ここ最近はクリエイティビティーについてのお話が多いので、今日もそれについてお話ししてみましょうか。
クリエイティビティーを身につければ、「本質を見抜く目」が養われる、というお話です。
「要領の良さ」の本質
「要領のいい人」っていますよね。
例えばテストでも、あんまり勉強しないのにいい成績を取ったりとか。
ちょっと経験したり、勉強したら、すぐに身につけられるとか。
私とか、そういう人を見る度に、「うらやましい~っ、なにその才能!」とか思っちゃうんですが(笑
でも最近、ようやくその本質が分かるようになってきたんですよ。
その「要領の良さ」の本質は何かと言うと、「本質を見抜く目」なんですよね。
テストでも、ヤマを張るのが上手い人がいるじゃないですか。
ビジネスでも似たような感じで、「お金になること」への嗅覚が鋭い人もいるものです。
そういう人は、「ここがテストに出そうだ」、「これがお金になりそうだ」って、そんな「本質を見抜ける目」を持っていると言えるわけです。
クリエイティビティーを高めようとすると、本質が見えるようになる
昨日説明しましたが、「自分の周囲にある小さな素材を元に、それを工夫することで、望むものを得られる人がクリエイティビティーの高い人」だと言えます。
で、結論から言うと、クリエイティビティーを高めようとすると、「本質を見抜く目」が養われるんですよ。
なぜかというと、「これ欲しい」と思った時に、お金で手に入ればいいんですが、お金で手に入らなければ、工夫して手に入れようとするじゃないですか。
すると、そこで「それに必要な材料は何だろう?」って考えるわけです。
材料を安く集めて、それを自分で組み立てることができれば、安上がりになりますよね。
本棚を作りたい時に、完成品の本棚を買うお金がなかったら、ホームセンターで木の板を買って、自分で組み立てる……みたいな感じです。
こういうことって、よくやるでしょ。
そんな風に、「完成品が欲しい」ではなくて、「未完成の材料から作れないかな」って発想するようになると、自然と「材料」に目が向けられるようになるんですよ。
「本棚が欲しい」なら、「木の板と釘があれば何とかなりそう。木材を切ったり加工するのは、ホームセンターでやってもらえる。なら、釘を打ち付けるだけなら自分でもできそう!」って分かりますよね。
これはテストでも同じで、「テストを乗り切りたい」なら、「こことここで点数を稼げば何とかなりそう。ここだけなら、自分でも何とかなりそう!」っていうノリなんですよ。
ビジネスもそうで、「お金が欲しい」なら、「こういうのが求められていそう。あれとあれならここで安く手に入る。これはここで加工してもらえる。なら、これだけなら自分にでもできそう!」ってノリですね。
「材料」を意識できるか
クリエイティビティーがある人っていうのは、そういう「材料」まで意識しているんですよ。
材料っていうのは、物質的なものだけではありません。
「本質的機能」、「その組み合わせ」、「考え方」とか「状況」みたいなものも含めて、材料なわけですね。
例えば本棚だって、本質的な機能は「本を置くための枠組み」ですよね。
だったら、別に木の板でなくとも、壁を利用したり、手元にある鉄板を使ってもいいでしょう。
もっと言うと、布とか太い糸を強く張ることで作ってもいいわけです。
木の板は高価ですが、たこ糸や突っ張り棒ならダイソーにだって売ってますからね。
それで「本棚」を作れるわけです。
まさに、これが「クリエイティビティー」ですよね。
そしてそれこそが、「本棚の本質が見えている」と言えるでしょう。
本棚は、「木を組み合わせた棚」ではないということです。
本棚の本質は、「本を置くための枠組み」だと言えるんですから。
別に、木を使う必要すらないわけです。
その本質は何か?
だったら、「じゃあ、どうすれば好きなことでお金を稼げるだろう?」、「じゃあ、どうすれば嫌なことをせずに済ませられるだろう?」という内容についても、全く同じです。
すると、「プロの○○になりたい」とか、「会社を辞めたい」という考え方は、全然本質が見えていないと分かりますよね。
それは一つの「完成品」でしかなくて、本質的な機能は全く別のものでも作れるわけですから。
言うなれば、それは「本棚が欲しいから、私は頑張って、私でも伐採できる檜を探しています! そのために、檜の伐採方法や加工方法を、プロに学んでいます!」と言っているようなものです。
「いや、手近にある廃材とか、鉄板とか、たこ糸とかで作ればいいでしょう」って言いたくなりますよね。
クリエイティビティーっていうのは、こういうことなんですよ。
「完成品」しか見えないから、なんかまどろっこしい遠回りなことをしてしまっているわけです。
本質を見抜ければ、手元にある材料だけで十分できるものなんですよ。
要領が悪い人っていうのは、そういう本質、すなわち材料が見抜けないんですよ。
時々いたでしょ、テストでも教科書に書いてある全ての文章を、一言一句覚えようとするような人が。
そういう人を見ると、「要領悪いな」って感じるのと同じです。
だいたい、テストでは、暗記科目で言うと、太字のものから8~9割方出てましたよね。
だったら、全部覚える必要なんかなくて、太字のところだけを暗記するだけでも、だいぶ効率化できるわけです。
太字の中のさらに重要そうな部分を覚えるだけでも、十分に通用するものです。
100点を取らなくても、望むものは手に入る
「大好きなことでお金を稼ぐ」、「嫌なことをやめる」というのも、これと同じです。
100点を取る必要なんか全くなくて、完璧に教科書を覚えきる必要もないんですよ。
他にも、情報サイトで最安の本棚を調べる必要もありませんし、自分に合った本棚を探すために、カタログを見まくる必要すらないと。
「私はこういう生活が欲しい」という本質を見抜ければ、「プロの○○になる」とか、「年収一億円稼ぐ」みたいな高得点を得る必要など、全くありません。
その「本質」を、手元にある材料で作ればいいだけなんですから。
とってもシンプルな話、シンプルな考え方ですよね。
確かに、最初は張りぼてみたいな感じで、見栄えはよくないでしょう。
ただ、「満足」はできます。
本棚が「今、すぐに」手に入るんですから。
少々格好悪くても、ちゃんとした本棚ですからね。
後は、それを進化させてゆけばいいだけです。
これは手を加えれば加えるほど自分に合う本棚になって、自分らしくなっていくので、楽しいものなんですよ。
でも、「檜の本棚を買おう」とすると、ずーっと満足できないんですよ。
頑張って頑張って、努力して、苦しんで、嫌なことをして、それで手に入れられないかもしれません。
手に入れたとしても、その喜びは一瞬ですよね。
ひょっとすると、自分が望むサイズとは違うかもしれませんし、自分らしくないかもしれません。
でも、その本棚は既製品なので、自分らしく変更したり、調整することなんてできないものです。
クリエイティビティーがない人は、そういう「なんか自分に合わない既製品」ばかりに囲まれて、我慢し続けているようなものです。
まとめ
これが、クリエイティビティーがある人と、そうでない人の違いです。
要領がいい人と、そうでない人の違いですね。
だから、クリエイティビティーを伸ばしましょうと。
材料に目を向けて、その本質を見抜けるようになりましょうと。
すると、不格好でも、実はすぐに「自分らしい生き方」は手に入るものなんですよ。
そういう能力があると、満足度が高く生きられるんじゃないかなと思います。
ということで、今日は「本質を見抜く目」についてお話ししてみました。
今日はここまで~。