今日は、時代の流れについてお話ししてみましょう。
「Kindle Unlimitedはまだまだチャンスが続きそう」、というお話です。
Kindle Unlimitedはまだまだチャンスが続く
ちょっとした記事を見つけたので、ご紹介。
アマゾン読み放題、勝手に「20社削除」の衝撃(東洋経済Online)
記事の内容はというと、Amazonが電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited」から、今月頭にも再び大手出版社の本が次々と除外されてしまった、という内容です。
以前も「Kindle Unlimitedは弱小作家にとってはチャンスだよ!」と触れましたが、まだまだその傾向は続きそうですね~。
大手出版社や有名作品は消えても、Kindle Unlimitedの読者数はなかなか減りません。
すると、読書好きな人ほど「面白そうな本はないかな?」と探すようになるので、相対的に弱小作家でも目立てる場になって、売れるチャンスになる、ということですね。
これから中~長期的には電子書籍やコミック、文章の単価はどんどん落ちていく流れですが、その中でもKindle Unlimitedは短期的に売れるチャンスでしょう。
まぁ何というか、衰退を始めた業界で生き残り競争に明け暮れている人にとっては、最後の希望が途絶えてしまった、という感じでしょうか。
時代の流れが読めていなければ、どんなに御山の大将であったとしても、すぐに「排除される側」になってしまうものなんですよね。
そのいい教訓かなと思います。
日本の出版社に、未来はない
私から見ると、もはや日本の出版社に未来はないように思います。
勝負は既に、決まってしまったということですね。
日本の出版社が束になろうともAmazonには勝てないし、その束になる機会も失ってしまったし、そもそも束になる協調性すらなかったわけで。
なぜ日本の出版社がここまで落ちたのかというと、新しいパイを作ることなく、残ったパイを奪い合うようになってしまったからですね。
日本の出版社は、「再販制度(値引き販売をしない、みたいな本の販売制度)」に基づいた独自の流通システムで本を流通させることで、利益を確保してきました。
ですが、それは同時に「そのシステムに乗せなければ、売れない」ということも意味しました。
全国の書店に置いてもらうには、一つ一つ書店に連絡して、置いてもらう必要があります。
だから個人で自費出版をしたとしても、全国の書店に置いてもらうには、膨大な手間暇がかかってしまっていたわけですね。
そのため、最近までずっと、個人作家は出版社を通さなければ、本を全国に流通させることはほぼできませんでした。
インターネットの登場で、世の中が変わった
ですが、インターネットが登場して、がらりと変わります。
ちょっとしたノウハウや情報程度なら、ネットで無料で得られるようになりました。
すると、専門的ではない情報ほど、わざわざ本を買って仕入れる必要がなくなりました。
それによって、出版業界の衰退が始まります。
よく「出版不況」とか言いますが、これは一時的な不況なんかではなくて、完全な「衰退への一本道」です。
すなわち、「情報の価値」は、これから下がる一方だということですね。
(その代わり、「体験の価値」がこれから上がっていくことになるんですが、この話は本筋と離れるので、今日は見送りで)
「個人」が「企業」と同等の力を持つ時代
これは、時代の流れを見ていれば、どうなるかは分かることです。
時代は、今では個人が主体になってきています。
昔は大企業であるほど情報発信能力を持っていたので、大企業が「万人向けなもの」を大量生産して、大々的に宣伝することで、世の中に影響を与えてきました。
それが、次第に流通網が発達して、雑誌や展示会などの情報発信媒体が増えることで、より専門性を持つ中小企業が中心になってきました。
人々は、「万人向けなもの」よりも、「自分に合った専門的なもの」を欲するようになってきたわけですね。
で、今ではインターネットが登場して、個人が全世界に情報発信できるようになりました。
すると、今までよりももっと「自分に合った専門的なもの」を、今までよりももっと小さな企業や個人から仕入れるようになった、ということです。
Twitterにしろ、Facebookにしろ、もはや「個人」と「企業」は同レベルの「1つのフォロー先」でしかありません。
もはや、個人は企業と同等の情報発信能力を持つようになった、ということです。
すると、「中小企業よりも、さらに専門的なこと(ニッチなこと)をしている個人」が、時代の中心になってきます。
個人で、ニッチなものが時代の中心になる
この時代の流れが読めていれば、出版業界に限らず、全ての業種で「これからは個人の時代になる」、「より専門的なもの(ニッチなもの)が主体になる」とすぐに分かります。
個人が特徴のある情報発信をして、個人に直接売って、お金をもらう、ということですね。
卸売業者や仲介業者が消えて、究極の「生産者から消費者へ」というスタイルが生まれると。
そこが、「新しいパイができるところ」になります。
それなのに、出版業界は新しいパイを作ることを見ずに、既得権益をどれだけ奪うかばかりを考えて、奪い合いに固執してしまいました。
もはや個人が情報の価値を決める時代なのに、未だに再販制度のような時代遅れな出版システムに固執しているわけで。
「なら、衰退して当然だな」と思ったりもします。
まとめ
だから今の時代は、出版社から離れた作家さんほど、うまくいくようになるんじゃないかと思います。
なんかみんな「出版社に属したい」とか、「新人賞が欲しい」、「本を出版したい」とか言うんですが、そんなこと必要ないぐらい時代は進んでいる、ということです。
今では、電子書籍やKindle Unlimited、そのほか様々なオンライン販売サービスがあります。
これらは、そういう今の時代に即したプラットフォームかと思います。
で、ここでよりニッチで専門的な情報やコンテンツを提供できる人ほど、これから目立ってゆくんじゃないかと思います。
ということで、今日は「Kindle Unlimitedはまだまだチャンスが続きそう」、というお話をしてみました。
今日はここまで~。