今日は、クリエイティブなお話をしてみましょう。
「自分が欲しいものを作って、分かち合って、収益にする」といういい例があったので、そのお話です。
キャンピングトレーラーをリフォームした少女の例
面白い記事があったので、ご紹介。
11歳の少女が貯金をはたいてキャンピングカーを購入、自分だけの居心地の良い空間を作った(Business Insider)
内容は、アメリカの少女がお小遣いを使ってキャンピングトレーラーを買って、リフォームをして、貸し出して収益を得るまでになった、というお話です。
これが「自分が欲しいものを作って、分かち合って、収益にする」といういい例だったので、紹介してみようかと思います。
「自分だけのスペースが欲しい」
詳しい経緯は上記の記事を見たら分かりますが、元々この少女は、「自分だけのスペースが欲しい」と思っていたわけです。
で、最初は「本物さながらの、人形用のキャンピングカーを買いたい」と思っていたんですが、6万円以上するようで。
そこで両親に相談すると、「本物のキャンピングカーのトレーラー部分(いわゆるキャンピングカーの住居部分のみ)なら、もっと安く手に入るよ」と言われたと。
さすがアメリカ、という感じですが(笑
偶然にも、ご近所さんで古いキャンピングトレーラーを売りに出している人がいて、4万円ぐらいで入手できると分かります。
そして少女は歓声を上げて、そのトレーラーを買うことにします。
少女の貯金はそれで全て潰えたので、リフォーム費用として、両親はさらに5万円ぐらいを提供しました。
で、彼女は2ヶ月かけてリフォームを完成させて、自分のスペースを手に入れたと。
ついでに、5千円ほどで貸し出したりもして、収益も作れちゃった、という内容です。
欲しいものを、どう工夫して得るか
これがまさに、「自分が欲しいものを作って、分かち合って、収益にする」のいい流れですよね。
少女は11歳になって、自分だけのプライベートスペースが欲しかったと。
でも、家は大きくないので、得られなかったわけです。
そこで、最初はきっと、「人形用のキャンピングカーで、想像で得て納得しよう」と工夫をしようとしたと思うんですよ。
でもすごいのが、実際のキャンピングトレーラーの方が中古で安く手に入って、しかも置く場所もあるってことで(笑
(ちなみにアメリカは、都心部でなければ、土地はかなり安いことが多かったりします。むしろ建物の方が高価だったり)
そして「実際のキャンピングトレーラーで自分の部屋を作る」という発想に対して、それにゴーサインを出せる両親もすごいというか。
たとえ40年前のトレーラーでも、輝いて見える
これって、本人にとっては、すっごいわくわくできて、楽しいことですよね。
だって、自分が切に願っていた、自分だけの部屋が得られるんですから。
それがたとえ40年前の中古キャンピングトレーラーでも、それは夢の領域で、輝いて見えると。
普通なら、すなわち自分の価値観に合わない場合、「40年前のトレーラーなんて、ゴミじゃん」って感覚になりますよね。
それとか、他者の価値観に影響されている場合、「できるだけ新しいトレーラーがいい、最新式がいい」と感じます。
でも、本当に自分の価値観に合うものが現れた場合、「周囲がどれだけゴミに見えても、自分にとっては宝物」になるんですよね。
1のデメリットで、10のメリットを得られる感覚
だから、どんなに汚れていようが、ネズミがいようが、もうウッキウキで作業できるわけです(笑
分かるでしょ、この「欲しいものが得られるなら、そんな作業、いくらでもやるわ!」みたいなノリが。
ある意味、これは少女にとって、「1のデメリットで、10のメリットを得られる」ということですよね。
自分が欲しいものを作る時って、そういう爆発的なエネルギーが出るんですよ。
で、素晴らしいのが、できるだけお金を使わなかったことですよね。
だから、「自分にできる付加価値作りは、自分でやろう」とできます。
すると、やはりその技術が身につくんですよ。
こうして、楽しくレベルアップしてゆける
少女はできるだけお金を使わずに、家にあるものとか、庭にあるものをうまく使って、仕上げていくわけです。
お金が必要なものは、本当に代替のできない洗剤とか、ペンキとか、タイルみたいなものに限って。
しかも、ホームセンターとか1ドルショップみたいな安価なショップを積極的に利用して、実現すると。
