今日は、ビジネス系のお話をしてみましょう。

「人づきあいが苦手なクリエイターが、集客をうまくこなすコツ」というお話です。

 

集客をどうすればいいのか、という問題

クリエイターさんの場合、「将来的に、これを売りたいな」とか、「これを売って収益にしてゆけたらいいな」みたいなものを持っている人が結構いるんじゃないかと思います。

「こういう漫画を売れたらいいな」とか、「こういう小説や物語を売れたらいいな」とか。

今はまだ、それで収益は建てられてはいないけれども、将来的にはそういうのを売ってみたいと。

 

そういう時、一番悩むのは「集客」じゃないかと思います。

だいたいの場合、作品を公開しても誰も来ないんですよね(笑

 

だからといって、一人一人に「私の作品、見てください」と頭を下げてお願いするとか、できないじゃないですか。

だって、興味のない人に渡しても嫌な顔をされるだけですし、断られたらショックですからね。

そして、「いらないよ」と断られるごとにモチベーションが落ちていって、自信も失い、下手すると作ることそのものをやめちゃうこともあったりして。

 

そういうこともあって、「私は売るのとか集客とか大嫌い! 作るばっかりがいい! こんな私の場合、どうしたらいいの!?」と感じる人がいるかと思います。

ということで今日は、そんなクリエイターさんのために、「人づきあいをせずに、作るばかりで集客をこなせるコツ」についてお話ししてみましょう。

 

集客をするために、圧倒的にする

結論から言うと、それが「圧倒的なものを作りましょうよ」ということです。

今まで何度も繰り返し「圧倒的なものにしましょうよ」と言っていますが、それはなぜかというと、集客をうまくできるからなんですよね。

 

少し話はそれますが、私はビジネスで一番重要なのは、集客じゃないかと思っています。

ビジネスでは企画、制作、販売、会計という流れがありますが、集客は「販売」の中に含まれます。

まぁどれも大切なんですが、私の場合、真っ先に「集客ができそうか」を考えて、それで企画をふるいにかける流れですね。

だって、人に頭を下げて「買ってください」とお願いするのは、私にとってはそれぐらいストレスで嫌なことですから!(笑

絶対にやりたくないことを、最初に除外すると。

なら、後は「ストレスをためて集客をするぐらいなら、こっちの方がまだマシだ」と、少々しんどくても納得してできますからね(笑

 

で、本題に戻ると、集客の本質は「買う見込みのある一人一人に、自分の作品があることを伝えること」です。

この本質が分かれば、わざわざ自分が教える必要はないと分かります。

というのも、他の人に、自発的に「こういう作品があるよ」と語ってもらえばいいからですね。

 

圧倒的にする上での、3つのコツ

じゃあどうすれば他の人が語りやすくなるのかというと、それがここまで説明してきたように、「圧倒的なものにする」ということです。

目立つポイントがあれば、人は話題にしやすくなります。

 

でも、ここで「圧倒的にするコツ」というものがあります。

それが、次の3つになります。

  • ごく狭い分野で圧倒的にすること
  • 楽しみ方を与えること
  • 楽しめる人を絞り込むこと

このコツが分かれば、圧倒的なものを作りやすくなるかと思います。

それでは以下で、それぞれのコツを見ていきましょう。

 

ごく狭い分野で圧倒的にすること

1つめの「圧倒的にするコツ」は、ごく狭い分野で圧倒的にすることです。

私たちは大手に比べると弱者なので、「広い分野」で圧倒的にすることはできません。

ハリウッドのように、1つの作品に何十億というお金をかけることはできませんからね。

すると、どうしても狭い分野に限る必要があります。

 

で、以前の記事(「自分の商品をブラッシュアップする、3つのステップ」)でも触れましたが、圧倒的なものにするには「学ぶ」だけでは足りなくて、「研究する」ことが必要です。

「学ぶ」は既に誰かが到達している地点に行くことなので、前人未踏の地に踏み込むには「研究する」まで行うことが必要になります。

すると、ものすごく狭い、誰もやっていないような、そんなジャンルがあるとは誰も知らないような分野に入り込むわけです。

 

