今日は、クリエイティブなお話です。

「何に価値を置くのか」を示すことで、売りやすくなる例を紹介してみましょう。

 

人工ダイヤをメインにしたジュエリーブランド

ってことで、今日のネタ記事です。

天然ダイヤは使わない! デンマークのジュエリーブランド、人工ダイヤで若い消費者の獲得を目指す(Business Insider)

 

デンマークのジュエリーブランドが、「天然ダイヤはもうやめる。これからは人工ダイヤにする」と発表した、という内容です。

なぜ人工ダイヤにするのかというと、環境問題と児童労働の問題があるからだそうで。

ダイヤを採掘するには、いろいろ環境汚染が起きやすいのと、そういう現場では子供も働くことも多いようで。

なので、「人工ダイヤの方がいい」と方向性を変えた、ということです。

 

「すべての面で劣っている」ものに価値を与える発想

これって、「何に価値を置くのか」を示すことで、売りやすくした一つの例だろうなと思います。

というのも、一般常識では、ダイヤモンドは天然の方がいいわけです。

すなわち、「人工ダイヤ」というだけで、「天然ダイヤに比べても、すべての面で劣っている」とみなされていると。

言うなれば、「社会では役に立たない、無価値な存在だ。こんな奴、いても無駄だ」とみなされていた、ということですね。

 

でも、そこで「環境問題と、児童労働の問題をクリアできる人工ダイヤの方がいいんじゃないか」と、新たな価値観を提案したことになります。

おそらく、見栄よりも合理性を重視する人ほど、こういうのを好むんじゃないかな、と思うんですが。

だって、ぱっと見では天然ものも人工ものもどっちがどっちか分かりませんし、公(おおやけ)な社交の場では、わざわざ「それって天然? 人工?」とか無粋なことを訊いてくる人もいないわけで。

 

なら、そういう合理性を重視する人ほど、「アクセサリーは場に合わせて、多少の見栄えさえあれば、それでいい」とできます。

むしろ、「環境問題とか児童労働の問題に荷担せずにすむなら、十分に意味がある」と、安く仕上げられる上に、満足も得られて。

 

すると、今までは「劣っている」一辺倒だった人工ダイヤが、一気に価値を持つようになるわけです。

「こういう状況では、人工ダイヤの方がいいよね」と言えると、それが評価されるようになると。

 

個性を強みとして用いる方法

私たちが持つ個性でも同じで、社会一般の価値観なら、個性って「劣っているもの」として扱われると思うんですよ。

だって、社会とは「共通するもののつながり(無個性の部分)」で構成されるからですね。

だから、個性が強い人ほど、社会では「社会の仕組みに組み込みにくいもの」として、劣っていると見なされやすいものです。

 

でもそういう場合、「こういう状況を考えると、こういうメリットがある」という風に、社会の価値観から少し外れた前提を作るわけです。

例えば「嫌なことを我慢できない」という性質は、「好きなことなら脇目も振らずに熱中できる」ということを意味するかもしれません。

普通の人は、それほど好きなこともないし、人生をかけて熱中できることもありませんからね。

すると、その部分が強みになって、独自な価値を提供できると。

すなわち、社会の歯車になるのではなく、自分の個性を使って価値を提供して喜んでもらえるわけです。

 

まとめ

なので、「何に価値を置くのか」を示すことで、売りやすくできるように思います。

人工ダイヤのように、社会から「天然ダイヤと比べると、確実に劣っているもの」と評価されるものでも、見方や状況を変えると優れた点を持つと。

 

私たちの個性とか、提供する価値も同じです。

個性的な部分ほど、「社会一般の価値観」とは比べない方がいいでしょう。

だって、社会一般では「優れた歯車になるほどいい」、「みんなが(現時点で)あこがれているものを得るのがいい」ばかりですからね。

すると、必然的に競争になるし、我慢比べになってしまって。

 

そうではなくて、個性を発揮するというのは、「どうやって見方や状況を変えるのか」ということです。

価値観の前提条件を、社会基準ではなくて、自分で作っちゃいましょうよ、ということです。

「社会ではみんなそう言うけど、こういう状況なら、私のような個性が優れている」と言えると、ぐっと輝くかなと思います。

 

そういう見方や状況をうまくとらえられると、個性がある人ほど、うまくいくように感じます。

 

ということで今日は、「何に価値を置くのか」を示すことで、売りやすくなる例を紹介してみました。

今日はここまで~。

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