今日は、ビジネス的なお話です。
「撤退するにもお金がかかる」、というお話です。
破綻する人が出始めた
私はちょいちょい、ビジネス的な記事を見ているんですよ。
で、最近になって、ちらほらと「住宅ローンが支払えなくなって、生活が破綻した」みたいな記事が出てきたように感じます。
ふと思えば、タイミング的にもそういう時期かなと思います。
コロナウイルスが起きてから、どーんといろんな業種にインパクトが出て、売上減になって、どうにもならなくなって破綻が始まったと。
で、こういうのには、破綻しやすい人とそうでない人がいるんですよ。
それが、「撤退戦略を考えているかどうか」ですね。
撤退戦略を考えられている人ほど、「やばい、当初の見込みと流れが変わった」と思ったら、結構早めに損切りをして、傷が浅いうちに逃げられます。
でも、撤退戦略がない人ほど、「お願い、流れが変わって」と天に祈りつつ、流れが変わらず、致命傷を負ってしまうわけです。
ビジネスの寿命の方が、人の寿命よりも短くなった時代
これは住宅ローンみたいな借金だけでなく、ビジネスでも投資でも同じです。
今は、ビジネスの寿命の方が、人の寿命よりも短くなった時代ですからね。
つまり、私達は人生で何度もビジネスの寿命を迎えうるわけです。
特にスモールビジネスとか、規模が小さいビジネスをしているほど、多くの「ビジネスからの撤退」を経験するものです。
なら、「ビジネスの破綻=人生の破綻」になると、危険ですよね。
私達は、ビジネスが破綻したとしても、できれば人生を続けたいんですから(笑
そしてできれば、ビジネスが破綻しても、豊かになりたいと(笑
そのためにも、撤退戦略を考えておきましょうよ、ということですね。
ということで今日は、そういう撤退戦略を知るお話です。
撤退戦略も考えておこう
撤退戦略っていうのは、簡単に言うと「何かを始める時は、終える時のことも考えておきましょう」ってことです。
いやまぁ、これからビジネスを始めようと目を輝かせている人に、「売れなくなったらどうするの?」と訊くのは、気がひけるんですが(笑
それとか、今から結婚しようとしている人とか、新しい住宅を買おうと期待ばかりの人に、「もし将来的に維持できなくなったらどうするの?」なんて、言いにくいですよね(笑
でも、この撤退戦略も大切だと思うんですよ。
「欲しいものを得ること」は、言うなれば「人生がどれだけ上がるか、という上昇の高さ」を意味します。
一方で、こういう撤退戦略は、ある意味「人生でこれ以上は下がらないという、土台の安全」を得ることを意味しています。
多くの人が、高得点ばかりを狙っている
多くの人が、高得点ばかり狙っているんですよ。
「高得点を得られれば、私は幸せになれる」みたいな。
「ビジネスで大成功すれば幸せになれる」とか、「投資で1億円得れば幸せになれる」、「高価な車や家、アクセサリーを手に入れれば幸せになれる」みたいな。
でも、安心とか安全って、「これ以上は下がらない」という基礎部分にあるんですよね。
分かるでしょ、どんなにお金があっても、転落人生が始まったら、急に不安になるものですから(笑
逆に、「これから人生はよくなる」と感じていたら、結構な逆境でも、希望を持ててエネルギーを出せると。
土台があるから「今以上は悪くならない」と希望を持てる
だから、土台をしっかり作っていれば、常に「今以上は悪くならない。これからは、よくなるばかりだ」となって、希望を持ち続けられるわけです。
もちろん、土台を重視するほど高得点は得にくくなります。
高い収入もないし、どーんと派手に浪費することもできません。
でも、地味に土台を作った人ほど、どんな状態にも左右されない安心と安全が得られて、希望を持ちつつ、どっしりと進めるんですよね。
だから、撤退戦略も考えておきましょう、ということです。
撤退戦略とは、そういう土台作りに含まれます。
ある意味、「足元にそういう安定した土台があるから、いろいろ上にジャンプしようと挑戦できる」、とも言えるかもしれません。
撤退するにもお金がかかる
で、その撤退戦略の中核となるのが、「撤退するにもお金がかかる」ということです。
お金だけでなく、作業量とか、精神的な負担もかかったりすることもありますが。
これを知っておくだけで、致命傷になる前に逃げやすくなるかと思います。
実は、撤退するにもお金や作業量がかかるんですよね。
例えば会社の場合、倒産するにもお金がかかるんですよ。
倒産する法的手続きのために、書類とか弁護士に依頼するのに、何百万円とかかることがあって。
「お金がなくて倒産するのに、お金をかけて倒産させなきゃいけない」という、ある意味地獄のような状況なんですが(笑
私達でも、同じです。
例えば私達が「今住んでいる場所から撤退しよう」と引っ越しをするにしても、引っ越し代とか、新居の契約費とかがかかるわけで。
それに、物を捨てるにも、お金はかかりますよね。
