最初に、久しぶりに腹がよじれるほど大笑いをしてしまった漫画のご紹介。
都道府県が擬人化してバトルする漫画なんですが、すごいのは鳥取県が主人公!
もうこういうの大好き(笑
ってことで、今日の本題です。
今日は、未来のお話をしてみましょう。
「漫画やイラストでも、ペン入れ、着色が必要なくなる時代が来そう」という予感のお話です。
ペン入れも自動でできるようになってきた!
興味深い記事を見つけたので、ご紹介。
漫画も人工知能が描く時代に?―ラフを自動で線画にするサービス登場(インターネットコム)
簡単に内容を言うと、ラフスケッチを自動でペン入れしてくれるシステムの紹介です。
これは、実物を見た方が早いかなと思います。
SIGGRAPH2016で発表した「ラフスケッチの自動線画化」のウェブサービスを公開しました。私の下手な蛙も線画化できます。ぜひ試してみてください。https://t.co/fGSXrUeNNq pic.twitter.com/UTE3GPrrio
— シモセラ エドガー (@jikihakase) September 2, 2016
自動線画化とんでもなく楽…若干手描きで修正はした https://t.co/8DZgZyTtrg pic.twitter.com/qcSU7A6kJZ
— kyu (@sawsusg) September 3, 2016
@jikihakase
@元ツイートのサービス試してみました。
手元の死蔵素材(らくがき)を読みこませるとこんな感じに!
これは適性のある素材だったみたい。 pic.twitter.com/WqSXepo1CX— はくし (@kuuri_plan) September 3, 2016
ラフスケッチの自動線画化 ちょっと濃い目に描いてたやつ。線幅修正なしで行けた pic.twitter.com/XnAcQdtqZ1
— 八田和磨 (@uimac) September 3, 2016
だいぶきれいにできてますよね。
現時点では、まだ解像度が低かったり、いろいろ制約はあるようですが。
でも5年後ぐらいにはこういうのが実用化されていて、普通に使われていると思います。
人工知能が出ようが、恐れることはない
少し前も触れましたが、産業革命以降で未だに変わっていない大きな流れとしては、「単調作業から順に、機械が担うようになってゆく」です。
その「単調作業」の領域が、少しずつ増えてきているに過ぎません。
そして人々は、もっとクリエイティブなことに集中するようになりました。
すなわち、「考える」ということをするようになったと。
最近でも、「人工知能が人の職を奪う」とか、「人工知能があると、人は人工知能に頼って、考えることをしなくなる」とか言われていますよね。
実はこれは、昔からずっと言われてきている「変化に対する拒絶」でしかありません。
その昔、機械が登場してきたときも、「機械が人の職を奪う」とか「機械があることで、人は機械に頼って、考えることをしなくなる」と、さんざん言われたんですよね。
でも実際は、機械によって新たな職業が生まれて、人々はもっと考えなければならなくなりました。
単調作業がなくなっていくので、人々は「機械をうまく使いこなす」というクリエイティブな部分に集中しなければ、稼げなくなったからですね。
だから、人工知能が出ようが、何も恐れることはありません。
その人工知能を使いこなす新たな職業ができますし、それをさらにうまく使いこなせるように、人々はよりクリエイティブにならざるを得なくなります。
これからは、クリエイターがどんどん力を発揮できる時代になる、ということですね。
感性の領域を大切にすると、うまくいく時代
これからはさらに、感性の部分ほど大切にされてゆくでしょう。
例えば漫画やイラストで言うと、ネームとかラフとか構図とかは、感性の領域なので、なかなか自動化はされにくいんですよね。
クリエイターは、この辺に集中するようになると。
一方で自動化される領域では、「線画(ペン入れ)」→「トーン」→「着色」という順番で、自動化がされていくことでしょう。
いわゆる、作業工程の最後の部分で、単調作業なところから自動化されてゆくと。
5~10年後ぐらいには、着色も自動でやってくれるようになるかと思います。
「ペン入れ+トーンワーク」は、これからは学ぶ必要はなさそう
最近、とある漫画家志望の方とやりとりをしていて感じたんですが、もうこれからは「ペン入れ」とか「トーン」というものも、学ぶ必要はないんじゃないかと思います。
今の漫画での表現技術(ペン入れとかトーンワーク)っていうのは、「雑誌で最も美しく見えて、かつ紙の原稿用紙の場合、手軽に作れる」ように最適化された技術なんですよね。
雑誌と紙の原稿用紙が出発点になっていると。
でも現実では、既に漫画はスマホで見る時代になっていますし、原稿はPCで作るようになりました。
それに、これからはどんどん雑誌の影響力は落ちていって、逆に「ディスプレイで見る漫画」が主流になっていくわけです。
アニメ業界では、だいぶ前から原画は鉛筆で描いています。
ゲームの原画でも、鉛筆の線画(ペン入れをしない絵)で仕上げている絵師さんも、それなりにいます。
それは、テレビやディスプレイで見る場合、ペン入れをしなくても、鉛筆の線だけでも十分にきれいに見えるからですね。
なので、今の「ペン入れ+トーンワーク」という技術は、漫画という業界において、もはや最適な表現方法や技術ではないように感じます。
むしろ、可能性が広がった現在では、もっと美しく、もっと短時間で仕上げられる最適化された表現方法は他にあるように思います。
そして同時に、今はそれが一般的ではないために、この辺に新たなチャンスがあるようにも感じます。
ちなみにストーリー業界で言うと……
ちなみにストーリーについては、プロットはかなりの部分で自動化できます。
意味次元を考えれば、ここはかなりの単調作業ですからね。
ディープラーニング(人工知能)を使うまでもなく、理論化できますし、実用化できると思います。
というか、プロットはサンプルとなる作品がほとんどないため、ディープラーニング(人工知能)では実現できないでしょう。
作るなら、音楽理論のように理論化する形でしょう。
で、私はその理論が頭の中にあって、実際にたいていの設定からプロットを作れているんですが、その理論を言語化できないというのが問題で(笑
あるでしょ、そういう「できるけど、理屈では言えない」みたいなことが!(笑
まさにその状況で、うんうんとうなっているところです(笑
まとめ
そんな感じで、時代は着実に進んでいますね~。
これからクリエイターは、単調作業部分はどんどん切り捨てていくのでいいんじゃないかと思います。
その代わり、感性を大切にすると。
感性とは何かというと、「自分の価値観」ですからね。
すなわち、自分軸のことです。
「私はこれが好き!」という感性が、これからもっと重要になっていくと。
そして、「私はこれが好き!」というのをうまく表現できて、人々を「確かにこういう生き方はいいね」と思わせた人ほど、応援されて、うまくいくんじゃないかと思います。
ということで、今日は「漫画やイラストでも、ペン入れ、着色が必要なくなる時代が来そう」という未来のお話をしてみました。
今日はここまで~。