今日は、クリエイティブなお話です。
「勢いのある作品であれば、なんとかなる」というお話です。
作品に勢いさえあれば、なんとかなりそう
作品を作っていても、「なかなか売れない」、「なかなか見てもらえない」とかあると思うんですよ。
それで、より作品をよく見えるように、きれいに整えようとしたり、「うまく作れるようになろう」としたり。
でも最近、そういう風に「整える」よりも、作品に勢いさえあればなんとかなるんじゃないかな、と思うようになりました。
なお、これは「勢いよく作る」というのではなく、「作品の内容や展開に勢いがある」という意味です。
勢いのある作品は、面白い
某ニコニコ漫画で、とあるオリジナル漫画の投稿があって、私は好みだったのでその作品を見ていたんですよ。
いやまぁ、TSF(男の子が女の子になっちゃった、的なシチュエーションからの恋愛物語)という、だいぶフェチ系な漫画なので、タイトルまでは触れませんが(笑
それがこのゴールデンウィークで、見事に完結して。
それはお世辞にもプロとして通用する画力とは言えないし、ストーリーもシンプルで、構成も取れていないもので。
でもその作品は、多くの人から愛されているし、私も大好きだったんですよね。
むしろ、下手なプロ作品よりも、よっぽど面白くてよかった、みたいな。
じゃあ何がよかったのかというと、勢いがあったからじゃないかと思います。
むしろ「勢いだけで最後まで乗り切った」的なノリだったんですが(笑
むしろ「勢いのある作品」の方がいい
でも考えてみると、特に作品を作り始めた段階だとか、売れない状況の場合、こういう「勢いがある作品」の方がいいように思います。
「整った作品」よりも、むしろ「勢いのある作品」の方がいい、ということですね。
というのも、「勢いがある内容」っていうのは、「作品内で、無駄なものをばっさりカットしている」ということなんですから。
それどころか、「必要なことでも、むやみに細かくしない」ということもあるでしょう。
すると、自然と「伝えたいこと」とか「作品で魅力的な部分」の密度が高まって、必然的に面白くなるわけです。
そりゃそうで、作者が「面白い」と感じる部分だけを濃縮して、お客に提供しているわけですから。
だから、「勢いのある作品」を作ると、「面白さが凝縮されて、ヒットしやすくなる」と言えるかなと。
「整えよう」とすると、邪魔なものが入りやすくなる
もちろん、それは「よりニッチになる」ということを意味します。
説明不足な部分も出てくるし、親切ではないので、「分かりにくい」とか、「一般ウケはしない」になりやすいでしょう。
でも、「そういうシチュエーションや展開が好き」という人にとっては、凝縮された面白さが味わえるので、ぐっと競争力を得られることになります。
逆に、「整えよう」とすると、邪魔なものも入ってしまうんですよ。
確かに分かりやすくなったり、親切なのかもしれませんが、面白い部分にはいつまで経ってもたどり着かなくて。
そして、面白くなる前に「なんだかつまらない」となって、見るのをやめてしまうと。
「濃縮版を出した後に、少し薄めた普通版を出す」でもよい
先に紹介したニコニコ漫画の作品も、すごい勢いだったんですよ。
特に、1ページ目からすごかったですからね。
1コマ目が「男の子同士の、TSF好きな友人関係」という日常のコマ、2コマ目が「もし自分たちがそうなったらどうする? ありえないよアハハ」という前振り、3コマ目が「実際にそうなっちゃった、どうしよう!」で。
そういうたった1ページ3コマで、冒頭の盛り上がりである「男の子が女の子になっちゃった」まで説明しているんですから(笑
もうそれ系のシチュエーションが好きな人にとっては、つかみは最高でしょ(笑
そして、余計なものがないから、ぐっと内容に集中できると。
もちろん、こういう風に濃縮すると、「長くはできない、長編にできない」という問題はあります。
でも、濃縮版を出して売れれば、「その後に少し薄めた普通版を出す」みたいな戦略も取れますからね。
まとめ
なので、最近の私は「勢いさえあれば、なんとかなるんじゃないか」と思うようになりました。
最初から無理に整えようとしなくてもいいんじゃないかな、と。
むしろ、余計なものを入れるぐらいなら、ぐっと面白さを凝縮する方がよさそうだなと。
濃縮版を楽しんでもらった後でも、薄めた版を出すのも十分にアリですからね。
特に初心者の段階だとか、新たに挑戦し始めた段階、もしくは売れない段階というのは、そういう勢い重視でいいんじゃないかと思います。
伝えたいことを凝縮することで、固定ファンもできるし、そういう応援がモチベーションになって、どんどん勢いを出せて。
それに、実力のない段階では、プロのような「細かい味」とか「複雑さ」なんて出せませんからね。
その場合、ぐっと濃縮して「細かい味は関係ない」ぐらいの方が、戦いやすいように思います。
すると、好きなことに集中できるし、制作期間も短くできるし、ファンもできて、うまくいくかもしれません。
そういうアプローチもいいかな、と思ったりもします。
ということで今日は、「勢いのある作品であれば、なんとかなる」というお話でした。
今日はここまで~。