冷蔵庫とかエアコン、PCを処分する場合には、特別な処分費用がかかるし、粗大ごみにも普通のゴミも、お金がかかると。
もちろん、お金だけでなく、時間もかかるものです。
撤退時は、大抵が余裕がない状態
撤退時って、大抵が余裕がない状態なんですよ。
そういう時に、余計に費用とか時間を強いられると、それだけさらに多くのダメージになるものです。
例えば、100万円ある状態で1万円のコストを払うのは、さして痛くありません。
でも、10万円しかなくなった状態で、1万円のコストを強いられるのは、かなりきついですよね。
だから、どのみち負担しなきゃいけないものは、早めに払っておく方が楽なわけです。
そういうこともあって、例えばスマホとかの「2年縛り、中途解約は違約金あり」とかは、私はとにかく避けます。
私の場合、プリペイドとか前払いが好きなんですよ。
それは、豊かなうちに払っておきたいからですね。
人生では、上向きの時も、下向きの時もある
人生では、上向きの時もあれば、下向きの時もあるものです。
今回のコロナウイルスみたいに、突然流れが変わることもあるわけで。
流れが変わって収入がどーんと落ちた時に、スマホを手放さないといけないような困窮した状況で、さらに中途解約で違約金とか、きっついでしょ。
それは、大ダメージになると。
逆に、物を減らしていたり、ランニングコストを下げておくほど、撤退が楽になります。
例えば引っ越しでも、物が少ないほど、引越し費用も時間もかからず、気楽にいろいろ移動できますよね。
すると、ビジネスでも投資でも、気軽にいろいろ試せるようになるわけです。
金融業界では「ローンで破綻する人は、大抵が頭金をなくそうとする人だ」と言いますが、まさにこれです。
もし借金をする場合、頭金をできるだけ増やす方が安全なんですよ。
それは、豊かなうちに多くを払っていれば、流れが変わってもダメージは少なくてすむからですね。
「少しの損もしたくない」という思いが、破綻に導く
で、流れが変わった場合、自分の間違いを認めることも大切になります。
ある意味、破綻をする人って、流れが変わったのに自分の間違いを認めない人なんですよ。
そして、「少しの損もしたくない」という思いが、破綻に導くわけです。
例えば目の前で、どんどん売り上げが落ちている現実があって、「このままだと破綻する」という状況があるわけです。
もちろん売り上げが戻ることもありえますが、それは「売り上げが戻ったら損失は最小。もし戻らなかったら人生破綻」を意味します。
逆に、早めに撤退すれば、もし景気がよくなってお客が戻れば、また出直せばいいわけです。
すると、「売り上げが戻ったら多少の損失。戻らなかったら損失は最小」を意味します。
変化がある時代なら、どう見ても後者の方が安全ですよね。
「少しの損失を受け入れられるか」が、安全の鍵
これが分かると、「少しの損失を受け入れられるか」が、安全の鍵になると分かりますよね。
この「少しの損失を受け入れること」は、ビジネスだけでなく、投資とかトレードみたいに、日常的に失敗や判断ミスがありうるほど重要になります。
失敗や撤退が十分にありうる環境で、「一度失敗したら、全て失う。でも居続ければ、損を最小にできる」なんて、危ない限りで。
それは安定した時代ならいいんでしょうが、今のように激動の時代にやることではないと。
実際、投資とかトレードをしたことがある人なら分かるでしょうが、大体最初に習うのが「間違ったと思ったら、即座に撤退せよ」でしょ。
投資やトレードなら、参入はまたいつでもできるんですから。
なのに、その小さな損失を受け入れられないことが、悲劇を引き起こすわけです。
ビジネスの場合、「きっと近いうちに、コロナウイルスは収束してくれるだろう」とか、「きっと近いうちに、お客は戻ってきて、何とかなるだろう」みたいに、淡い期待にすがりついてしまうと。
まとめ
なので、撤退戦略は大切かな、と思います。
ビジネスの寿命が人の寿命よりも短くなった時代に、「ビジネスの破綻=人生の破綻」になると、危険ですからね。
ビジネスだけでなく、投資でも借金、ローンでも同じです。
撤退する時のことを考えておくことで、「これ以上は下がらない」と安心できて、いろいろ挑戦できると。
そして、必要な経費は、豊かなうちに支払っておくことです。
捨てなきゃいけないものは、余裕があるうちに捨てておくと。
すると、流れが変わった時に、ダメージが少なくてすみます。
「これ以上は落ちない」と分かれば、安心できますからね。
高得点ばかりを狙うのではなくて、そういう土台をしっかりと作っておくほど、「これからは上がるばかりだ」と希望を持てて進めるかなと思います。
ということで、今日は「撤退するにもお金がかかる」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。