すると、多くの人が、条件反射的にこう感じるかと思います。

「誰も知らないようなニッチなジャンルなんて、誰も手に取らないよ!」と。

この思い込みがあるから、「メジャー向けでないとダメだ」と思い込んでしまうんですが。

 

楽しみ方を与えること

そこで、2つめの「楽しみ方を与えること」というコツが出てきます。

先日、ちびまる子ちゃんのネタとか、ピクルス味のポテトチップス食品メニューの工夫例とか触れましたが、これがまさに楽しみ方を与えるコツです。

これを、とにかく分かりやすく、短く伝えることです。

短く本質をついて伝えられるほど、誰も知らないようなニッチなジャンルでも、違和感なく手にとってもらえます

 

実はこれは、特に新たにする必要はありません。

というのも、1つめの「ごく狭い分野で圧倒的にすること」で研究していれば、本質は見抜けているからですね。

それを利用して、短くまとめて、人がツイッターなどで話題にしやすいような画像ネタなり、POPなりキャッチフレーズを作ればいいだけです。

確かにそれを作る手間は余分にかかりますが、「頭を下げて一人一人にお願いする」という苦しみに比べれば、はるかに楽ではないでしょうか。

しかも、これは「人づきあいをする」ことを避けて、それと同等なことを「作るばっかり」で実現できるんですから。

 

楽しめる人を絞り込むこと

で、最後のコツは、「楽しめる人を絞り込むこと」です。

普通、「多くの人に知ってもらう方がいい」、「多くの人が手に取るほど、売れる」って思いますよね。

でも、人づきあいが苦手なクリエイターさんとか、大好きなことを持つクリエイターさんにとっては、逆にデメリットが大きかったりします。

 

というのも、クリエイターさんにとっての最大の資産は、クリエイティビティーとモチベーションなんですよね。

でもそこで、どうやっても楽しめない人に渡してしまうと、「つまらない」とか、「面白くない」みたいなネガティブな反応を得てしまうんですよ。

すると、「もっと万人向けにしないといけないんじゃないか」とか、「他の人にも受けるようにしなきゃいけないんじゃないか」とか思い始めるようになってしまいます。

 

ここに落とし穴があります。

そもそも、ここまでで「圧倒的にすること」を主柱として、話題性を出して楽しめるよう、集客を実現してきたわけです。

それなのに、それをここで「万人向けにしよう」としてしまうと、圧倒的な部分に資源が割けなくなって、特徴が作れなくなってしまいます。

すると、急に目立たなくなって話題にならなくなり、人は来なくなってしまうと。

私がよく言う、「メジャーとニッチ、どっちも売れるが、どっちつかずが一番売れない」という状態です。

 

こうして「つまらない」という反響から、自分を見失ってしまい、何をしたかったのか分からなくなるわけです。

こういう落とし穴にはまる人は、多いように感じます。

 

これは、そもそも「売れること(得られるお金)が最大の資産だ」と勘違いしていることによって起こります。

本当に大切なのは、クリエイターのクリエイティビティーやモチベーションなんですよね。

「お金を生み出す資産」は、お金よりも大切なものです。

そういう「見えない資産」が大切なんだと分かっていれば、「クリエイティビティーとモチベーションがあれば、お金はいくらでも作れる」と分かって、焦ることはなくなります

逆に、それよりもお金を望んでしまうと、大切なものを見失ってしまい、結果としてお金を失ってしまうわけですね。

 

まとめ

私がよく「圧倒的にすることが大切だ」と言っているのは、こういう理由です。

それは、集客に効果があるし、嫌なことをせずにすんで、なおかつ最大の資産であるクリエイティビティーやモチベーションを保つためのものです。

ここまで見れば、「確かに、頭を下げて出版社や販売店、お客にお願いするよりも、圧倒的にすることを真剣に考える方が、結果として楽そうだな」と感じるんじゃないでしょうか。

 

こういうコツが分かれば、営業嫌いな人でも人に来てもらえて、モチベーションも保てて、うまく収益に結びつけられるんじゃないかと思います。

 

ということで、今日は「人づきあいが苦手なクリエイターが、集客をうまくこなすコツ」というお話をしてみました。

今日はここまで~。

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