぁ」と夢見るだけでなく、「工夫をして、代用して得る」という発想も有効になるように感じます。
特にこれは、我慢とか努力が苦手で、何かを作るのが好きな人ほど、効果的になるかと思います。
まとめ
なので、「あれがあればなぁ」と思うのではなくて、「いい素材だけど、部分的に問題を抱えているもの」に着目するのもいいかと思います。
そういうものは、私たちの身の回りに多くあるものです。
そして、そういうものは安価で手に入ったり、下手すると無料で引き取れることもあると。
貴族ばかりでメンバーをそろえるのではなく、実力のある平民や奴隷からもどんどん登用して、有効活用するのと同じです。
それは、貴族からすると「平民を使うなんて、奴隷を重役に登用するなんて、プライドはないのか」と言われることかもしれません。
でも、そういう「評価されていないもの」を組み合わせて使うことで、うまく豊かさを得ることもできるように思います。
そんな視点で見てみると、「世の中には可能性だらけだ」と分かって、希望が見えるかもしれません。
ということで今日は、「いい素材だけど、部分的に問題を抱えているもの」に可能性がある、というお話でした。
今日はここまで~。