今日はビジネスっぽいお話です。

「新しいことほど、先にコンセプトをリリースしよう」、というお話です。

 

「これ、売れるんだろうか?」という不安

私たちは、いろんな「やってみたいこと」があるものです。

でも、最初に不安になるのが、「これ、売れるんだろうか?」ってことですよね。

特に新しいことほど、今までの経験則が通用しないので、何が売れるのか分からなくて。

まぁ好きでやっていれば売れても売れなくてもいいんですが、できれば最大限に売れるものにしたいですからね(笑

 

そういう場合のためにも、先にコンセプトをリリースしてみるといいかと思います。

ということで今日は、そういう「先にコンセプトをリリースする」という考え方についてお話ししてみましょう。

 

たった1ヶ月半で作ったコンセプトカー

なんかやたら可愛いデザインの車があったので、ご紹介。

 

なんか丸くて可愛いくて、ほっくりですよね。(*´ω`*)

実はこれはドイツの自動車メーカーフォルクスワーゲン社が、CMのために作った車だったりします。

実際に動きますし、ギアはなくとも25kmぐらいの速度は出せるというちゃんとした車で。

 

これを、ロンドンのデザイン会社がたった1ヶ月半でこれを仕上げたというから、驚きだったりします。

ゴーカートにホンダのエンジンを積んで、その上にフレームとボディを組んで、簡単に仕上げちゃったと。

「たった1ヶ月半で、こんなオリジナルデザインの車を1台作れるのか!」って感じで驚きですよね。

 

「コンセプトを先にリリースする」という発想

こういう風に、コンセプトを先にリリースしてみるのもいいですよね。

まぁ厳密に言うと、この車はコンセプトカーではないんですが、「こういうのっていいよね!」というアイデアを先にリリースするわけです。

すると、周囲からの反響が分かるので、その反響量から「これが売れそうだ」と絞り込むことができます。

 

普通、「作品の内容やキャストは黙っておいて、どーんと一気に公開する方がいい」って思いがちじゃないですか。

でもそれはメジャー向けの発想であって、ニッチではほとんど意味をなしません。

むしろニッチであるほど、先にコンセプトをいろいろ出してみて、そこから絞り込む方がいいように思います。

 

メジャーは話題性が重要だから、情報を一気に出す

というのも、メジャーというのは、話題性が重要なんですよね。

さらにメジャーでは、基本的に万人が好むものを作るので、似たようなものを作る競合とか、隙あらばまねをしようとする競合がいくつもあるものなんですよ。

すると、話題を作って競合を引き離すには、リリースまで黙っておいて、一気にどーんと話題性をぶち上げる方が、世の中に広がって有利になります

 

だから、メジャー向け映画でも、情報公開前までは絶対に情報を出しません。

そして、出すタイミングが来たら、「あの有名監督で、こんなにも豪華キャストを使って、これだけの制作予算をかけて、これだけのこだわりを加えてリリースします!」みたいに、一気に情報を出すわけです。

すると、驚きが大きくなって、広がりやすくなります。

また、競合からも距離を稼ぐことができるので、まねをされるまでの時間を稼げます。

それが、メジャー向けで優位性を作るコツなんですよね。

 

ニッチはクオリティを保つことで、長期的に売る

一方でニッチの場合、話題性よりもクオリティが重要になります

そういうニッチを好む客層は、話題性があるからではなくて、クオリティが高いから買い続けるわけです。

 

すると、そういう客層にどーんと告知しても、最初こそ買ってもらえるかもしれません。

でも、一度「たいしたことはなかった」と信頼を失うと、二度と手にとってもらえなくなります。

特にニッチは、一度に売れる量が少ないけれども、一度ファンになってくれたら、長期的に継続して収益を上げられるのが嬉しいわけです。

だから、クオリティの維持が、長く買ってくれる絶対条件になると。

 

ならば、ニッチの場合、「一気に情報を出す」ことに意味はなくなります。

むしろ、先にいろいろコンセプトを出した方が、素早いフィードバックを得られて、よりよいコンセプトに集中できると分かります。

だいたいニッチであるほど、どんなにコンセプトを出そうが、まねをしようとする人なんかいませんからね(笑

もしまねする人がいたとしても、クオリティまではまねできません。

だから、コンセプトを先に出す方が、メリットが大きいことになります。

 

