今日は、ビジネスを作るための、クリエイティブなお話をしてみましょう。

「好きなことを純化させると、戦略はたくさん見えてくる」、というお話です。

 

好きなことを純化すれば、新たな表現形式が見つかる

先日の記事で、「集中力が続かない場合、自分でその純化した分野を作ればいい」と言いましたよね。

例えば「漫画を描きたい」と思っていたとしても、漫画にはプロットからネーム、下書き、ペン入れ、トーン、仕上げまで、いろんな工程があるものです。

「小説を書きたい」と思っていたとしても、プロットから執筆、表現チェック(推敲)、誤字脱字チェック、表紙作り、電子書籍作り、販売店に登録、みたいな多くの過程があるもので。

で、そんなときに頭痛を抱えていたり、健康面で制約があったりすると、全てをすることなんてできませんよね。

 

そういうときは、勝手に分野を純化してしまえばいいんですよ。

すなわち、「嫌なことはやらない」ということですね。

例えば漫画でも、「ペン入れとトーン、仕上げがしんどい。ストーリー部分を作りたい」っていう場合、いっそそれをしなければいいんですよ。

 

以前ツイッターで見た画像で、「こういう表現もアリなのか」って感じたものがあったので、ご紹介してみましょう。

これはペン入れもなし、トーンもなし、ラフな背景、セリフも手描きで、だいぶ手抜きの作品ですよね。

でもしっかりと漫画になっていて、見栄えもそれなりにきれいで、面白いですよね。

 

「面白さの本質」さえ失わなければ、「全体の価値」は変わらない

だいたいペン入れから仕上げまでって、とんでもなく時間がかかるものじゃないですか。

その費用対効果を考えた場合、実は思い切って不要なことを手放して、簡単にごまかすぐらいでもいいことが多いんですよ。

すなわち、「面白さの本質」さえ失わなければ、「全体の価値」はさほど変わらない、ということです。

むしろ、時間がかかる部分を手放すことで、作者にとって面白いことや大好きなことに集中できるので、エネルギーも出るし、価値をより多く作れるようになります。

 

これで不都合が出るのは、「権威者に認められよう」とする場合のみです。

権威者に認められるなら、権威者が認める形式にしないといけませんからね。

その象徴が、新人賞のような「投稿形式」に代表されるしがらみです。

 

ですが、「ファンに届けよう」と思ったら、そんなしがらみなんて全くの無意味になります。

むしろ、ファンに届けることを考えれば、無駄なものはそぎ落として「面白さの本質」に特化した方が喜んでもらえます。

(権威者に認められるよりも前に、ファンを作ることをおすすめします。その理由はこの記事でもご覧ください)

 

部品化すると、いろんなアプローチが見えてくる

で、実は面白さの本質に特化すればするほど、新たな可能性が見えてきます。

というのも、「面白さの本質」に特化すれば、いろんな場所に部品として組み込めるようになるので、扱いやすくなるんですよ。

 

これは言うなれば、「部品化する」とも言えるでしょう。

例えば時計で言うと、「時計そのもの」を売ろうとした場合、時計市場でしか売れないじゃないですか。

でも、その中で「ゼンマイ」とか「歯車」とかに特化すれば、車とか工業製品ならいろんな場所で組み込めるようになります。

そして、その特化したものは「自分にとって大好きで、得意なこと」なので、実は「時計そのもの」を売るよりも、競争力が出るものなんですよ。

 

例えば私の場合、現在では「プロット作り」に特化しつつあります。

なら、いろんなアプローチが見えてきます。

 

一例を挙げてみましょう。

  • プロットの作り方を教材としてリリースする(過去の教材のこと)
  • 王道プロットのテンプレートを教材としてリリースする(「ストーリー作家のネタ帳」のこと)
  • プロット作品集を作る
  • 他の人のプロットを作る(ストーリー原作を担当する)
  • 他の人のプロットを手直しする
  • プロットの素材集を作る

いろいろアプローチはありますよね。

しかも、物語を作っているところであればどこにでも組み込めるので、ターゲットは山ほどできます。

「プロット」という形で部品化することで、可能性は一気に広がります。

 

なら、後は「どれが当たりそうかな?」といろいろ軽く試してみて、一番手応えがあったものに集中すればいいわけです。

道は山ほどあるので、一つがつぶれても他の手段があります。

だから大好きなことをして、競争力を保ちつつ、ファンも安定して、収入が安定して、長期的に安心していられるわけです。

 

まとめ

そんな風に、好きなことに特化して純化するほど、可能性は見えてきます。

そしてファンを楽しませつつ、いろんな場所で使えるようになるので、戦略が見えてくるわけですね。

 

可能性が見えないのは、「この形式でなきゃダメだ」と思い込んでいるからのように思います。

漫画で言うと、「市販雑誌やコミックのような漫画形式」だけが漫画だと思い込んでいるわけですね。

 

そうではなくて、もっと自分の大好きなことに絞り込んでみましょうと。

そして、それをファンに与えていきましょうと。

嫌なことを捨てれば捨てるほど、可能性は開けます。

 

すると、一気に面白くなりますから。

人は希望が持てれば、楽しくなりますからね。

 

ということで、今日は「好きなことを純化させると、戦略はたくさん見えてくる」、というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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