すると、素材への知識とか、リフォームの技術や知識が実経験で得られます。
そして少女にとっても、これはすごく楽しいことですよね。
この段階では、まだ電気や水道はつながってないんですが、それをつけるためにいろいろ発想したり工夫をするのも面白くて。
つまり、未完成な状態でも、いろいろ安くできて効果的な方法を学んで、仕上げていくのが面白く感じるわけです。
だから、楽しくレベルアップしてゆけると。
最も現実的で、最善な解決策
そして、これは両親にとっても道楽とかではなくて、現実を考えると最適解だったのではないかと感じます。
きっと、両親も「家が小さくて、年頃になってきた娘に部屋を用意できない」という部分で、思うところがあったんじゃないかと思います。
で、「ちょうどコロナウイルスで余ったお金もできたし、庭も広いし、トレーラーなら処分もしやすいし、させてみよう」と決断したんじゃないかな、と思います。
実際、家を増改築するなら膨大なお金がかかるし、もし将来に引っ越しをしたら、その投資額が全て無駄になりますからね。
家族なら、新居の契約や引っ越しで20万円ぐらいかかりますし、増改築となると100万円以上で。
でもトレーラーなら、どんなに間違っても「初期投資額とリフォーム費用、そしてトレーラー処分代」だけで、リスクが限定されるわけで。
ここで言うなら、購入費4万円+リフォーム費用5万円+トレーラー処分費用10万円と考えれば、上限20万円程度ですむことになります。
そして、購入費4万円は娘が出すので、両親の負担は15万円ぐらいですむと。
それに、トレーラー作りなら、娘へのいい経験にできますし。
また、ちょうどコロナウイルス真っ只中なので、外に出て遊べない不満解消にもなる、という見込みもあったかもしれません。
だから両親にとっても、引っ越しをしたり増改築をするよりも、リスクも低いし、トータルでははるかに安くて現実的な解決方法になると分かります。
「自分が好きで作ったものを分かち合うと、お金になる」と分かった瞬間
そして、「5000円で貸し出せた」という事実が、やはり大きいですよね。
すなわち、「自分が好きで作ったものをうまく分かち合うと、お金になる」と分かった瞬間で。
なら、「自分がもっと好きで価値ある空間を作れば、もっとお金になる」と分かって、「好きとお金」の両輪がうまく回り始めるわけです。
好きなことで収益を得るっていうのは、ここが中核になると。
実際、今のアメリカは、すごい住宅不足と家賃高騰で社会問題になってるんですよ。
で、家に住めないので、車で寝起きしている、みたいホームレス問題も多くあって。
それに、日本ではトレーラーハウスは建築基準法で違法になりますが、アメリカではトレーラーハウスは普通にOKですからね。
だから、アメリカでは極小住宅ブームとか、いろいろ新たな風潮があって。
そういう意味では、いくらでもビジネスチャンスにもなりうると。
その辺の社会事情もあって、この出来事が記事になったんだろうな、と予想したりもします。
まとめ
なので、「自分が欲しいものを作って、分かち合って、収益にする」というのは、まさにこんな感じかなと思います。
熱中して自分が欲しいものを作っていたら、ふと「分かち合えばお金になる」と気づくわけです。
だから、もっと価値を高めて、自分が喜ぶような最高の形にして、自分も作品もレベルアップしてゆき、分かち合って、お金にしてゆくと。
そして人が喜んでくれるのが嬉しくて、どんどん深めたり、広めたりしてゆくことになります。
「自分が抱える問題を解決することが、誰かのためになる」とか、すてきですよね。
そういう発想ができると、自分のことに集中しつつ、それを豊かさにできるかもしれません。
ということで今日は、「自分が欲しいものを作って、分かち合って、収益にする」という例をお話してみました。
今日はここまで~。
追記
あと、今日の話題からはそれるんですが、記事の中にある「貯める」、「使う」、「与える」という3つの封筒が地味に素晴らしかったり。
これは、3つの封筒を用意して、それぞれ貯める用、使う用、人に与える用に分けて、しかるべきときに使うと。
こういうお金の使い方を実践しているところからも、お金に関してしっかりと管理方法を教えている家族だな、と思ったりもします。