コンセプトを先に出すと、「売れる場所」が分かる

なので、ニッチを攻める場合、とりあえずコンセプトから出してみるのもいいんじゃないかと思います。

すると、「売れる場所」が見えるようになります

これは特に、漫画家とか動画作家、イラストレーターみたいに、ビジュアルで表現できる業種が特に使えるかと思います。

 

例えば漫画家さんの場合、「こういうカップリングはどうだろう」とか、「こういう作風とかどうだろう」とか、いろいろありますよね。

そういう場合、いきなり漫画を作るんじゃなくて、主役級の2人のデザイン紹介と、象徴的な場面を1ページだけ、ラフで仕上げることもできるでしょう。

そういうのをどんどんSNSで公開してみて、反響を見てみるわけです。

すると、これから結構いろいろと分かるんですよね。

 

何か製品を作る場合でも、コンセプトを絵にすることで、TwitterとかFacebookでいろいろ出してみるわけです。

なら、反響からいろんなことが分かります。

 

反響を元に、戦略を立てる

例えば私の場合でも、このブログとかTwitterでも、いろいろ新しいコンセプトを語ってるじゃないですか。

それで時折、強い反響がある記事とかツイートが出てきたりするんですよ。

で、再び似たようなものを投下すると、さらに反響が返ってきたりとか。

すると、「あ、この辺を本にすれば、売れるな」と分かります。

 

そうやって反響を確認していれば、新しいことでも「これだったらこれぐらい売れそうだ」とか、「じわりと伸びているから、これは量が少なくても長期的にいけるかもしれない」とか、いろいろ分かります

そこから優先順位を考えて、戦略を組み立てていくわけですね。

 

実はこれ、結構意外な驚きがあったりします。

私自身、「これはいけるだろう」と思っていたものが全然反響がなかったり、逆に「これはダメだろうな」と思ってダメもとで出したのがすごい影響を与えたりするんですよ。

しかも、それが結構な頻度であるから驚きなんですが。

 

これからは、コンセプトに価値が出る時代

価値の移り変わりには、流れがあります。

すると、これからの時代は、そういう「コンセプトにお金を払う」という時代が来つつあると分かります。

 

例えばKickstarterにしろ、クラウドファンディングにしろ、お客は「製品ができてから買う」のではなくて、「コンセプトの段階から買う(出資する)」という手段を選択できるようになりました。

それに、今は出版社でも、SNSで広がったコンセプトデザインを元に、「このコンセプトをさらにしっかりしたもので」と、出版や連載、掲載依頼をすることも増えてきました。

実際にウェブ漫画でも、「Twitterで何千万ビューのあの作品が連載化!」とか、「何万リツイートのあの作品が作品化!」とか、増えてきましたよね。

 

すなわち、情報があふれるようになって、「商品に価値がある」から、「商品を作り出すコンセプトに価値がある」と、より「それを生み出すもの」に価値が置かれるようになったわけです。

例えば産業革命時代でも、それまで価値があった「農作物」よりも、「農作物を大量に作り出す工業製品に価値がある」と、価値の置かれる場所が変わりました。

インターネットの登場後でも、それまで価値があった「工業製品」よりも、「工業製品を大量に作り出す、知識やノウハウに価値がある」と、価値の置かれる場所が変わりました。

そしてクラウドファンディングが出てきて、「知識やノウハウ」よりも、「知識やノウハウを作り出す、新たな感性(コンセプト)に価値がある」となってきたと。

 

おそらくこの次は、「そういう良質なコンセプトを継続的に作れる個人に価値がある」となるんじゃないかな、と予想したりもするんですが。

そういう風に、価値のある場所は、時代と共にどんどん移り変わっているわけです。

 

まとめ

なので、新しいことをする人ほど、コンセプトを先にリリースしてみるといいかと思います。

それはラフイメージで、たった1枚の絵で仕上げる程度でもかまいません。

たったそれだけでも、フィードバックを得ることで、いろんなことが分かります。

 

そしてこれからの時代は、コンセプトの段階から、どんどんリリースしていく方が有利になるかと思います。

まぁメジャー向けで勝負をするなら一気に出す方がいいんですが、特に新しいことをする人とか、ニッチな方向に向かう人ほど、コンセプトが大切になるでしょう。

そういう発想をすることで、「売れる場所」を素早く見つけることができるかと思います。

 

ということで今日は、「新しいことほど、先にコンセプトをリリースしよう」、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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